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【エリアサーキット2022熊本】全国に挑む熊本の美容師たちの熱き夏を見た!

ライター:ムトー ムトー
キーワード:

必要なのはハサミ、そして1つのひらめき。

地元、熊本の誇りをかけて

熊本の美容師たちが真の力を競い合う【エリアサーキット2022熊本】!

その静かなる中にみなぎる熱い闘志を目の当たりにしました。


エリアサーキットってなんだ

…とまあ、ここまで「皆様ご存じあのエリアサーキット!」的なテンションでお届けしましたが、実は今回取材するまで知らなかったので改めてここでどういった内容なのかをお伝えしたいと思います。

エリアサーキットとは、参加した美容師さんが当日発表されるテーマに基づき、瞬時のインスピレーションを最大限に活かし創造力・技術力・感性を駆使しオリジナリティのあるスタイルを創り上げるカット競技です。(主催:美容ディーラーガモウグループ「株式会社ワシズ」さん)

よく美容室行ってあるじゃないですか。

「これセットしたらこんなかわいくー」みたいな会話。しかしセットするのも土台となるカットがしっかりとしていないとうまくできないんですよ。妙にハネちゃったりとか。

家の基礎と同じく、どんな髪型でも大事になるのはカット。

なので、このコンテストで求められるのは、本物のカット力。

セットでごまかすなんて一切できません。

技術そして満足度と両方兼ね備えている美容師を決めるのがこの「エリアサーキット」なんです。

全国で地方予選が行われているのですが、南九州エリアはここ熊本で開催!

今回優勝したら次は決勝で戦い、そこで勝てば日本1ということですね。

では今回の出場者をご紹介します!

BEAT hair(熊本市西区春日) 緒方さん

D-Boy sarah健軍店(熊本市東区東野) 濱口さん

MAKA hair(鹿児島県薩摩川内市)藤園さん

toi _ et _ moi . by BLESS(鹿児島県姶良市)今田さん

トミ美容室(熊本県玉名市) 木代成さん

BEAT hair(熊本市西区春日)時松さん

美容室VIVID(八代市横手新町) 松本さん

D-Boy下通本店(熊本市中央区安政町) 高橋さん

トミ美容室(熊本県玉名市)岡谷さん

Suite hair(熊本市中央区上通町) 緒方さん

まさに年齢性別問わず、ハサミ1本のガチ勝負。

続いて今回、熊本大会を見守る主催者と審査員の方々をご紹介します。

主催:株式会社ワシズ代表取締役社長 鷲津可奈子さん

審査員:HOULe(ウル)東京・表参道 柏木ゆたかさん

審査員:KaKimoto arms(カキモトアームズ)東京・青山 小林知弘さん

という、そうそうたるメンツ。

これは緊張するものの実際に一流のクリエイターに見てもらえる大チャンス。

さあいよいよ開始

審査の前に、それぞれの布陣の前に準備されたのがこのウィッグ。

ご覧ください、このウネり具合。

「めっちゃウネってません?」

「人間の髪も多少クセはありますからね、wig(ウィッグ)であっても人と同じように生え癖があり、似合わせの技術が必要です」

事前に髪を濡らすのはアリなんですって。

そもそも濡らさないという選択をする人も。

つまり、ウェットかドライかは人それぞれ。

さあいよいよ始まります。

このモニターに本日のテーマが映し出されるのですが、ここだけはトップシークレット!ご想像でお楽しみください。

まずはシンキングタイムが5分設けられます。

その間であれば質問もOK。

カウントダウンがモニターに映し出され、いよいよ開始!

熊本のテーマを見た私の正直な感想は「あーー…え?難し…」。でした。

リアルなオーダーでありそうなんですよ!でもそれを具現化するの難しくないか?と勝手に出場者気分で迷っていたのですが、本物の出場者たちは迷いなく、テーマに沿った髪型を作り上げていきます。

さすが実践で鍛えられているだけある。今後、髪型のオーダーするときには遠慮なく言おう。

制限時間は40分。

長いようで案外短いんですよ。なんかみんなのハサミ捌きがすごすぎて、じーっと見惚れてたらあっという間に40分終了。

あとは全員会場をいったん後にして、結果を待ちます。

最年長での挑戦

結果を待つ間、どうしても気になっていた方にインタビューを行ってみました。

八代市の横手新町にある美容室VIVIDのオーナー松本さん。なんと60歳なんですって。

「お疲れ様でした!いかがでした?」

楽しかったです!私ね、これ4回目なんですよ」

八代市で長年店を構える松本さん。自分の店だからこそ指標となるものがあいまいになってくるので、コンテストに出るようにしているのだとか。

「コンテストって若い子が勉強がてら出なきゃならないところなのかと思ってました。脱帽です」

「いえいえ、流行りのものとかも覚えなきゃいけないしね。あとコンテストならなんでもいいって訳じゃなくて。これはカットっていう基礎的な技量を計るものだから出てるのが大きいんですよ」

エリアサーキットに出る醍醐味は技術とデザインというシンプルなところにあるのだとか。シンプルがゆえにごまかしがきかず真の力量が浮き彫りになるのです。

だからこそ出る価値があるんだとおっしゃってました。

結果はっぴょ~~!!

審査が終わり結果発表。

…の前に、審査員を務めてくれたお二方が「今回のテーマで俺ならこう切る!!」を見せてくれました。

みんなもう釘付け。

審査員の方々が、自分の作品を解説していると突然「ねぇ、もう一回切りなおしたい」とリコールするくらい今回のテーマはカットするのが難しかったようです。


さあ、いよいよ発表です!

「発表します、熊本大会の優勝者は…

BEAT hair(熊本市西区春日)時松 亜妃さん!!!

優勝の目録を贈呈された時松さん。

「おめでようございます!ヒーローインタビューさせてください。久しぶりにリアルで行われた大会に参加した感想と全国大会への意気込みをお聞かせください」

「楽しくて刺激のある大会に出場できて、本当に感謝しています。サロンの方の応援が背中を押してくれました。美容師歴は19年目で、最近は教える立場になってます。自分の技術がマンネリ化しないように、大会に出て自分に刺激を与えなきゃって思って参加しています。全国大会では、後悔のないように精一杯出し切ってきます!」

常に高みを目指す姿勢に感服します。

決勝は11月29日(火)ベルサール東京日本橋で行われます。

「お世辞抜きで、熊本は全国平均以上のレベルでした。技術もですが、普段お客様とどう接しているかが、結果として出るんだと思います」

「決め手になったのは、ちゃんとテーマに沿ったカットができているか。テーマとなったペルソナを把握し全体像を想像し、そのペルソナにはどんな髪型が合うのかを考える力。そしてテーマに対して「攻める気持ち」「大胆さ」が評価点になりました。こんな高いレベルでの戦いが見れて、審査員自身も刺激になりましたね」

この後1人1人の作品に対し、審査員の方が評価とアドバイスを行うという超レア現象まで!
どういう点を直せば、もっと良くなるの説明があり、見え方、見せ方についてのアドバイスももらえ、これだけでも出場する価値ありです。

熊本の美容師、マジですごい

よく「美容室はコンビニよりも多い」なんて揶揄されますが、いっぱいあるということはそれだけ「選ばれなくてはいけない」という厳しい世界であるということ。

美容師というと華やかでおしゃれな世界、なんてイメージですが

実際はハサミ1つでその人の1日どころか世界を変えてしまうほどの影響をもったクリエイティブなお仕事。

今回、縁あって普段は一般の方が見ることができないコンテストを見せてもらいましたが、誰もかれも皆、楽しみながらも向上心を強く持っていると感じました。

流行りは季節によって変わりますが

基本は絶対に変わらない。

だからこそこの基本をしっかりと抑えたい!という思いが誰よりも強いエリアなのかもしれません。

これからも応援していきます!

AREA CIRCUIT 2022のホームページ

ライター紹介

ムトー

ムトー

肥後ジャーナル編集長。 「人はなんで痩せなきゃいけないのかな」という思考にまで達したのでもうきっと痩せません。 気にしません。

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