バーで「あちらのお客様からです」ってお酒を渡せば恋は生まれるのか
食パン咥えて走ったら恋に落ちるんじゃないかと検証した結果、何も得るものがなかったあれはもう2ヶ月前。
食パンくわえて「遅刻遅刻~」って角を曲がったら恋が生まれるのか
あの企画で恋に落ちることがなかったのはきっと川上が学生じゃないから。という初歩的なことに気が付きました。
月日はあっという間にすぎ気づけば本日2月14日はバレンタインデー。愛を伝える日です。
ということで今回、大人の女性にしかできないであろう、これまたマンガのようなシチュエーションを実行したのでご報告したいと思います。
そうだ。バーに行こう。
夜の街中からこんばんは。川上です。
「四の五の言わずバーでこれやってきて」とムトーから渡された絵コンテがこちら。
1.いい感じのバーに1人で行く。
2.「あちらのお客様からです」とお酒がシャーっと運ばれる。
3.いい感じ!!!!
全然いい感じじゃない!上手くいく気がしない!!と思っていたのですが
「もしシャーってお酒がこなかったら自分から向こうにシャーってすればいい」「なぜやる前から諦めるのか」と、そそのかされ…
すっかりその気になっております。
「2人の出会いは?」
「うーんと行きつけのバーで。たまたま」
とか最高に憧れるシチュエーション。
チョロいと言われても構わない。私のシャーはどこにおる。
という訳で、今回企画にご協力いただいた銀座通りにある隠れ家バー「Mikaramu」にやってまいりました。
30超えると大事になってくるのは間接照明の有無。白熱電灯のお店なんてもういける気がしません。しかしご覧ください、ここはベストな間接照明。暗すぎず明るすぎず、座っているだけで自動的に「大人のいい女」が完成するんですよ。世の中の皆さん覚えておいてください。
さて…と。準備は整った。
「すみませんお願いがあります。今まで生きて幾度となくお酒の場にいましたが「あちらのお客様からです」なんてシチュエーション見たこともありません。ということは今夜もそんなことはないと思っています。
そこで私が合図したら男性客にシャーってお酒を渡してください。あちらのお客様からですって言って」
「…はい」
よし。やるぞ!やるぞ!
県民の気質よ…
どんどん大人のいい時間になってきました。
誰か来た!!!
よし!!連れはおらん!1人!!
「へいマスター!例のものを」
「あちらのお客様からです」
「…え?」
ふふふ。もう勝負あった。
「どなたでしたっけ」
…忘れてた、完全に忘れてた。熊本県民の特性を!!!
熊本県民は見知らぬ人から食べ物や飲み物を突然渡されても、基本的に口につけない!
見知らぬ人が握ったおにぎりをあまり食べないのもそれ!!ケンミンショーでやってた!!
「それは私から…あ…そもそもその私が一体誰だよって話ですよね…もう正直に言います。肥後ジャーナルと申しましてここから恋が生まれるのかという取材…」
「あー!肥後ジャーナルね!見てます。いただきます」
「ご馳走様です!」
いや全然減ってないやん!!!
酒の量だけが増えていく
その後も
男性客が1人で入ってくるたびに「あちらのお客様からです」やったのに
単に
「…あっいや…」
って謎に警戒されるし
私の飲酒量だけが増えていく。
あれおかしいな。恋の経験値を増やしていく予定だったのに。まあもういいや。飲むしかねえ!!!
取材を忘れ普通に呑んでる中…
マスターは粛々と「あちらのお客様からです」を続けていました。
どんだけ仕事できるんだよ!
「私からだよ!」
「あ~~あざまーす!もうガチで眠いっす」
お礼は言われるものの、じゃ一緒に飲みましょうかというところまでは発展せず。
その後も粘りに粘るも気づけば深夜1時。
エアー「あちらのお客様からです」をしてもらったところで、強制終了!!
結論:そんなシチュエーションはなかった
なんかいい感じのバーで「あちらのお客様からです」ってお酒を渡したら恋に落ちるのかを検証しましたが
特段誰とも恋に落ちることはなく
なんなら
酒を飲んでても忘れない熊本県民の警戒心の強さだけが立証されました。
現場からは以上です。
皆様は素敵なバレンタインデーをお過ごしください。
ライター紹介
ムトー
肥後ジャーナル編集長。 「人はなんで痩せなきゃいけないのかな」という思考にまで達したのでもうきっと痩せません。 気にしません。
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