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とじる
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この商品名は「あんたがたどこさ」なのか「肥後太鼓」なのか論争に終止符を打つため岩田コーポレーションに聞きに行った

ライター:ムトー ムトー

突然ですが質問です。

このお菓子のことなんて呼んでます?

私は「あんたがたどこさ」だと思っているんですが、編集部の皆に聞いたら

「肥後太鼓」

と意見が割れております。とても気になったので製造元である岩田コーポレーションさんに話を聞きに行ったところ

「え?」

「え??」

の連続なくらい、知らなかった情報がばかりだったのでご報告させてください。


結局このお菓子の名称はなんだ

ということで熊本市北区フードパル内にある岩田コーポレーションへやってきました。

ご対応いただく岩田コーポレーション渡邊さん。

「突然ですが肥後ジャーナル編集部内においてこのお菓子の名称で意見が割れております。本当の名前は一体何なのでしょうか」

「これは…」

「これは…?」

「肥後太鼓です!」

嘘でしょ。ずっと店頭でも、あんたがたどこさどこですかって聞いてたのに。

「いやそういう方、珍しくないんですよ。全体の1割程度は肥後太鼓のことを、あんたがたどこさって言われます」

「ほら!!!でもなんでそんな勘違いしたんだろう…?」

「まあプロモーション間違えた感じですね!あはははははははは!!!!企業名が岩田コーポレーション、屋号があんたがたどこさ、商品名が肥後太鼓です」

なんと明るい方なのでしょう。しかし聞きたいことはこれだけではありません。

食べたことがある方はきっとお分かりでしょうけども

ピーナッツとか色々入っているのに、キレイに平らなんですよ。

「これどうやって作っているんですか?まさか1粒1粒大きさごとに分けているとか?」

「いや大きさで分けるまではしてないですよ。全部手作りだけん、そこまでの手間はなかなかですね」

「え?手作り?」

「え?そうですよ。機械じゃできませんもん」

なんということでしょうか。まさかの手作り。どうやって作っているのかは企業秘密だけん教えられんと言われましたが、特別に動画を見せてもらいましたので

記憶力を頼りにイラストでお知らせします。

まずは

雪平鍋に水飴を入れて温めます。

「え?雪平?自宅にもある?」

「はい雪平鍋」

水飴を温めている間にホットプレートでナッツ類を軽く炒めます。

「え?ホットプレート?」

「え?はい」

水飴が温まったらナッツ類を鍋に入れて

混ぜます。イラストがかわいいのでホンワカしたイメージですが実際は違います。

こんなホンワカしてたらあっという間に水飴が固まってしまうので、秒単位の世界です。鬼神のごとく手首を動かし混ぜていきます。

そしてアッチアチな水飴with豆類を

グワシと掴み

※イメージです。

1個40グラム(2022年まで)なので、手で計測し型枠にはめていくのです。

熟練のワザでもう大体の感覚で40グラムって分かるんですって。目に見えないほどの早業でグワシと取り、型枠に入れていくそのさまが映っていました。(もちろん手袋つき)

「嘘でしょ。熱すぎません?」

「秤でしよったら固まるもん」

型枠に入った水飴with豆類はどんどん冷え固まっていくので固まる前に丸く平らに成形します。

ここも時間勝負です。

神の手をもった職人さんにお会いしたかったのですが、お仕事中なのでそれは叶わず。違う機会でぜひ「ドキドキッ!これは何グラムだろな選手権大会」を行いたいという旨は強く伝えてきました。

「え?」の連続

気になる疑問を解決したのはいいものの、新たな疑問がわいてきました。

「肥後太鼓って水飴の甘さとおかきやナッツなどの塩味じゃないですか。まさかと思いますが、熊本の元祖甘じょっぱい?」

「あーどうですかね。ちょっと年表見てみましょうか」

1949年昭和24年に飴菓子屋さんとして熊本市新町に創業した岩田コーポレーション。

「ああ、だけん肥後太鼓は水飴で固めているんですね」

「そうです。元々飴菓子屋で、そこから豆菓子を製造した経験があるので、それを合体させたのが肥後太鼓です」

「1959年(昭和34年)に、豆菓子のすずめの卵の生産が始まりました」

「え?あのすずめの卵?」

「はい。ただこれはうちが発祥ではないです。昔からよくあったお菓子ですね。今も販売してますけど九州外に催事に行って販売するとそもそも知らんって人が多いんですよね。特に関東から上」

「え?これは全国みんな知っているお菓子ではないのですか?」

「多分。肌感ですけど。関西までですね」

関東では黒糖クルミの方が人気なんですって。

「で、諸々経て1999年(平成11年)に肥後太鼓発売」

「え?そんな最近?もっと昔からあるように思ってました」

知っているようで知らないことって多いなとは思ってましたが、こんなに連続で「え?」が出るとは。

どんどん進化

何事も聞いてみるもんですね。ちなみにあんたがたどこさフードパル熊本本店では、肥後太鼓以外の商品も多数取り揃えられてましたよ。

王道のラインナップをはじめ

すずめの卵にチョコレートが絡められた「すずめの王子」や

アイスまで!

たまーに開発中の試作品を限定価格で出しているときもあるので、ぜひ気になる方は直営店まで!

【あんたがたどこさ直営店】

  • フードパル熊本本店
  • 阿蘇くまもと空港店
  • 熊本城彩苑店
  • JR熊本駅 新幹線口店
  • 鶴屋百貨店店

「あ。そうだ。最後の疑問です」

「どうぞ」

「今まで肥後太鼓で銀歯外れた方はいませんか?」

「そのようなお声はあがってきておりません!みんな!安心して食べてね!」

現場からは以上です。

あんたがたどこさフードパル本店

住所

熊本県熊本市北区和泉町168-18 フードパル熊本内

営業時間

10時~17時

電話番号 096-245-5220

ライター紹介

ムトー

ムトー

肥後ジャーナル編集長。 「人はなんで痩せなきゃいけないのかな」という思考にまで達したのでもうきっと痩せません。 気にしません。

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