【芦北町出身】村枝賢一先生のサイン色紙を抽選で2名様にプレゼント!【新仮面ライダーSPIRITS・俺たちのフィールド】
公開日: 2024.02.24
ライター:ムトー最近まことしやかにささやかれているのが
熊本は半導体バブルで時給3,000円の仕事がゴロゴロしているらしい。
という都市伝説。
これを機に「熊本に移住しようかなあ」と思っている人が増えてきているのだそう。
ゴロゴロしているのは言いすぎやろ感は否めませんが、それとはまったく関係なく
「熊本に住むのが最強」と考え、Uターンしてお仕事をしている方も増えてきているのだそう。
今回、『俺たちのフィールド』『RED』『仮面ライダーSPIRITS』など数多くの名作を生み出している芦北町出身、芦北町在住の漫画家・村枝賢一先生にお会いしてきました!
きっかけは落書き
村枝賢一(むらえだ・けんいち)先生
文徳高校卒業後、静岡県のスズキ自動車へ入社。その後、湘南爆走族の吉田聡先生のアシスタントを経て1987年に『アーム・ア・チャンピオン』(『週刊少年サンデー増刊号』11月号)でデビュー。
2012年から芦北町Uターン。現在、新 仮面ライダーSPIRITS(月刊少年マガジン)連載中。
夏になるとパンツ一丁でウロウロしているので、近所の子からは「村枝パンイチ」と呼ばれている。
「今日はお忙しい中、取材を受けてくださりありがとうございます。まずは現在連載中の新仮面ライダーSPIRITSですが、どのようなきっかけで生まれたんでしょうか」
「落書きです」
尊敬する手塚治虫先生が、よく手持無沙汰のときに落書きをしていたエピソードから、自身も落書きをよくしていた村枝先生。
すでにデビューをしていたのですが、ある日仮面ライダーの落書きを月刊マガジンZの担当者が「このコピーをください」と言うのであげたところ本人が知らない場所で会議にあがっていたのだそう。
「で、ある日、石ノ森プロから連絡があって。いつ描くの?って。なんの話なのか分からなかったけど、そりゃ憧れの石ノ森プロから声かけてもらって断る理由なんかありませんよね」
©️石森プロ/村枝賢一/講談社
仮面ライダーSPIRITSは石ノ森章太郎『仮面ライダー』及び、それを原作としたTV特撮シリーズや関連雑誌で展開された「仮面ライダー」の世界観を再構築し、10人の「仮面ライダー」と悪の組織BADANが戦うというストーリー。
ものすごくざっくりと言えば、仮面ライダーオールスターズって感じです。
「オリジナルライダー作りたい!って考えたりしませんか?」
「ないですねー。自分が読者の立場だったら嫌ですから」
自身が好きだからこそ読者の気持ちがわかる。その俯瞰の視線があるからこそ長年トッププロで走り続けてこられているのでしょう。
©️村枝賢一/小学館
「先生は仮面ライダー以外でもオリジナル作品を出されておられますよね、『俺たちのフィールド』とか。仮面ライダーのようにサッカーもお好きだったんですか?」
「やったことなかったんですよ」
「えっ」
高校生のころはテニス部、まったくサッカーをしたことがない中、今のようにネットで検索できるわけでもないのにどうやって…と思ったのですが、ここがプロたる由縁。とにかく調べに調べまくって漫画にしたのだそう。
「当時はキャプテン翼くらいしかサッカー漫画もなかったし連載開始時にはJリーグもなかったから、まあ多少おかしくても誰も気が付かないんですよね。普通に試合中に「タイム!」って叫ぶコマがあるんですけど今なら炎上ですよ。サッカーでタイムとか使わないって編集含め誰も知らなかったんです。まあ単行本になったときには修正されましたけど(笑)」
読者とともにサッカー知識を増やしていき、最終的にはBSにてサッカーの解説までされたのだとか。
上京しなくてもプロになれる今だからこその弊害
「文徳高校を卒業後は、一度就職なさったんですね。しかも自動車の」
「そうです、当時はまあ親がね。なかなか許してくれなくて。で、入社式の日に偶然、増刊サンデー買って見たら賞取ってたことが分かったんですよ!よっしゃーーー!!これでマンガの道行けるぞ~~!!って。もう入社式どころじゃないですよね」
「まさか即日退職ですか?」
「親が石の上にも3年タイプなんで、そんな1回賞取ったからって辞めるなんてできなくて。でも結果8ヶ月で辞めましたけど」
賞を取ったからといって即時デビューできるなんて甘い世界ではありません。
当時は上京しないとアシスタント業務すらできなかったのだそう。
「今は上京なんてしなくったってデビューできるんで、そこはいいですよね。私も2012年に芦北戻ってきてますけど、東京にいるチームにはオンラインで指示できますし。熊本やっぱりいいところですよ、芦北なんて海も山もある。生活にも不自由しない。最高の環境です」
「ただやっぱり切って離せないのがお金の問題ですよね。何かを生み出すクリエイターって結構搾取されがちじゃないですか。タダでやってよー、たくさんの人の目に触れるから結果あなたのPRにも繋がるよーなんて口説き文句もよく聞きますし。断ると、なんやあいつってヒソヒソされますし」
「確かにそれはありますよね。新人の漫画家から『無料アプリのマンガを無料で書けって言われた』というのは聞きましたね」
「デビューするのが簡単になった分プロとして続けていくことのハードルは上がっているのかもしれません。村枝先生はこの問題をどうお考えでしょうか」
「私はまずは地元の方とのコミュニティが大事だと考えていたので、戻ってきて数年はほぼ無料みたいな価格で描いてました。本業はあくまで漫画家なんですから、収入はそこで得られるように自分が頑張ればいい。地元の活性化につながるようなものは副業扱いと割り切って。特に芦北は水害被害があったので、まず元気になってもらいたいじゃないですか」
収入を求める場所とそうではない場所、そこを間違えると歪が生じてしまう、というのはよくわかります。
熊本県はマンガ県(を目指している)。
さて今回、村枝先生直筆サインを2名様にプレゼントしちゃいます!
ただし、転売防止のため宛名は肥後ジャーナルが書きます。
村枝先生の色紙に文字を入れるという大役を仰せつかっているので、失敗できません。
そのためどうか画数が多い漢字は避けてもらえると大変助かります!!!!
世界に2枚だけの村枝先生と肥後ジャーナルコラボサイン色紙の申し込みはこちらから!!
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ちなみに熊本県は「マンガ県くまもと」を目指すべく、2021年10月に県内各地のマンガやアニメを生かした地域活性化と、熊本の魅力を国内外に発信することを目的に、産官学金で構成される「くまもとマンガ協議会」が発足。
熊本県にゆかりがあるマンガやアニメも毎日SNSで発信しています。
熊本は、今回お話を伺った村枝賢一先生をはじめ、たくさんマンガアニメにゆかりのある県です。
「ワンピース」、「夏目友人帳」、「放課後ていぼう日誌」などなど。
玉東町出身!「あさりちゃん」の作者室山まゆみ先生に会ってきたよ!!
漫画家やアニメーターなどクリエイターがより働きやすい環境、そして適正な金額で仕事を受注できるような体制を整え、漫画家が住みやすい県となるよう目指しています。
今やマンガやアニメは一大産業になる、なんて言われて久しいものですが、そんな商業的な話ではなく自分の人生観すら変わってしまうほどの作品が、ここ熊本から生まれるかもしれない!という可能性があるってだけでワクワクしてきますね。
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