子飼商店街を藤崎宮側に抜けると現れる、看板のない白い建物。店内には古い家具や昔のカメラや大きい木の彫刻、数々の骨董品が並んでいます。お宝探しも兼ねて取材に行ったのですが、店主のおじいさんとのやりとりが、まるでドリフのコントみたいになってしまいました。
所狭しと並ぶ骨董品の数々
前を通るたびに気になっていた、看板がないお店に突撃取材を試みました。
お店の奥まで所狭しと骨董品が並んでいます。どんなお宝が眠っているか、ワクワクしながら店内に入りました!
店主は気の優しそうなおじいさんです(顔出しNG)。
入ってすぐのショーケースにはモデルガンが。
「流石に本物はないですよね?」
「当たん前タァ、捕まるでしょうが」
ですよね。
どんどん奥へ行くとカオスな世界へ。
陶器、ひょうたん、招き猫。カメラ。そしてウエットティッシュ。しかも2個。
鳥や魚の彫り物、壺、甕(かめ)、お面。ウェットティッシュなし。
お値段はだいたい1,000円〜20,000円程度が中心でした。
店主は相当な目利きなのでしょう。
「値段はご主人が決めてるんですよね?」
「もちろんタァ!大体こんくらいかなぁって」
え?
大体…
それ以上店主の「目利き」に対して突っ込めませんでした。不甲斐ない。
看板がない!!お店の名前を聞いてみた
「あのー、看板がないですよね?」
「うん、看板外したもんな」
「どうしてですか?」
「何屋かわからんけんね」
「(すごい理由だ…)あぁそうなんですね。看板がないのでお聞きしますが、お店の名前はなんていうんですか?」
「え?私は安藤ですけど」
「ああ、そうなんですね…で、お店に名前はあるんですか?」
「はい、私は安藤です」
「はい」
「はい」
(このあと、同様のやりとりが3度…ドリフのネタ「あたしゃ神様だよ!」がリアルに展開されました)
「(質問を変えよう)骨董屋さんを初めてどのくらいなんですか?」
「昔は酒屋だったたい」
「(なかなか質問に答えてくれない!)へぇー!!そんな感じに見えない!」
「御船で」
「(ここじゃないんだ)」
「で、ほっ。(熊本弁で「それで、ほら」の意)そこにあっでしょうが」
と店主が指差した先に
「安藤本店」(!!!!!)
やっと店名発覚!
てか、
記念の品だろうに、それ売るの!?
「安藤本店って名前なんですね?」
「酒屋ん時はね。今は違うもん」
「(チャンス!)今はなんていう名前なんですか?」
「今はわからん、前は安藤家具て名前だった」
確かにグーグルマップで調べたら、確かにここは「安藤家具店」でした。(家具は全商品の1割程度)
売値が1番高い商品はどれですか?
気を取り直して。
「ここで1番値段が高いものってどれですか?」
「こっだろなぁ」
すごく立派な鎧です。
店主曰く
「こら細川さんとこの宇土家老が着とったごたるたい」
わ!こんな兜初めて見た!熊手がついています。
「あのぉ、これおいくらくらいなんでしょうか?」
「150万」
まさにお宝じゃないですか!…でも本物なのかなぁ。
「証拠もあったいなぁ」
「この酒樽と同じ紋が鎧にもあるもんなぁ」
(なぜそれが証拠になるのだろう)
「こっば見てん(これを見てごらん)」
マ!マジックで書いてある!…「熊本宇土細川藩家老用」
もう、この鎧について触れてはいけないと思いました。
「2階もあっけん見ていきなっせ」と言われ
上がってみました。
階段にも並ぶ骨董品
掛け軸が壁一面に下がっていました。
手前には鳥とか虎とか、ピンクの人形は…よくわかりません。
目を引いたのが
懐かしい足付きのテレビ。
2階は人形と掛け軸がほとんどでした。
やばいなぁ、ここ何時間でもいれる。楽しすぎる。またゆっくり見に来ようと思いました。
まとめ
外国の方がお客さんで来ることも多いそうです。上の写真は、フランス人のお客さんが書いてくれたとの事。
「日本の記念品と贈り物、ご自由にお取りください」(フランス語直訳)…ご自由にって。
古いカメラの数々。ここには本物のお宝がありそうな気がします。
お店はお宝鑑定系のテレビ番組のおかげもあって、たまにお客さんが来るそうです。
見たこともない骨董品に、時を忘れて見入ってしまいますよ。なによりも、タイムスリップした気分を味わえるのが良い!
しかしながら、
正確なお店の名前は、最後まで分かりませんでした。すみません…。
安藤家具店という名前だったお店
住所 | 熊本県熊本市中央区6 北千反畑町6−6 |
---|---|
電話番号 | 096-343-4243 |
ライター紹介
伊藤
演劇の先生やったり、アニソンやメタルのDJやったり、バンドやったり、サブカル好き思春期48歳独身。健康診断で中性脂肪が赤信号だったので、たまにジョギングすることにした。やっぱり犬が好き。
記事シェア