年の瀬になると郷土のデパート鶴屋に行きたくなるムトーです。ごきげんよう。
初売りの下見とかね、わちゃわちゃしている人混みを見るのが単に好きなんですけど、6階玩具売り場イベントスペースでこんなコーナーを見つけました。
クレヨンしんちゃん。
テレビでふわっと聞いたことはあるんですよ。クレヨンしんちゃんつながりで埼玉県と秋田県、そして熊本県が家族都市になっていること。
しんちゃんの母みさえが熊本県出身である!ってことが前面に出されていますが、ふと思ったのです。
熊本県の一体どこの出身なのか?と。
そして
そんな描写は本当にあるのか?
この2点を探ってみたいと思います。
まずは原作確認
「クレヨンしんちゃん」(c)臼井儀人/双葉社
クレヨンしんちゃんに限った話ではないのですが、私は基本アニメよりマンガ派なので、まずは原作をくまなく確認しました。ちなみに34巻です。
臼井儀人『クレヨンしんちゃん』34巻(双葉社刊)より
「あった。しんのすけの母みさえが熊本出身のくだり」
原作では「アソ市」ってなってますが同じ読み方をする地名はほかにありませんしここは阿蘇だと認定してもいいでしょう。ただしここは念には念を。出版元である双葉社に確認をとってみましょう。
「みさえの出身は熊本県阿蘇市ということで間違いなかったでしょうか」
「いえ。熊本出身とは言っていますが、実は作中で実際の【阿蘇市】とは明言しているわけではないんです。ただ、阿蘇をモデルにしたことは確かだと思います。」
臼井儀人『クレヨンしんちゃん』34巻(双葉社刊)より
里帰りついでに皆で黒川温泉に行くシーンもありました。
臼井儀人『クレヨンしんちゃん』34巻(双葉社刊)より
「ちなみにここに記載されている温泉はどこなのでしょうか?」
臼井儀人『クレヨンしんちゃん』34巻(双葉社刊)より
「原作に明記されているのは「旅館馬面屋」ですが、原作者の臼井先生が実際に黒川温泉に取材に行かれ「新明館」という旅館に立ち寄られたと聞いています。なので、もしかしたらそこがモデルになったのかもしれませんね」
新明館!確かに洞窟風呂が有名なお宿です。さっそく行ってみましょう。
黒川温泉新明館の洞窟風呂
ということでやってきました。熊本県屈指の温泉街、黒川温泉。
いつきても風情がありますね。早速中に入ってみましょう。
うわ!中もいい雰囲気!
ご近所さんですかね。ご紹介ありがとうございます。(木彫りの狸です)
ここ新明館の洞窟風呂は初代館主がなんと手彫りで13年かけて作った温泉なんだとか。
「すみません、突然ですがクレヨンしんちゃんに出てくるこのコマをみていただけますか?原作者の臼井先生がこちらの旅館のお風呂に入られたことがあるそうで、もしかしたら作中の洞窟風呂のモデルになったんじゃないかと思ってきたんですが。これ見てもらえます?」
「わー知らなかった…あ、ホントだうちの洞窟風呂っぽい!?」
「確かに似てますね」
「そうですよね!あーよかったー!最近雪も降って寒いなー!こんな時にこの洞窟風呂に入れたら最高なんだけどなー!!」
「もし、うちをモデルに描いて頂けてるのなら光栄です!よかったら今は誰も入ってないので撮影されていかれますか?」
「ぜひーーー!!」
手彫りの温泉最高すぎだぜ
それでは早速まいりましょう。
入口からもう洞窟!
うわ!!予想以上の洞窟!すご!
体洗うところもちゃんとあるー
臼井儀人『クレヨンしんちゃん』34巻(双葉社刊)より
このシーンはここかな。
臼井儀人『クレヨンしんちゃん』34巻(双葉社刊)より
多分ですけど、しんちゃんの祖父たちが出てきたこのシーンはきっとここじゃないのかな。
もとから最高な洞窟温泉ですが、事前にマンガを読んでたら楽しさ倍増でした。そして泉質も最高!
阿蘇市もめっちゃ推してた
お風呂から出た後は体も芯からしっかりと温まりました。
まだ読んでた
「あーやっぱりしんちゃんは面白いですね!そういや阿蘇市はクレヨンしんちゃん推してますね。いたるところに看板ありますし」
「看板」
「はい、阿蘇はみさえの地元です…だったかな。なんかそういう文字見ました」
ここ新明館の住所は阿蘇郡南小国町。
みさえの出身地は阿蘇市ですから隣町になります。その阿蘇市の観光名所で看板を見たとのこと。
早速探してみることに。
まずは阿蘇を代表する観光スポット大観峰。
雪がチラホラさみー。
門松があるこのお店の中に
はい、あったー。阿蘇市はかあちゃんのふるさとだゾ!
山をくだり内牧にあるASO MILK FACTORY
ここは「私のふるさと」バージョンですね。イラストにもASOMILKの瓶が描かれてます。
次は内牧温泉。ここには2ヶ所スポットがありました。
まずは
遊具公園あそ☆ビバの中にありました。
阿蘇の草原さわやか。
内牧の町中にある人気店「いまきん」近くにあるのは
めっちゃ怒られている看板。これ背景が阿蘇山だから噴火で怒りを表現してるんでしょうね。お上手。
次は道の駅阿蘇。
ここは草千里の風景ですね。
カドリードミニオンの入り口付近にもありました!それぞれ看板のデザインが異なってるのが本当すごい。
ところで熊本県はクレヨンしんちゃんだけじゃなく結構、マンガ・アニメに縁深い県なんですよ。
2021年10月にマンガ県くまもとを目指すべく、県内各地のマンガやアニメを生かした地域活性化と、熊本の魅力を国内外に発信することを目指す「くまもとマンガ協議会」が発足されていたり
熊本県にゆかりがあるマンガやアニメも毎日SNSで発信しています。
昔は親に「マンガばっか見てから!」って怒られたもんですが、今なら堂々と言える。
人生の教訓は大体マンガから教わりました。と。
色んな人の人生の岐路を支えてくれているのがマンガ・アニメですから、それに由縁がある熊本県は誇らしいことですよね。
結論 みさえは火の山 阿蘇の女
という訳で、本当にみさえは火の山 阿蘇の女でした。
ひろしとの出会いはみさえが落としたハンカチを拾ったことによるものだそう。
どこに出会いがあるかわからないものですね。
出会いといえば、新たに出会った家族都市の商品は鶴屋のポップアップショップにて販売中です。期間限定のイベントですからぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
「クレヨンしんちゃん」© 臼井儀人/双葉社
© 臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK
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