山鹿市でとんでもない店を発見してしまいました。

その店名は「味の家」。

少し…いや入るのに結構な勇気が必要ですが、それを乗り越えた勇者のみ得られるのが、トロトロな泉質の温泉とクリーミなちゃんぽん。

しかもこのご時世に考えられないほどの低料金でしたよ！

それではさっそくご紹介します。

メニューのクセが強い

場所は山鹿市山鹿。

八千代座から歩いて行ける距離です。

もう日が落ちかけた18時、とんでもなくお腹を空かせていたので、どこか食べられる店はないか…と徘徊していたときに、この一筋の光に出会いました。

看板には「旅館飯屋」の文字。

お泊りくださいって書いてあるけども、泊まりたいわけではなくご飯が食べたい。

食品サンプルもあるし、いけるんじゃねえか？これ！

「すみませーん、ここってご飯を食べられｍ…」

おっ…え？？

「あら～本当はもう今日は（店を）閉めようと思ってたけど、ちゃんぽんくらいでよければ～」

ありがたいっす！！

メニューを見て初めて知りましたが、中華料理のお店なんですね。

とはいえ、この豊富なメニュー。さながら地元の食堂といった感じでしょうか。

やっす！！！！

ちゃんぽん550円！？ラーメン500円！！！？？

あんなに探してやまなかったワンコインラーメンここにあった！

浮かれ気分でほかのメニューもじっくりと見たところ

焼飯（いわゆるチャーハン）

チキンライス（あかマンマ）

ハヤシライス（ハヤシもあるでよ）

カレーライス（ライスカレー）

…カッコのクセが強い！！！！なんこれめっちゃ面白い！

今度来た時には「あかマンマ」って絶対言おう、そう心に決めたあたりで「お待たせしました」とちゃんぽんがやってきました。

デカくない！！！？？？

スープ白くない！！！？？？？

もう脳内大混乱。

お店のお母さん曰く「うちはこの量が普通だもんね」とのこと。

さっそくいただきましょう。

野菜がモリモリと入っていますが、麺はすぐに救出できました。

そしてこの白さよ。

聞くと、少しだけ牛乳を加えているのだそう。だから口当たりがまろやかなんですね。

あっさり目なちゃんぽんだったので、グイグイと食べ進められますよ。

どうしてここに温泉が

「看板にお泊りって書いてあったんですが」

「ああ、昔はですね。今はしよらんです。仕出しももうしよらんです。ここ（お店）とあとは家族湯ですね」

「家族湯？どこで？」

「ここで」

ここ…？

「入口は店の裏側になりますもんね、ご案内しますよ」

え？ここ？？？

「いや入口はこっち」

目印という目印はこれといってないのですが、強いて言えばこの石の門を目印に入っていきます。

そのまま道なりに進むとこのような扉が左側に見えてきます。

ここが温泉の入り口です。

入浴料は1人200円。

番頭さんなどはおらず、このお茶碗に現金をチャリンと入れるシステムです。

「無銭飲食ならぬ無銭入浴の心配はないんですか」

「地元の顔見知りしかいませんし、監視カメラがついているのでそこは心配はしていないです」

確かにこの入口を入ってこれるのは、勝手知ったる地元の方のみ。

先に女湯から見せていただきました。

うわあ！

ちょっとお湯を触らせてもらったのですが、とてもトロトロ！

「ボイラーかなんかで沸かしよっとですか」

「いえいえ、入口付近になんか高いやつがあったでしょ。あれで地下の温泉を上に組み上げているだけです」

あったね！

温泉に詳しくないのでよく分かりませんが、とにかく体がポカポカ温まる泉質の温泉です。

今からの時期いいだろうなあ。

「で、隣が男湯、奥が家族湯ですね。男湯も女湯も埋まっとるときには家族湯に入ってもらって構わないです」

「家族湯はおいくらですか？」

「1人200円です」

「家族湯なのに？」

「家族湯だけど1人200円です」

マジか！！！！！

てことは、ちゃんぽん代550円＋入浴料200円＝750円でお腹も心も満たされるって訳ですね。

これは新しい山鹿の新名所発見の予感。

毎日来てくれる常連さんのため

食堂も温泉施設もあまりに激安。

なぜ値上げをしないのかと聞いたところ、毎日来られる常連さんがいるうちは、上げきれんですと笑いながらおっしゃってました。

まさに知る人ぞ知る！なお店でしたよ。

温泉の入り口は初見ではたどり着けませんので、一度お店に声をかけて案内をしていただくことをおすすめします。

なお専用駐車場はありませんので、近隣のパーキングを利用されてください。

味の家 飯店