【天草市牛深】確かに「夜のお仕事」だ!深夜の海に散りばめられた銀箔の輝きに酔い…船にも酔ったキビナゴ漁
牛深出身の友達に言われたことがある
↓
夏は、敷き詰められたキビナゴに太陽が反射して日焼けする!
ずっと信じてきた都市伝説だった。それをムトーに話すと
「出た出た!伊藤さん、すーぐそぎゃん嘘ばつくもん」
「嘘じゃなかもん!!友達が言いよったもん!うぇーん(泣)」
「わぁ、めんどくしゃぁ。でも本当だったら新たな日焼けマシーン登場って記事書けるから、確かめに行きましょうか?」
ということで

3時間かけて牛深到着!
現在
午前2時
「あのー、照り返しで日焼けって話してるのに、なんで太陽が昇ってない時間にくる必要があるんですか?」
「キビナゴ漁から見らんと、どぎゃん過程で道に並ぶかわからんでしょうが!」
この日を境に
キビナゴ漁がどれだけ大変かを、肥後ジャーナルの記者3人は心身に深く刻み込み、あの小さなお魚を涙して食べることになる。
牛深は夜の2時
午前2時…この時間から働く漁師さんに既にリスペクト。

伺ったのはキビナゴ漁を営む牛深の漁師:餅原さん。
「今日はよろしくお願いします!」
「よろしくね!昨日は大漁だったけん今日も期待しとこかね。あーた達は船は大丈夫な?」
ムトーと伊藤の表情が曇る…。(船酔い体質)

ここ1番で着てきたキョンシーTシャツですが、テンテンの顔から不安が滲み出ています。(りかぞんのジュースTシャツもなんなんだよ)

「2時に漁に出て、帰りは何時ですか?
「6時くらいかな」
4時間も船に乗るのかぁ

↑は餅原さんと2人3脚でキビナゴ漁を行なっている宮本さん。
「私も最初は船酔いまくりで、漁どころじゃなかったですよ、慣れですね」
と語る宮本さんは元自衛隊員。魚が大好きすぎて漁師を志し、熊本市に家族を残し単身で修行に来ています。
国や自治体で新規漁業就業者支援が行われていて、雇う側にも働く側にも補助があります。
第1次産業の深刻な後継者問題が叫ばれる中、こうした制度を活用し、牛深には県内県外から漁業就業者が少しずつ集まってきています。

船酔いで取材できるのか?という一抹の不安を抱きながら

いざ!出港!!
キビナゴ漁開始
30分ほど沖まではしらせたでしょうか。
「ここら辺が、鹿児島との県境タイね」

暗くてわからん!!!
見えるのは船が上げる水しぶきのみ
「あ、伊藤さんそればっかり見てたら確実に酔いますよ」
それはイカン!
そんな時は遠くを見る…ボォーと遠くを眺めていると、船が止まり船内が慌ただしくなりました。
キビナゴ漁開始!!
まず

キビナゴを誘き寄せる「灯り」を海中に落とします。

「あ、伊藤さんそればっかり見てたら確実に酔いますよ」
本日二回目!

灯りを落とした海は、また違った色で幻想的な光を放ちます。
わぁ綺麗…。

コロコロ色が変わる!
とか思ってたら、餅原さんと宮本さんが船尾に

2人で息を合わせ、

網を海に投げ入れます
キビナゴ漁は「刺し網漁」という漁法で

↑の網を
渦巻の様に回遊しているキビナゴの渦中に投入します。
すると、ぐるぐる回ってるキビナゴが刺し網に引っかかる。

網で囲うではなく、編みに引っかけるイメージです。

光の中を網が流れていきます。

「ムトーさん!シャッターチャンスですよ!ムトーさ…あ」
ムトーは船首あたりでキラキラ中でした(何のことかは察して)
キビナゴが集まるまでは、一時待機となります。
その間に

宮本さんが今晩の晩ごはんを求めて、手釣りしてました。
なんと!ハガツオが2匹釣れました!
キラキラ
ニュータイプじゃない私でも、キラキラが見れました、しかも牛深の海の上で!(←ガンダムGQuuuuuuXネタ)
いよいよ仕掛けた網を引き上げます。

腕力です、機械ではなく人力で上げていきます。

網が見えてきました!!
いっぱいキビナゴがついてる!!
これを見たら船酔いなど一発で吹っ飛びました。
「最盛期は網が全部銀色になるとばってんね」

初見の私どもには、ワクワクと衝撃が止まらない瞬間ばかりで
終始「うわぁーうわぁー」と
語彙力のなさを発揮しておりました。


無数のキビナゴがついた網を今度は、船内に縦に広げ、網についたキビナゴをピンピンやって網から弾いていきます。
↓
「ムトーさん!これ凄いですよ!シャッターチャンス!」
「ほんとだね…」
あ、ダメだコレ。完全に酔ってる。
そうして、網から弾き出されたキビナゴさんを

ザザァー

見事に漁獲終了!!
この日はこの作業を二回繰り返しました。
「うわーすんげー獲れてる!」
と、キビナゴを覗いてると
「あ、伊藤さんそればっかり見てたら確実に酔いますよ」
本日三回目!!
船長クイズ!
「伊藤さん、どれがキビナゴかわかるね?」

私は一発で当てました。

上から
1番
2番
3番
さてどーれだ?
正解は記事末で!
ゴールは牛深漁港
空が明るくなってきました

今日の漁は終わり、牛深漁港に向かいます。

向かう間の30分で、キビナゴとそれ以外の魚を仕分けします。
ひよこのオスメスを分ける様に。
「先ほどの船長クイズのおかげで、私はキビナゴを見分けられることが判明しました。それ、僕もできますか?」
「あ、伊藤さん下ずっと見てたら確実に酔いますよ」
本日四回目!!!!

同じキビナゴ漁船とすれ違いました。
「あの方、お一人なんですか?」
「私もそうなんですけどね、キビナゴ漁は1人から2人で出来るから始めたんですよ。人件費とか捻出できないからね」
やはり、キビナゴも年々漁獲量が減ってるらしい。

漁港が見えてきました。

早速今日獲れたキビナゴを水揚げします。

「昨日はコレが10箱ぶんあったとばってんね」
自然相手のお仕事は獲れ高の波がつきものである。
ちなみに1箱だいたい1万円くらいだそうです(変動はあります)

それにしても漁港の朝は、魚好きには天国です。

さまざまな新鮮なお魚が

あちこちに!

競(せり)の声があちこちから響き渡り、どんどん漁船が入ってきて

とにかく活気に満ち溢れています。

ここから市場や飲食店や加工場・梱包場に出荷されます。

毎日朝早くから、自然と向き合い、汗まみれになりながら、美味しく食べてくれる人たちの喜ぶ顔が見たくて、皆さん海に出て行かれています。

海の男たちの仕事っぷりを、ライブで観戦した我らは、兎にも角にも漁師さんとキビナゴさんに感謝の一言です。
あ、いつその感謝が溢れ出したかって??
そりゃ

獲れたてを

調理して

食った瞬間に決まってるでしょ!
最後に正解を

正解は3番でした。
体にまっすぐ入っている黒いラインが特徴です。(ちなみに1番はカタクチイワシの子供、2番はウルメイワシ)

熊本で採れたお魚は、熊本で食べるのが1番美味しい!そりゃ新鮮に決まってますからね。
全ての食べ物には、それを作っている漁師さんや農家さんがいます。この記事を見て「いただきます」を言うときは、
生産者さんのことを思い浮かべ
調理してくれた方に向かって
命をいただくことに感謝して
大きい声で言いましょう!
熊本県で生産・加工されている商品を買って食べることを「地産地消」というのは皆さんご存知かと思います。
熊本県内の農家さん・漁師さん・生産者さんが、熊本の方々に自分たちが作ったものを楽しんで欲しいと日々願っています。
その取り組みをいろんなテーマをもとに紹介しているのが
「KUMA RICH(クマリッチ)」

↑の意味ですが
KUMAは自然豊かな熊本の地で生まれたものを!
RICHは県産品の「豊かさ」「恵み」を表現!
人々が「地産地消」に取り組むことが日々の豊かさに繋がっていることを表現しています。 「地産地消」の大切さを考え、自分にできる行動に繋げてもらいたいという意味が込められています。
県産品をもっと好きになる「KUMA RICH」のWEBサイトは
↓↓↓
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↑お気に入りの写真。
都市伝説について
「そうだ!私の友人が、路上に干してあるキビナゴの照り返しで日焼けするって言ってたんですけど、本当ですよね!?」
「あぁぁぁね、それいつ聞いた?」
「30年くらい前です」
「だろね、今は食品衛生上の理由で路上に干すっていうのはやっとらんもんね、昔はそぎゃん事もあったばってんね」
「はい、伊藤さん嘘つき決定!」
天草漁業協同組合牛深総合支所
| 住所 | 天草市牛深町字後浜3465 |
|---|---|
| 電話番号 | 0969-73-2121 |
ライター紹介
伊藤
演劇の先生やったり、アニソンやメタルのDJやったり、バンドやったり、サブカル好き思春期50歳独身。健康診断で中性脂肪が赤信号だったので、たまにジョギングすることにした。やっぱり犬が好き。
ヒゴナルマッチングとは、肥後ジャーナルの媒体を活かして、熊本で自分に合う仕事を探している求職者と求人活動をしている企業の情報をそれぞれ集め、お互いに明確なメリットがあるお仕事探しができる人材情報サービスです。



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