2017藤崎宮秋の例大祭の季節ですね
今年は珍しく9月に入ってすでに涼しい日がありますが、例年では熊本では藤崎宮秋の例大祭が季節の変わり目と言われています。
奉納順も発表され、各団体とも最後の追い込みで本当に忙しい中なんと奉納順1番の【鳥居基(とりいもと)】さんが密着取材を了承してくださいましたので、図々しくお邪魔してみました!!
いくら了承してくださったからって…さすがに本番近いし結構ピリついてるんじゃないの?いや絶対そうだよ。
かなりビビりながら伺った先は碩台小学校体育館
こんにちは!お待ちしてました!どうぞ入って見て行ってください!!
よろしくお願いいたします!!なんだかキッズが多いような気がするのですが
そうですね。うちは碩台校区のお祭りとしての参加ですので、校区内のお子さんも多く比較的アットホームな感じです。
じゃ早速ですが1回音出しますね!
おおおおおおおおお!!!やっぱり間近で聞くと迫力ありますね
そうですね。うちの楽団は他団体にも負けない技量とパワーを兼ね備えていると自負しています!
にこやかに挨拶されていたのが一転し、音を出すと皆真剣な表情に。
例え練習であっても手を抜かない、一音一音に魂を込める。そんな気迫がこちら側にも伝わってきました。
凄いかっこいい!!!りようさんにはないモノがここに詰まってますよ!
なぜ急に矛先を私に向けたのですか
鳥居基の真髄は子供たちの笑顔にあった
どうしても私、母親目線で子供に目が行くのですが子供たちが全然萎縮してなくてすごく楽しそうですよね
そうですか!そこに実は個人的に重きを置いているんです!
ただ騒ぐだけじゃなくて祭りの楽しさを覚えていってもらえたらなって。なので子供たちが乗りやすいテンポも考えたり、子供たちに口上を言ってもらって「自分たちも参加している」という意識をもってくれれば、なお楽しめるんじゃないかと考えているんですよ。
もちろん大人ものれるカッコいい音で!なおかつ子供も覚えやすいワザです。
なるほど~!!子供会のような側面もあると
そうですね!自分も小さいころから祭りに参加してて。その頃の祭りの醍醐味って馬の真後ろで馬追いをすることだったんですよ。
そのため鳥居基では、馬の真後ろに子供勢子をつけたり、大人勢子をつけたり楽団をつけたりと場面ごとにフォーメーションを変えて皆が楽しめるようにしています。
でも子供勢子が馬の真後ろて、ちょっと怖くないですか?
もちろん安全には最大に配慮したうえで、子供勢子を盛り上げる大人の役付の人を必ず側に置いていますよ
花隊だって子供もしてます!
小学校の体育館で練習してますから、「なんか楽しそう!」「私も傘さして踊りたい!!」でも全然大丈夫ですよ。
なんとなーーくなイメージですよ?小さい子が参加している所って、大体親御さんが祭りに元々出ていてその流れでっていう感じだったんですが、鳥居基では親云々は関係なく子供が「参加したい!」って言えば、簡単に出れそうな…
ですです!そもそも祭りってそういうもんでしょ?参加するのに資格や親が出てるから、出てないからって制限すべきものでもないし。
もちろん年齢的に不安があるってお子さんは、親御さんについてもらう必要はありますが。中高生で親子で出られるならば親子割もありますよ!
相棒である馬の飾りを持ってインタビューに答えてくださる藤本さん
子どもたちは元気いっぱい楽しそうに踊っていました!!
ところで気になる疑問をぶつけてみた
鳥居基さんが想像以上に優しく神対応をしてくれたので、勇気をだして気になっていたことを聞いてみました。
凄い失礼なこと聞いていいですか?奉納順ってくじ引きで決まるじゃないですか。でも鳥居基は絶対1番ですよね。もう絶対的なシード権ですよ。つまりはエースってことですか?
いやエースとかじゃないですね!ざっくり言うと「藤崎宮のお膝元シード」とでも言いましょうか…
やっぱりどうしても馬追い祭りがメインだと捉えられがちですが主役はあくまで藤崎宮のお祭りですからね。うちはお膝元ですから他団体にはないご奉仕作業を行うんですよ。鳥居基、水道町、建吉組はお宮の神輿の組み立てや、当日の朝の準備、片付けのお手伝いをさせてもらうので順番が固定されているっていうことだけです。
御奉仕作業…
ちょうど午前中してきたんですけどね。参道の清掃の御奉仕です。
無知な質問で申し訳ないのですが毎年されておられるんですか?
毎年とかそんな最近の話ではないですよ。僕が藤崎宮で見た記録は昭和5年からと記載がありました。もっと遡れば古い記録が出てくるかもしれませんが。
そのころからずっと御奉仕作業をさせていただいているので、奉納順は常に鳥居基が1番だという流れです。
まとめ
奉納一番という響きだけで完全にビビっていましたが、実際はむしろアットホームな雰囲気でした!子供たちが元気に走り回りそれを見守る大人たちの構図が自然と出来上がっていて、昔ながらの地域の絆を強く感じられました。
藤崎宮のお膝元という誇りを胸に、今まで先人が培ってきた歴史を重んじつつも新しきを取り入れる。そしてそれを次の世代に確実に繋げていく。
だからこそ皆に愛され、永きに渡って神馬奉納一番という大役を担う「これが天下の鳥居基」魂を魅せてもらえました。
まだまだ勢子も募集中ですので、気になる方は碩台コニュニティーセンター(096-342-0067)まで!
本当にお忙しい中ご協力頂きありがとうございました!!
ライター紹介
ムトー
肥後ジャーナル編集長。 「人はなんで痩せなきゃいけないのかな」という思考にまで達したのでもうきっと痩せません。 気にしません。
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