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とじる
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とじる
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とじる

12月と言えば、クリスマスやら年末やら心躍るイベントが盛りだくさん。

しかしその中でも、熊本マダムを熱狂させるイベントがあるのをご存じでしょうか。

そうです。

新のり 争奪戦!!!

恥ずかしながら私そのあたり全く疎く、知らなかったのですが、その現場は福袋の購入さながらの熱闘が繰り広げられておりました。しかしどうにもその魅力がよくわからない。

そもそも海苔の良しあしもよくわからない状態だったので、通宝海苔で海苔の食べ比べしてみました。


きっかけはハイセンス鶴屋

そもそものきっかけは、郷土のデパートハイセンス鶴屋。

地下B1階フロアはお正月を迎えるため多くのお客様でにぎわっておりました。その中でも異彩を放ち行列ができていたコーナーが…

海苔!

なぜ海苔にそんなに群がるのか。

よく見ると

新のりというシールが貼ってある商品ばかり。お声がけするスタッフの方も「新のり入荷しました!」と、新のり推しなんですよ。確かにニュースでこの時期「新のりの入札が」などの話題は見聞きします。しかしそれでこんなに大賑わいになるのが不思議で仕方なかったので買い物中のマダム数人に声をかけてみました。

「新のりば買いなはるとですか」

「そうよー。実は私、先週も来たったい!あるかなーって思ってからね。そしたら来週(新のりが)入荷しますって言わすもんだけん。あっはははっは!まーた来た!」

新のりのために2週連続…

違う方にも声をかけてみましょう。

めちゃくちゃこの「塩屋一番」を見られてた2人組みのマダム。

「あたこれ知っとる?一番ばとった海苔よ?」

「一番…そうなんですか。これだけ包装が違うのは知ってます」

「そがんたい!こんアルミがね、よか海苔の証拠よ。他んとはアレ、ほら、風味のね。やっぱちょっと違うけん」

「よかつだろうけど5枚で1500円ですよ。勇気のいる買い物ですよ」

「だけん正月用たい!家族に食わせなんでしょうが」

他にも様々なマダムが迷うことなく即決。この数分でスタッフの方が品出しを何度したことでしょうか。

そのあともひっきりなしに「あたあれよ。正月の餅にね。巻く海苔はやっぱり新のりじゃなからにゃいかんけんね」って色んなマダムが口をそろえておっしゃってました。ものすごい熱量で。

新米などと同じポジションなのでしょうか。しかし

見たところでよくわからない…。

わからないことは通宝海苔に聞いてみよう

株式会社通宝海苔 塚田さん

この日、鶴屋で催事として出しておられた通宝海苔の方に思い切って聞いてみました。

「銭形印の親分は~顔もよければ腕もたつ~あーよいしょ」でお馴染み通宝海苔。熊本市東区に本社を構える地場の会社です。

「お忙しいところ申し訳ありません!熊本のマダムを魅了する新のりについて教えてほしいのですが」

「新のりは初摘みとも言うんですが、最初にとれた海苔が一番柔らかく、くちどけもいいんですよ。味も風味もやはり違うのでその時期にお買い求めされる方が多いですね。あとは、今回の催事の時のみ販売しているお買い得な新のりもあるので、そういった情報をお知りの方はこの時に購入されますね」

確かにすべての商品に「新のり」という文字。

名称からして、新しくとれた海苔だということは分かるものの、複数の種類があり尚且つ金額の差も何の違いなのか。そのあたりがよくわかりません。

「原料となる海苔そのものの違いですね。その年の出来などもあるのですが、この塩屋一番は海苔の最高峰「特級」の中でも一番いい海苔にしか名乗れない商品です」

なるほどなるほど。

「よかったら食べ比べなさいます?味の違いが明確ですよ」

「ぜひ!!!」

こんなに焼きのりに味がするとは

ということでお言葉に甘え海苔の食べ比べをすることに。

寿司のり以外はすべて素材そのものの風味を活かした焼きのりです。と言っても私、味のり派。なぜなら味がわかりやすくて美味しい。そう信じ今まで生きていました。

「ではまず鶴屋での催事限定のこちらの焼きのりから」

え….

うまっ!!!!!!

一口食べただけなのに、海苔の概念変わりました。今まで味のり派だったのを悔いるレベルです。醤油とかつけなくても海苔そのものの味がしっかりある。そしてこれは海苔単体が美味しいだけではなく、白ご飯のおいしさをより際立たせる味!

「そうなんです。個人的おすすめな食べ方はシンプルな塩おにぎりです」

続いて寿司のり

これは、先ほどの焼きのりとは色からして違う。そして味も先ほどと比較すると磯の風味が強い。海の側で海苔を食べている錯覚を起こします。

「これを焼いたのが焼きのりですね。お好きな方は寿司のりをご自宅で焼いたりもされてます」

松と特選は、やはり口当たりが全然違います。

簡単にほどける柔らかさなのに奥歯でかみしめると旨味が口内にブワーーっと広がる感覚。いつまでも口の中にとどめておきたいのに、さらっと溶けていきます。

そしていよいよ塩屋一番。

これを私は

「海苔界のメルティーキッス」と名付けたい。

あのガッキーの柔らかい歌声のようなくちどけ。もはや噛む行為なんて必要あるのでしょうか?それでいて旨味をきちんと残していく一品。これは最高の賞をとっただけあります。

正直、こんなに焼きのり1つで味が違うとは思ってもおりませんでした。早速購入して帰ったのは言うまでもありません。

海苔の深みにハマりそう

なかなか奥が深かった海苔の世界。

その後も

「そもそも海苔ってどうやって作られているのか」

「これはいい海苔だとジャッジする判定員はいるのか」など質問攻めにし、自身の不勉強さを恥じた次第でございます。

こんなに美味しい海苔なのに、熊本は生産量も消費量も全国4位なんですって。でもこれどうにかすれば上がっていけそうな数字ですよね。

ということで、今後も追っていきたい、海苔の世界。

お得な焼き海苔&寿司海苔が販売されている催事は14日まで!

松、特選、塩屋一番は催事が終わっても定番商品で鶴屋に販売されていますよ。

ぜひ今まで「そこまで海苔食べてなかった」という方もチャレンジして新しい世界を開いてみてはいかがでしょうか。

ライター紹介

ムトー

ムトー

肥後ジャーナル編集長。 「人はなんで痩せなきゃいけないのかな」という思考にまで達したのでもうきっと痩せません。 気にしません。

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