熊本県内各地の巨木をご紹介する連載【くまもとの巨木】を始めて、はや2年。
いい巨木があるよ!という情報提供をいただくことも増えてきました。
しかし今回はちょっと心配なニュース。「大雨で藤崎台のクスノキの枝が折れたらしい」という情報が、あちこちから聞こえてきました(情報提供ありがとうございます)。
いったいどうなっているのか、行ってきました。
藤崎台のクスノキ群って?
2019年に肥後ジャーナルで書いた記事
【くまもとの巨木】高校球児を見守る巨木!熊本市中央区「藤崎台のクスノキ群」
でもご紹介した藤崎台のクスノキ群。
リブワーク藤崎台球場(藤崎台県営野球場)の裏手に7本のクスノキの巨木があり、国指定天然記念物になっています。
樹齢はおよそ1,000年ほどと考えられており、大きいものでは高さ27メートルにもなる見事な巨木がそろっています。
2021年8月、藤崎台のクスノキが大雨で損傷?!
さて、そんな藤崎台のクスノキが、一部の枝が折れてしまったという情報を耳にしました。
2021年8月11日から18日まで降り続いた大雨の影響なのか、大きな枝が折れて落ちたとのこと。
とにもかくにも、藤崎台へ行ってみることにしました。
大きな枝が落ちたという木は1本と聞いていますが、他にもところどころ、小さな枝が落ちています。
とはいえ、ほとんどの木には大きな被害はなさそう。根元もしっかりしていて、相変わらずのかっこよさです。
ちなみに木に見とれている間に、めっちゃ蚊に刺されました。まだまだ虫除け必須ですのでご注意くださいませ。
枝が折れた木の付近は立ち入り禁止
太い枝が折れたというのは、一番端に立っている巨木です。
2019年の取材時に撮影した写真と比べてみると
確かに形が違います。左下に枝が折れているので、その付近がスカスカになっているのかな。
直径1メートル以上もある枝が折れて落ち、そのままになっていることから、現在はこの木の周辺のみ立ち入り禁止になっています。
クスノキは心配ですが、柵の中には入らないようにしましょう。
横から見るとこんな感じ。枝がおもいっきり折れています。
大雨の影響と言われていますが、こんな大きな枝が折れるなんて、にわかに信じられない光景でした。
傷ついたのは悲しいけれど、クスノキそのものは無事のもよう。枝ぶりも幹もしっかりしています。
県の教育委員会や専門家の調査も入っているようなので、今後少しずつ適切な措置がなされることでしょう。
熊本県民にとって大切な藤崎台のクスノキ、これからも見守りたいと思います!
*【くまもとの巨木】シリーズでご紹介する巨木は、各自治体で天然記念物や文化財に指定されているもののほか、地元の人たちに長く大切にされてきた木ばかりです。無理に登る、枝を折るなどの行為で木をいためることのないよう、お願いいたします。
藤崎台のクスノキ群
所在地 | 熊本市中央区宮内4−37 |
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