熊本県内各地に存在する、巨木の数々。
深い森の奥深くに、ちょっとした木立の中に、そして時にはぽつんと一本だけ立っている、さまざまな巨木を訪ねます。
今回訪れたのは熊本市中央区宮内、リブワーク藤崎台球場(藤崎台県営野球場)の裏手にある「藤崎台のクスノキ群」です。
藤崎台のクスノキ群ってどんな巨木?
夏の高校野球選手権大会では、熊本県予選のメイン会場となる藤崎台球場。
バックネット裏のすぐに連なる巨木の数々が、テレビでもよく映し出されています。
これが藤崎台のクスノキ群で、国指定天然記念物の巨木です。
所在地は熊本市中央区宮内。
リブワーク藤崎台球場の駐車場を目指すと分かりやすいほか、Googleマップでも出てきます。
クスノキは全部で7本。全景を1枚の写真におさめるのはちょっと難易度が高めです。
枝ぶりが個性的なもの、幹の質感が印象的なもの、シュッとしたタイプもあればがっしり系もあり、それぞれの木に違った味わいがあります。
クスノキマニアのあなたも、どストライクな1本が見つかるかも。
大きなものでは、高さ28メートル、幹の周囲約12メートルほどになります。
樹木の保護のため、足元には細いロープが張られています。外側から見学しましょう。
意外と知らない、藤崎台の歴史
駐車場側からは、石垣の上にクスノキが立っているのが見えます。何やら歴史がありそう。
このクスノキ群は、西南戦争で消失するまでこの地にあった藤崎八旛宮の境内に立っていた木々です。
藤崎八旛宮と言えば、平将門の乱の平定を願って建てられた由緒ある神社で、創建は935年。
その境内にあったクスノキ群の樹齢も古く、最古の木ではおよそ1000年ほどと言われています。
西南戦争の激しい戦火を逃れ、今は高校球児たちを静かに見守る巨木たち。
藤崎八幡宮が遷座した後も、この藤崎台の地に根を張り続けています。
まとめ
先日例大祭もありましたが、藤崎八旛宮のたどってきた歴史に思いを馳せつつ、クスノキの木陰で涼んでみてくださいね。
*ご紹介する巨木は各自治体で天然記念物や文化財に指定されているもののほか、地元の人たちに長く大切にされてきた木ばかりです。
無理に登る、枝を折るなどの行為で木をいためることのないよう、お願いいたします。
藤崎台のクスノキ群
所在地 | 熊本市中央区宮内4 |
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