陶人形って知ってご存じですか?
陶器を作る土で作られた人形で、有名どころだとドイツのブランド「マイセン」やビスクドールでしょうか。
熊本で活動する陶人形専門の作家、にしだみきさんの人形たちに会いに行ってきました。
ユニークな子がいっぱい!こんな人形見たことない
まず目についたのが招き猫のような猫又の人形。
妖怪がいっぱい!
かと思いきや、本を読む(?)動物たちのユニークな姿や
本よみシリーズ 7000円
手ぬぐいを頭に温泉につかる動物たちも。
温泉ワイワイ 2600円
にしださんは店舗を持たずに活動しているので、出店の場所やイベントにちなんだ作品を都度作って持ってきています。
熊本名物シリーズでは、デコポンやスイカ、辛子レンコン…
3600円~
…あれ、この猫が乗ってるのははもしや?
「ええ、江津湖のスワンボートです」
ですよね!
熊本人だとクスっとなっちゃうかわいい子たちです。
そしてこちらの美人さん、着物が肥後椿なのですが、見返ると…
辛子レンコン!
全身で熊本への愛を主張してる、可愛い女の子です。
来年の干支の龍モチーフも。龍って厳ついイメージでしたが、かわいい子と一緒だとなんだかユーモラス。
龍といっしょな子たち 5400円~
全て手作業!
陶人形は、窯元がお皿や器を焼くのと一緒に作ることが多く、専業なのは珍しいそうです。
作業工程は器と変わらず、焼いて→乾燥させて色を付けて→もう一度焼いて作るそうですが、人形ならではの苦労と工夫もあります。
大きな人形は、厚さを均等にしないと窯の中で爆発してしまうので、形成後に真っ二つにして中身をくりぬき、くっつけています。
装飾古墳 30000円
え、そんな形跡全然ない…職人の熟練技すごい。
他にも、重心が上にある人形は、焼いている最中に足が曲がりやすいんだとか。
クロネコ 7000円
めっちゃまっすぐ立ってる…。
ジャンルレスなラインナップ
人形のジャンルは様々で、その時に興味があるものをデザインしています。
妖怪や少年少女も人気ですが、昔の物語からイメージを膨らませて出来上がる子もいます。
尾崎紅葉「苦桃太郎」 12000円
小川未明「天使の御殿」 各5000円
武井武雄「おもちゃ箱」 6500円~
最近は、人形の着物にストーリーを織り込むことを楽しんでいるそうです。
山鹿の装飾古墳の出土品を着た子(壺が背中に!)や、
山鹿の伝説(傷ついた鹿が温泉で治った)をテーマにした着物も。
鹿と蓮 30000円
その他、ひらがなやアルファベット、数字の陶器も人気です。
各 300円
各 500円
表札用やお店のディスプレイに使う人も多いこの文字、なんと全て手作業で切り出しているんです!
文字をプリントアウトして型紙を作り、それに合わせて陶土を切り出して、端を処理して、色を付けて…とめっちゃ手間がかかってます。
好きな色やサイズを組み合わせて楽しめるので、出店のたびに店先に文字が生まれます。
陶人形は、同じデザインでも焼きあがるまではどんな形で完成するか、にしださんにもわからないと言います。
気に入った子に出会ったら、まさに一期一会!
にしださんの出店などのスケジュールは主にInstagramからチェックできます。
買いに行けないという方は、ホームページ等からオンラインショップもあるのでアクセスしてみてください。
にしだみき
ライター紹介
lico
リコと読みます。本と映画と手仕事好きな食いしん坊で呑兵衛。気になる情報があればどこまでも!
記事シェア