剣豪といえば宮本武蔵。
宮本武蔵といえば、今年の冬に映画が公開される「スラムダンク」の作者 井上雄彦先生の「バガボンド」。
そして
寛永17年(1640年)細川忠利に熊本へ招かれ五輪書を記したという熊本に非常にゆかりがある人物。
あまりにも偉大すぎて実在していたのかと疑うレベルの有名人ですが、少しでも身近に感じたい。という訳で今回は、この五輪書をここで記したといわれている熊本市西区の霊巌洞に行き同じ空気(であろう)を吸ってきました。
足に案外くる
駐車場は武蔵像の前。正直ここからどう向かえばいいのかも不明だったのですが
看板が出ていたので一安心。指示に従って歩いていきましょう。
訪れた日は35度を超える猛暑日だったのですが、少し小高い場所にあるからでしょうか。
暑い中にも爽やかな風が吹いていました。ここ秋になったら紅葉でもっと美しい道なんだろーなー。
気持ちいいんですが、こう配があるので結構歩く印象です。
「ちょっと歩くのに自信がないな」という方は、雲巌禅寺の駐車場を利用するといいでしょう。
キチンとお参りしたあと
拝観料を支払い、いよいよ中に入っていきます。
展示物で「本当にいた人なんだな」と実感
入って左側にあったのが
見たことあるー!な肖像画や
五輪書(写本)
霊厳洞物語の原本
巌流島で武蔵が使用したとされる木刀まで。
木刀って聞くと、木の棒という頼りない印象だったのですが
これを見ると
こがんとで殴られたら頭カチ割れるばいってヒエっとなりました。
五百羅漢に似た顔があると言うけれど
進んでいくと開けた場所に出てきます。
手すりはありますが足場がいいとは言えませんからご注意を。
五百羅漢とは、釈迦入滅後の第1回の経典結集けつじゅう、および第4回結集のときに集まったという500人の聖者。また、その像。五百阿羅漢。
参照 デジタル大辞泉
ここ熊本の五百羅漢は安永8年(1779年)に熊本の商人・淵田屋儀平が24年かけて石工に彫らせたもの。どこの五百羅漢もそうなんですが、全ての石仏が違う表情をしています。
そのため「必ず一体は自分自身もしくは似た人に似た顔がある」なんて言われているのですが
正直
蚊が多くてそれどころじゃない。
季節の問題なんですが真夏には厳しい環境でございました。涼しくなり蚊がいなくなったらもう一度じっくり見たい。
霊巌洞では光に翻弄される
道順を進むと階段が現れます。この先がいよいよ霊巌洞。
さあ到着です。
この上の洞窟の中で五輪書を記したということで、その現場をまず下から撮りたかったのですが
どうしてそんな突然光のシャワー。
これたまたま映ったとかそんなんじゃないんですよ。カメラ構えてなくても裸眼でも見えてました。なんという強い光。
「ちょっ…光、邪魔…」と移動したら光までついてくる始末。
おかげで意図せずこんな神々しい一枚が撮れました。しかし私が撮りたいのは下からみた洞窟の構図。その後何度も移動を繰り返し
やっと映りました。よかった。
長くなりましたが、これが洞窟を下から見た図です。
さあ登ってみましょう。
中には岩戸観音が安置されてました。
あとは巨石。
この巨石は一体何なんだ、説明文があるかなと周りを見渡したところ
あら。
巨石についてはよく分かりませんでしたが、細川家の家老であった沢村大学および鹿子木寂心の逆修が彫られてありました。
洞内は自然の音しかしない空間。
無音とはまた違う静寂がこだまし、脳内が落ち着くよりも静かに昂る感じです。
なんとも表現しがたいのですが
きっと宮本武蔵も同じ景色を見ていたのかもしれないな、なんて思うとなかなか立ち去るのも後ろ髪ひかれる思いであとにしました。
なんさま一回行ってみて!
実は今まで名前は聞いたことはあるものの、一度も訪れたことがなかった霊巌洞。
「行こうと思えばすぐに行ける」ってところは案外行ったことがないものですよね。同じく「そういや行ったことないかも」という方はもちろん、静かな場所探しているんだよね、という方にもおすすめですよ。
これからの季節、お散歩がてらぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
五百羅漢、霊巌洞(雲巌禅寺 )
住所 | 熊本市西区松尾町平山589(雲巌禅寺内) |
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利用料金 | 大人300円、高校生200円、中学生以下100円 |
利用可能時間 | 8時00分~17時00分 |
電話番号 | 096-329-8854(雲厳禅寺) |
ライター紹介
ムトー
肥後ジャーナル編集長。 「人はなんで痩せなきゃいけないのかな」という思考にまで達したのでもうきっと痩せません。 気にしません。
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