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大企業=無条件にブライト企業なのか?1日リクシルで働いてみた

ライター:ムトー ムトー

いやはや寒くなってきましたね。

今年1どうでもいい情報ですが、肥後ジャーナル事務所は昔ながらの造りのため

窓がでけえ。

ゆえに

さみい。

「これじゃいかん、せめて窓からどうにかしたい」

「なんか結露とかしにくいサッシもあるんでしょう?サッシも進化してますよね」

熊本のサッシといえば、玉名郡長洲町にあるリクシル有明工場。

もちろん「あなたの会社の社員輝いているね!」の認定でお馴染み

県認定のブライト企業でもあります。

「誰しも知っている大手企業なんだからそりゃそうでしょう」

「社名は誰しも知ってますが、実際どんな働き方をしているのかは知らないでしょう?という事で今回…」

伊藤が1日特別インターンでリクシル有明工場にて実際に働いてきてください。


工場マジでかい

あなたの家も探せばきっと1個はある、それがリクシルの商品。

それくらい我々の生活に密着しているメーカーの心臓部とも言える工場が、玉名郡長洲町あるってんですから驚き。

株式会社リクシル有明工場の従業員数は751名(うち正社員377名)。あまり工場に詳しくないのでこの数が多いのか少ないのか分からないのですが、従業員の平均勤務年数が20年って、これはさすがにすごいことだと分かります。

公務員でもないのにこの驚きの平均勤務年数。

働きやすいに違いない。

「いいけん働かせてくれ」という訳の分からないお願いにも関わらず、快諾してくださったリクシル有明工場の無津呂さん(左)久保さん(右)。

「という訳で大企業なんだからそりゃブライト企業でしょうね!そりゃそうですよ!でも実際に働いてみないことには分からない!!ってことで、よろしくお願いします!!!」

「うちもインターンや外国人技能実習生の受け入れ、また地域の小学校などにも弊社が行っている仕事はなんなのか?などの授業も行っていますので特段問題ないですよ。」

「今日伊藤さんはグガネシュさんの下についてもらいますね」

グガネシュさんとは一体何のことなのか理解できませんでしたが、ありがてえ。

では工場行ってみよう

歩いて分かったんですが、工場めちゃくちゃデカい。

ペイペイドーム5.5個分の広さなんですって。

これが上から見た全体図。でけえ。

こんな大きな工場が24時間365日稼働して我々の快適な居住空間を作ってくれています。

この有明工場内ではアルミサッシの製造(加工、押出、表面)物流作業を行っているのだそう。

工場内もなかなか圧巻の広さ。

ここで

大まかに分けてこんな感じで作業を行います。さらにここから細分化され1つのサッシを完成させています。

見ていると結構女性が多い印象。

ちなみに手前にいる方は外国人技能実習生、奥にいる方は日本人の新入社員なんですって。

我々がイメージしていた工場勤務といえば男性が多い印象だったのですが、ここがもう大きく違う。

「これは?」

「これは外国人技能実習生のものですね」

リクシル有明工場では海外からの技能実習生を受け入れているのですが、日々のコミュニケーション等のため日本語検定を行っています。

「はい!それでは今日伊藤さんに行っていただくのは網戸張りです!担当のグガネシュさんと濱崎さんです!」

この方が今日の伊藤の指導員、インドからきた技能実習生のグガネシュさん。

来日してまだ3ヶ月というのに、めちゃくちゃ日本語上手。

技能実習生もまずは今から伊藤が行う網戸張りの研修を濱崎さんから教わり、それができたらそれぞれのラインに異動という流れが一般的なんだそう。

言葉が通じずとも、視覚から作業ができるように配慮が至るところにされてました。

「まあグガネシュは日本語ほんと上手なんですけどね」

「スキナモノハ ラーメン デス」

そんな話をしていたら

ちょうどラジオ体操の時間になったので一緒に体操をし…

いよいよ作業開始!

今まで全く気が付いてなかったのですが、網戸って一言でいってもこんなにもたくさんの種類が存在します。

「ペットがいるご家庭ならば爪に強いものとか色々あるんですよ。もちろん強度も異なりますからここは基本手で行います」

触り心地も全然違う。

そのころ突然現れた日本人と、突然ラジオ体操をすることになって困惑していたグガネシュさんは

せっかくの取材だけん、ブライト企業のバッジをつけましょう。これあげるよってバッジをつけてもらったところ

「くまモン…カワイイ….」

活力を取り戻しました。すげえくまモン。

「サア!ヤリマショウ!!」

「網ハ 縦ト横ガアル。間違エチャダメ」

「コレヲ コウシテ!力強ク!」

そのあともめちゃくちゃ丁寧に分かりやすく教えてくれるグガネシュさん。

手際の良さもそうなんですが、何より否定するような言葉を一切言わないんです。

これってきっと自身が教えてもらうときに言われて覚えた日本語なんだろうなあ。

「ねえグガネシュさん。そろそろ僕もやってみたい」

「OK!ヤッテミヨウ!」

3回もお手本を見てたのに、見るとするとでは大違い。

「あれ?難しい…」

「サイショハ ミンナ ムズカシイヨ」

なんでも肯定してくれる優しいグガネシュさんですが

サッシの傷は絶対に許さないマン。

「ところでグガネシュさんはなんでリクシルで働いているの?」

「エンジニア ニ ナリタイ」

「ラーメンが好きなのに?玉名ラーメン有名だよ?」

「ラーメン スキ デモ TOKYOモ イッテミタイ」

日本のエンジニアとして働きたいという希望をもって現在、リクシルにて技能実習を行っているグガネシュさん。しっかりと休みがあるのでリフレッシュしやすいこの環境を気に入っているのだとか。

製造業で働くということ

午前のお仕事も終わり、連れてきてもらったのが社員食堂。

メインも複数から選べるので毎日きても飽きない感じですよね。てかシンプルに羨ましい…

今回選んだのはこのメニュー!これでワンコインですよ。もう最高。

お腹も満たされたことですしせっかくの昼休み、日本人の方にも話を聞いてみましょう。

CADで設計図を書いている西元さん。高校の先輩が先にリクシル有明工場で勤務し、話を聞いて「私もここで働きたい」と思い入社したのだとか。

「どんなところに魅力を感じたんですか?」

「モノづくりに携われるっていう仕事でのやりがいももちろんあるんですが、個人的推しは今年の4月に導入されたカフェテリアプランですね。年に1度12,000円分のポイントがもらえる制度です」

「どういうこと?」

「リクシル独自の福利厚生の1つなんですけど、付与されたポイントを使って食事したりスポーツしたり好きなもの使えるんですよ!」

提携しているお店はもちろんそれ以外でも、毎年付与されるポイントで好きなものを購入したり遊べたりするんですって。いいなあ。

「そういえば結構工場内、若い女性が多いなという印象でした」

「確かに多いかもですねー。女性でも働きやすい環境が結構あって。例えば有休が取りやすい!「ゆとり休暇制度」っていって最長9日間取れるんで趣味の時間や旅行の計画たてやすい!あとそれとは別に「メモリアル休暇」もあって、自分の誕生日とか大事な人とのイベントとかに休める休暇なんですよ」

「それは例えば「推しに会いたいから休みます」とかでもいいの?」

「いいんですよ!それもメモリアルなんだから!」

羨ましい限り!!

もう1人お声がけしたのがベトナムからきているチン グェン クィン ニューさん。まだ日本語がそんなに得意じゃないとのことで、通訳の方がめちゃくちゃ心配そうに後ろから見守ってました。

将来はベトナムに戻り日本の企業で働きたいんだそう。

「ミンナ ヤサシイ。ギノウジッシュウセイ ノ サポート 充実シテマス。休憩時間ハ日本人ト一緒。タクサン話シテ日本語覚エタイデス。アニメ スキ」

「カワイイ」

多様性×モノづくり

ここリクシル有明工場では雇用形態どころか国籍も文化も異なる方が一緒に働いています。

それなのになぜ1つにまとまって同じ作業ができるのだろうかと、疑問だったのですが

両者とも「まず受け入れる」という姿勢があり、そのうえで「リクシルの製品を自分たちが作っている」という共通の意識があるからこそなんだなと現場に行って強く伝わりました。

昨今、頻繁に聞く「多様性」という言葉。

でもこれって受け入れる側はもちろんのこと、その集団の輪に入っていく方もある程度の線引きが必要なんじゃないかなと個人的に思っているんです。

「私はこうだから!周りが合わせてね!理解してね!察してね!!」が強すぎてもいけませんし

受け入れる側が「うちはこうだから!あなたが変わりなさい!」ばかりでも、疲弊してしまう。

とても難しいこの塩梅を上手に循環させていっているリクシルは、その細かな部分に目が向くからこそ、世界に誇る高品質な商品を作れるんですよね。

現場で一生懸命働いている人の目線で考え、フォローし、声を聞き、そして改善させ形にしていくこと。

企業の規模ではなく、従業員の数でもなく

目の前にいる「人」や「商品」を家族のように大事に思っているのがとても印象的でした。

これまた急な申し出にもかかわらず快く受け入れてくださったリクシル有明工場の皆さまありがとうございました!

動画もあるから見てねー!

動画はこちら

ライター紹介

ムトー

ムトー

肥後ジャーナル編集長。 「人はなんで痩せなきゃいけないのかな」という思考にまで達したのでもうきっと痩せません。 気にしません。

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