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ひご野菜「水前寺もやし」を作ってる農家はたった1軒。ということで突撃取材してきました!

ライター:羽田さえ 羽田さえ
キーワード:

今年も残りわずかになり、年越しの準備が慌ただしくなって来ましたね。

お正月に欠かせないものといえば、ひご野菜のひとつ「水前寺もやし」

毎年年末になると突然現れる野菜のひとつですが、実はもう栽培しているのはたった1箇所って知ってましたか。

伝統野菜が危機に瀕したら大変!!ということで、突撃取材して来ました。


水前寺もやしって何ですか

県外出身の私にとって「水前寺もやし」は、存在は知っていても、実際にどんなものか、どうやって作られているのかは全く未知の世界。そして実は熊本式のお雑煮を食べたこともありません。水前寺もやし、初体験です。

水前寺もやしは、その名の通り水前寺江津湖公園の中で作られています。

県立図書館や体育館の裏手にあたる芭蕉園のすぐそばに畑があります。夏にはホタルが飛び交うエリアですね。

このワラの山の下に、もやしが育っています。

江戸時代からの歴史がある水前寺もやしは、長寿と健康を願うお正月の縁起物として重宝されてきた伝統野菜。熊本市が定める15品目の「ひご野菜」のひとつです。

お雑煮の定番具材として親しまれており、栽培・収穫は年に1度、年末のみ。まさに今だけの野菜です。

ここにしかない、ひご野菜

美しい湧き水を使って栽培される水前寺もやし。


湧き水は年間を通して14〜16℃ほどなので、気温が一桁だった取材日(12/26午前)には、足元があたたかく感じられるほどでした。

土に大豆を蒔いて、大量の水を使って栽培します。もやしができるまで約2週間、新聞紙・ムシロ・ワラなどをかぶせて、日光を遮断しつつ育てます。

ちょっとした水加減や被せるワラの加減、天候などで、できが大きく変わると言います。

30センチ以上の高さになるもやしを、まっすぐにキレイに育てるのはなかなか難しそうですね。

伝統野菜を守るのって、たくさんの苦労がありそうです。

この道60年にもなるというお母さんもコツコツと収穫中。こんなふうに作られているもやし、食べてみたい!

想像で熊本風のお雑煮を作ってみた

というわけで、いただいた水前寺もやし、採れたてを食べてみることに。

まな板からはみ出す長さ。何と35センチもありました。噂に違わぬ超ロングサイズです。

ちなみにさっきからずっと言っていますが熊本風のお雑煮を食べたことがないので、想像で作ってみます。

Googleの「熊本 お雑煮」の画像検索と、これまでいろんな人から聞いたお雑煮の話を頼りにチャレンジ。

具材は水前寺もやしのほか、鶏もも肉、大根、ごぼう、にんじん、里芋、京菜とお餅を入れました。

もやしは縁起物なので、折ったり切ったりは厳禁。まるっと入れて、ひと煮立ち。

完成。これで合ってるのかな。違っていたらごめんなさい。水前寺もやし、いただきます。

普通のもやしに比べてシャキシャキ感が強く、細く長いので不思議な食感です。雰囲気や添え物としての役割ではなく、ちゃんと食べごたえがあっておいしい具材でした。

伝統のひご野菜の「水前寺もやし」。細く長く、そしてマメに。縁起物としていいですね。

熊本のお正月に欠かせないものとして、これからもずっと残したい野菜です。

余ったもやしは鍋物に入れるほか、ハムやキクラゲなどと合わせて中華風サラダにするのも絶品なのだそう。歯ごたえを生かして、食感を楽しむ料理に合いそうです。

まとめ

初めての水前寺もやし、今回突撃取材して分かったこととしては

・水前寺もやしを作っているのは本当に1軒だけ

・そして栽培しているのは年末の今だけ

・縁起物としてお雑煮に入れるといい感じ

・サラダや鍋ものにも合う

・そしてとってもおいしい

です。とりあえず、スーパーで見かけたら迷わず買っておきましょう!

ライター紹介

羽田さえ

羽田さえ

県外出身、1970年代生まれのライター。専門分野は旅行関係。巨木、仏像、おいしいもの、レトロなもの、じわじわくるB級系などが好きです。うっかり熊本市から北海道に引っ越しましたが引き続きよろしくお願いいたします。

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