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先人に想いを馳せ…しっとりとした雰囲気に心洗われる泰勝寺跡

ライター:ちえ ちえ
キーワード:

大学時代は歴史学を専攻していた私。

歴史を感じながら、史跡や城跡を歩くのにはロマンを感じます。

何度も訪れたことのある泰勝寺跡ですが、今年の5月に、茶室「仰松軒」の保存修理が終わったばかりということもあり、久しぶりに訪ねてみました。

細川家の菩提寺

国指定史跡の泰勝寺跡があるのは、熊本市中央区黒髪に位置する立田山の麓。

加藤家のあとをうけて熊本城に入った細川氏の菩提寺であり、立田自然公園として整備されています。

寛永14年(1637)、細川三代藩主忠利が泰勝院として建立し、四代藩主光尚の時、京都から大渕和尚を住職として招き、泰勝寺と改められたとのこと。

入口で、大人200円の入場料を払うと、パンフレットをもらえます。

門から入ってまず、目に飛び込んでくるのは美しい池。

水面にはたくさんの鴨がいて、ゆったりとたゆたう姿を見ているだけで心が落ち着きます。

陽射しも優しく、心静かに…そして穏やかな気持ちになれる池のそばの道を歩きます。

泰勝寺跡ならではの、しっとりとした雰囲気は、いつ訪れても新鮮で心地よいものです。

美しい苔園

入口から入って左手側にあるのが、苔園です。

杉木立に囲まれ、石灯籠も配置された苔園は見事で、一面が緑の苔に覆われています。

泰勝寺は古くから「肥後の苔寺」とも言われているそうで、白髪苔、立髪苔、ががみ苔など、数百種類の苔が地面をはう、美しい庭園です。

四つ御廟

細川家の初代細川藤孝(幽斎)夫妻と、第二代の細川忠興、そして、その妻であり明智光秀の娘であるガラシャ夫人のお墓が並ぶのが、四つ御廟です。

立派な屋根付きの霊廟の中に五輪塔があり、丁寧に祀られています。

一番左端にある御廟がガラシャ夫人のもので、彼女が使用していたとされる手水鉢も大阪の玉造邸から移設されています。

慶長5年(1600)の関ケ原の戦いを前に、石田三成が徳川に味方する諸候の夫人たちを大阪城内に集め、人質にとろうとしていましたが、ガラシャ夫人はそれを拒んで自害。

「散りぬべき 時知りてこそ世の中の 花も花なれ人も人なれ」の時世の句を残し、38歳の若さでこの世を去ったガラシャ夫人の、芯のある人柄が偲ばれます。

四つ御廟の奥には、泰勝寺住職であった大渕和尚のお墓。

さらには、宮本武蔵の供養塔と伝えられてる五輪塔などもあります。

細川家歴代藩主のお墓も立ち並んでいます。

訪れたのは12月中旬。まだ紅葉も美しく、自然を感じながら、こうして歩くだけで心洗われます。

青空へと伸びる竹林も美しく、さながら京都の竹林の道のよう。

紅葉する木々や苔、竹、池…すべての自然が美しく、時間を忘れてしまいます。

保存修理されたばかりの仰松軒

そして、泰勝寺跡内にひっそりとたたずむのが、今年の5月に保存修理が終わったばかりの茶室「仰松軒」です。

こちらは、武人でありながらも、国内随一と評された茶人でもあり、利休七哲のうちの一人でもある細川忠興(三斎)の残した設計図を元に大正11年(1922)に復元されたものです。

竹柵で囲まれており、こちらの入口の扉の鍵をあけ、飛び石を歩いて見学することができます。

歩いて良いのは、飛び石の上だけ…ということで、飛び石をゆっくりと歩きながら、茶室を見学。

かやぶき屋根や柱の根元など、劣化していた部分が修理され、障子や畳なども新しいものにされています。

石灯籠や苔むす土、手水鉢など、すべての風景が美しく、わびさびを感じます。

奥行も広く、昔の風情や趣がしっかり感じられる立派なお茶室でした。

おわりに

細川家の菩提寺、泰勝寺跡。自然豊かな立田山にあり、日常の喧騒から離れ、自分と向きあうことができる、貴重なスポットです。心が洗われるような見事な庭園とお茶室、季節や天候によって表情を変える木々や池など、見るものすべてが美しく、しっとりと落ち着いた気持ちになれます。細川氏や、ドラマチックな人生を生きたガラシャ夫人に想いを馳せながら歩くと、しみじみとロマンも感じます。熊本の歴史を知ったり、美しい写真を撮ったり、のんびりお散歩したり…目的はそれぞれでも、何かしら残るものがある素敵な場所なので、皆様もぜひ、行かれてみてください。

泰勝寺跡(立田山自然公園)

開園時間

8:30~17:00(16:00以降は入園できません)

休園日

12月29日~31日

入園料

大人・高校生 200円

中学生以下 100円

電話番号 096-344-6753

ライター紹介

ちえ

ちえ

熊本の人、温泉、自然、グルメ(&お酒)をこよなく愛する40代。好奇心旺盛な行動派で、自称「アクティブガール」ですが、もうガールと呼べる年齢でもないという悲しさ・・・軽いフットワークと、あふれるバイタリティーで、人生謳歌中です。

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