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鹿肉が欲しい男と情熱系役場職員と愛ある猟師とマシンガントークしいたけ農家の話

ライター:りよう りよう
キーワード:

皆さん

鹿肉は

好きですか?

失礼しました。最近トレーニングマニアになりつつあるりようです。
筋トレにもハマりはじめていて、高タンパク低カロリーなジビエ肉に興味を持っています

とある筋より、買うよりもいい方法があるという情報を入手しました。


熊本市にお住まいの新人地方ライターI氏

「ふるさと納税でジビエ肉を手に入れれば、一石二鳥感があってとってもお得っぽい!!」

と、言うことで、今話題のふるさと納税に遂に手を出してみようかと思います!!

というか、ふるさと納税の取材と称してジビエ肉の名産地に行ってみたら

「取材?じゃあこれ美味しいから持っていって宣伝して~!!」って感じでお土産をもらえるかもしれない!!というよこしまな思いを胸に。


村を掌握したければまず役場

という事で、早速やってきました球磨村役場。2時間半かかりました。

遠かった…。これはますますただでは帰れない!!!

まずは役場の担当者さんにふるさと納税(主にジビエ)について取材を申し込んでみました。

「あ~、なるほどですね。ちょっと着いてきてください」

あ、え?はい!(話が早い!!)

車に乗り込む担当者さん。

ズゴォォォォオオオ!!!

えええ…速攻やん…イニシャルDやん…

と、いうのは半分冗談ですが、半分マジだったので必死で後を追いかけました。

おおお…何やらそれらしい標識が出てきた。

そしてどこかに到着。

え?ここって…

見た目、ほぼカメ止めロケ地やん…

激似…。(画像引用:どっちかっつーと。

ジビエを見に来て逆に食われる可能性出てきた。

ここに関係者の方がおられるので、色々聞いてみてください!では!!

ズゴオォォオォォォオ!!!!

球磨シャルDやん…球磨村の疾風や…

気を取り直しまして、

ジビエ担当者さんにお話を聞くことに!


球磨村役場のジビエ担当者、槻木(つきぎ)さんにお話を聞くことができました。

球磨村はふるさと返礼品としてジビエ肉に力が入っていますね。

そうですね。その他にも、牛肉や球磨焼酎などもですね。

ジビエ肉って美味しいですよね。

ありがとうございます。牛肉や球磨焼酎も美味しいですよ。

ジビエ肉ってヘルシーですよね。

そうですね。というか質問がジビエ肉に集中してません?

気のせいです。

本当に?


ジビエ担当者だけに、野生の勘が働くのだろうかなかなか鋭い。慎重にいこう。

ジビエ肉って飼育ではなく狩猟されたものですよね?

はい、そうです。元々は獣害被害で猟銃会の皆さんに駆除して頂いていた動物たちを、ジビエ肉として取り扱うようになりました。

獣害被害って傾向的には増えているんですか?

確実に年々増えてますね。

要因って特定できてるものでしょうか?

伐採などによる地形の変化があったり、異常気象であったり、原因は色々だと思います。

なるほどですね。コレだ!っていう画期的な獣害対策ってなかなか難しそうですね。

行政からも猟銃会の方に協力いただいたり、罠を仕掛けたり、やれることは色々試しているんですけどね。強いて言えば、一番大事な猟師さんの絶対数が足りないです。

猟師が足りない。

いきなりですけど、球磨村の全国地方所得ランキングの順位知ってます?

いえ、知りません。

全国で最下位なのです。

(引用:全国市区町村 所得(年収)ランキング2017年

お…おっふ…..。

しかも…

しかも…

5年連続!

いや、もうちょっとネタにしてますやん。。

さすがにテレビの取材が来ました。笑

笑ってる場合じゃなくないですか。

このランキングの採点というのが、単なる収入ではなく、労働人口なども含めた特有の計算方法からでる数字らしいので、単純に貧しいとかそういうことではないのですが。

そうだったんですね。知らなかった。。。

簡単に言うと、

簡単に言うと、

若手が流出してしまう。

若手が流出してしまう。

その結果、

その結果、

狩猟する人数が足りない!!!!

由々しき事態なのですね。

由々しき事態なのです。だから、ふるさと納税に力を入れ始めています。ただですね、ご注文いただけるのは嬉しいんですが、あんまり注文が殺到すると供給サイドでキャパが足りなくなったりするので、そこを不安に思っています。

なるほど、では今はあんまり注文が来ると困るってことですね。

いえ、あくまでピーク受注時の話で、どんどん注文ください!

どっちやねん。

だから、ふるさと納税でたくさん発注が!来れば!狩猟に回せる予算も増えて!結果ジビエ肉の返礼拡大に!力を入れられます!だって!この返礼品が!たくさん出れば!お金が!入って!駆除への予算ももっと!出せて!村民にもお金が回って!!ジビエ肉ももっと出せて!全員が幸せな無限ループに!突入!するでしょう!!

いきなりやばいテンション

よこしまな気持ちで来たんですが、シャレにならない熱量で、とてもお土産ほしいとは言えませんでした。ふるさと返礼品に球磨村のジビエ肉はいかがでしょうか。

球磨村のふるさと返礼品はこちらから

ジビエ加工場の方々にも話を聞いてみた

処分していたものが収益になったジビエ事業とその問題点

ちょっと初っ端からだいぶ重かった…。次は軽めがいいな…


写真右が毎床さんと、左がジビエ肉加工担当の工場長荒川さん

俺たちになんか聞きたいこつがあってね?

あ、はい。ジビエ肉について取材に来たんですが、どうも害獣被害が大変だとお聞きしまして。

もうねー、やおいかんたいね。年々増えよる。俺も梨園ば持っとるけどだいぶやられる。

やっぱりそうなんですね。

俺達も鞭打って頑張りよるけど、体力的にきつくなってくるわな。

猟師さんは高齢の方も多いんですか?

というか、ほとんど高齢ばっかりたい。上は80才くらいまで。若いとはほとんどおらん。

その猟師自体も数人しかおらんからな。若者はドンドン出ていくから。

ん~、大変ですね。

ジビエ肉って最近の言葉な感じがしますけど、地元の方は以前から食べられてたりしてましたか?

そりゃあここらじゃ昔から食べよるよ。鹿とかイノシシとか。シめてすぐだと特に美味しかよ。しょっちゅう食べるわけではないけども。

観光客にも出されたりするんですか?

出すところもあるけど、そもそもそんなに観光客が多いわけでもないから、余るよな。

それがふるさと納税が流行ったことで、返礼品にできるようになったんですね。

そうそう。大体は処分してしまいよったのが収益にできるようになったし、この加工場もそのために作られたので、仕事するところもできて一石何鳥もある。


加工場はふるさと納税でジビエ肉を扱うようになってから作られたものだそうで、まだ施設内は新しくキレイでした。

中はすごくちゃんとしてる。カメ止めって言ってすみませんでした。

ふるさと納税とジビエ肉の組み合わせで働く場所ができた

僕は三重県で55年肉屋をしてたんだけど、母の看病で2年前くらいにこっちに戻ってきてね。ここができたおかげで仕事があって助かってるわ。

ふるさと納税で働く場所も創出されたわけですね。

もう看病も落ち着いたから三重県に戻ろうかとも考えたけど、球磨があまりに住みやすくて、あえてあっちに戻る理由がなくなってしまったよ(笑)

住みやすいんですね。さっき所得平均の話をしたんですが、みなさん全然暮らしが辛そうな感じには見えません。

ここは生活費自体があんまりかからんから、今の所得でも苦労することがほとんどないんよ。村もゆったりしとるけんな。

むしろ都会よりも余裕があるようにも見えます。


捌かれたお肉は真空パックにして、立派な業務用冷蔵庫でしっかり消費期限別に保管されていました。

元々100%獣害の駆除という目的で動物を処分してたんだよな。農作物とか守らなんから仕方ないことなんだけど。でもジビエが流行って、ふるさと納税の返礼品としてこうやって誰かに食べてもらえるようになったから、こいつらも無駄死ににはならんよな。

愛がありますね。

鹿肉美味しいから、持って帰って食べてみなっせ。持たせてやって。

!!!ちょっとシリアスになっていたので、もらい辛い…。

よかよか。そんかわり、しっか宣伝ばしてはいよ。

まだまだ受け入れの作業キャパはあるよしな。

かしこまりました!!


猟師さんたちも愛がありながら、村の保全のためにはやむ無しという思いを感じました。単にジビエ肉がブームで人気があるとかではなくて、こういう村の問題解決と密接に関係していることを知ることにも意義があるような気もしてきました。

球磨村の返礼品の鹿肉は、こちらのきちんと整備された環境で、技術のある職人さんが責任を持って加工されています。消費期限や品質保持については、行政から細かく指導が入っていますので、安心して食べられるジビエ肉です。

球磨村のふるさと返礼品はこちらから

マシンガンしいたけ農家さんにインタビュー

当初の目的は達成したけど、このまま帰るのも気が引けるので、もう一件くらいお話を聞こうかな。。

そしたら、しいたけ農家さんを紹介しますね。林野庁長官賞を受賞されたりして、頑張っておられる方です。

おっ!私めっちゃしいたけ好きです!

ただ、

ただ、

とてもよく喋られます

とてもよく喋るのか…


しいたけ農家の田中さん

こんにちは

こんにちは。球磨村ってしいたけを栽培されているんですね。初耳でした。

そうです。といっても、他県で勤めてたのを引退して、この地元に戻ってきて家業を継いだので、球磨ではじめて5年目なんですよ。球磨はそれまでしいたけ農家がなくなっていたので、私だけです。

そうだっ

でな、この写真がうちのしいたけ場の写真で、昨日ちょうど取ってしまったばっかりだから今日はあんまりないんだけど、こんな風にして原木を並べてから△◯✕凸凹※◯✕凸凹※□△◯✕凸大体毎日見に行って凹※□△◯✕凸凹※□△◯✕凸凹※□△◯✕凸凹※凸凹※木ば輪切りにしてからですね◯✕凸凹※□△◯✕凸凹※□△◯✕凸凹※□△◯✕凸凹※□△◯✕凸凹※□△◯✕凸✕凸凹※□△

やばい、メモが追いつかな

つまり、しいたけを育てるのは愛情!!

奥さんいきなり元気に割り込んできたw

5年前(60才)の時に再婚したとです。

中学校の時の同級生なんよ!

めっちゃラブラブですやんw

あ、あとじゃあちょっとこれを見てもらおうかな、この椎茸が原木から◯✕凸凹※□△◯✕凸凹※□△◯✕凸あんまり形が凹※□△◯✕凸凹◯✕凸凹※□△◯✕凸凹※□こんくらいの笠がちょうど凹※□凸凹※□△◯✕凸凹※□△◯✕凸凹※□△◯✕凸凹だけんここばこがんして凹※□△△◯✕凸凹※□△…


方言も合わさって話が半分ぐらいしか入って来てませんが、ご主人の椎茸愛がすごいことだけはビッシビシ伝わってきます

すごく形がキレイですね

こういうのを作っていきたいんだけど、今年は暑さとかでなかなかこうならなかったりして、色々やってみよるところです。

農業は自然との戦いって言いますね。

そう!自然との戦いよ。そして、愛情!!

あー、あとこれも見るね?ちょっと待っとってくださいね。

あ、いえ、あ、

ごしゅじ..そろそ…

ものすごい夫婦の波状攻撃&コンビネーションで、帰ろうとする私の眼の前で、次々と開封されていくしいたけの箱たち。ご主人の説明するたびに、奥様の「しいたけは愛情!」が合いの手みたいになっていました。ほんと仲良し。

夫婦のコンビネーションやばい


林野庁長官賞というすごい賞を、しいたけ栽培をはじめて2年目で受賞されたそうです。これはとてもすごいことらしく、その姿正にしいたけ界の風雲児。あの熱量は本物でした。

主人は口数が少ないけん、説明足らんかったらごめんなさいね!

え?

うるさいのは私の担当ね!ハハハハハハ!!!

ツッコミどころ多いけど憎めないキャラクターのご夫婦w

全体的に意識が朦朧としてよく覚えてないのですが、取材を終えてみた後、ほぼ「しいたけは愛情!」という奥さんの言葉だけしか覚えていませんでした。多分平野レミさんの生まれ変わりだと思います。(死んでない)

でも本当にしいたけに対する情熱が伝わってきて、そのせいもあるのか、すごく食べてみたくなりました。


すごくきれいな椎茸。これからこういうのを安定して増やしたいそうです。

現在は農協経由で東京にほとんど出荷されてなくなってしまうほど人気らしく、残念ながら今の返礼品にはしいたけは入っていないそうです。
しかし!次回の返礼品からラインナップに入る予定とのこと。このしいたけは球磨村の名産にまでなるかも知れません。しいたけ好きなら愛情溢れるこのしいたけは絶対ゲットしたほうが良さそうです。

球磨村のふるさと返礼品はこちらから

球磨村ふるさと納税取材まとめ

今回ふるさと納税を調べて、勢い余って本当に球磨村まで来てしまいました。
モノだけ見て決めるのも楽しみの一つですが、その土地に来て見て、人に触れるとものすごくその地域に感情移入してしまうことが今回わかりました。

球磨村は2017年度の所得が全国ワースト1とのことでしたが、村の方々は皆さん明るく朗らかで仕事にとても真摯で、数字だけでは全然見えない豊かさってあるなぁと改めて感じました。
お金とか返還率がお得かどうか、という部分にだけフォーカスされがちなふるさと納税ですが、こういう選び方もありなんじゃないでしょうか!

球磨村にふるさと納税すると「一勝祈願」という会員証がもらえるらしい

ちなみに球磨村にふるさと納税すると、

寄付の額に関係なく、もれなくこういう会員証も送ってくるそうです。
一回きりの寄附した村ではなく球磨村に愛着を持って欲しいと思ってとこと。受験生や大事な一戦を控えた方には良いお守りになるかもしれませんね。

あ、最後に大事なお知らせです!!

球磨村FOMAのケータイ利用できます!!

…。道中で珍しい看板を見つけて浮かれて撮ってしまいました。失礼しました。

球磨村の皆さん、取材協力ありがとうございました!

現在のふるさと納税は12/31まで!

現在行われているふるさと納税は、今年度末ギリギリの12/31までOKとのことです!
既にどちらかにされた方も、今回の件で興味を持たれたかたも、残り僅かな期間ですがぜひ一度ご覧ください。

球磨村ふるさと納税応援ページ
https://kumamura-furusato.com/
ふるさとチョイス
https://www.furusato-tax.jp/city/product/43513

ライター紹介

りよう

りよう

最近、存在感が低下している肥後ジャーナルの元編集長です。今何してるんですか?とよく声をかけられますが一生懸命生きてます。 登場した際には温かく見守ってください

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