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【人吉市】熊本市内からわざわざでも行きたい!五感で楽しめる至福の芸術的フレンチ「Na舎tem.」(ナシャトン)

ライター:ちえ ちえ
キーワード:

食べることって、こんなにも喜びにあふれていて、楽しくて、幸せで、素敵なことだったのか!!

そんな感動をドラマティックに感じさせてもらえた、人吉市ののどかな田園地帯に9月にオープンした「Na舎tem.」(ナシャトン)。

五感で楽しめる、丁寧で芸術的なお料理の数々と、素敵な空間に心が潤う場所で、わざわざでも行く価値のある名店です。

自然の中で落ち着けるひとときを

「Na舎tem.」があるのは、人吉市中心部から少し南の方にある蟹作町。

写真は夕焼けに染まっていますが、のどかな田園風景の中に突然現れる、真っ白な壁のシンプルな佇まいのレストランです。

一風変わった店名ですが、「nature(自然)」と「temps(時間)」を、人吉の語源となった「舎」で繋ぐというのが名前の由来で、「自然からの恵みである美味しい食材を、人吉の地で、大切な人とゆったりと楽しんでいただけるように…」という想いが込められています。

店内に入ると、エントランスの天井には大きな木の根っこ!

普段土の中にあるものを、こうして見上げてみるのも不思議な感覚です。

店内は、壁が一面ガラス張りになっていて、優しい自然光がたっぷりと入る、開放感のある明るい雰囲気。

奥には、仕切りをすれば個室にもなるという席も用意されていて、大切な人とのプライベートな時間を、ゆったりと楽しむことができます。

シャンパンにクラフトビール、ウイスキーにワインから、少量から気軽に飲み比べを楽しめる球磨焼酎(300円~)まで、アルコールの種類も豊富なので、お食事と一緒に、お酒も幅広く楽しんでいただけます。

素材を大切にしたコース料理

ランチコースは3,850円(税込)から用意されていますが、今回は、6,600円(税込)のコースをいただいてみました。

コースのメニューを見ると、料理名ではなく、素材の名前が書かれているのに心奪われます。

春菊や鹿肉、さがら味噌などが、どのようにお料理になって提供されるのか、これを見るだけでも期待が高まります。

一品目のアミューズは、春菊と地鶏をメインにしたお料理。

たっぷりと盛られた春菊とスープの中に、地元人吉にあるこだまの地鶏に、肉厚の椎茸や牛蒡が入っていて、春菊の華やかな香りとともに、地鶏の旨味を存分に楽しめます。

南阿蘇にある椛島農園の新鮮な春菊の鼻に抜ける香りが素晴らしく、つぶして焼いた銀杏もトッピングされていて、季節を感じさせてくれる逸品。牛蒡もコンフィにしたものを、さらに炭火焼きされるなど、手間暇かけて作られたお料理です。

続いては、バショウカジキのサラダ仕立て。

人吉産の大きな木の器に、彩り豊かな野菜とソースが盛られていて、なんとも芸術的!

味覚だけでなく、視覚も楽しませてくれる華やかな盛り付けで、ソースも、黄カブのピューレに、グリーンレモンのソース、カブと貝のエキスを乳化させたソースなど、多様なソースがあしらわれていて、いろんな味で素材を楽しむことができます。

提供時に目の前で、凍らせたビーツのドレッシングをかけていただく演出もあり、ビーツの赤が映えるアーティスティックなサラダに、気分も上がります。「楽しい」と「美味しい」が一気に押し寄せてくるようなお料理です。

そしてパンはなんと、焼き芋窯で登場!

石の上で温められたパンは、1時間ほど保温できるそうで、好きなタイミングで熱々のパンを食べられます。

スープは、西洋ネギのブルーテ(ポタージュよりも濃度が高いスープ)。

味付けは塩のみという、ネギの甘みと旨味たっぷりのスープを、貝のエキスのふんわりと仕上げられたエスプーマとともにいただきます。

雪深い北海道で育った立派な西洋ネギはとっても立派で、その甘さと香りを、ダイレクトに感じられます。

どのお料理も、素材そのものの美味しさ、旨味、甘さを最高ランクまで引き出したようなお料理ばかりで、幸福感で満たされます。

さらに、五木村の減農薬のお米・にこまるの土鍋ご飯も。

和食の世界で「煮えばな」と言われる、お米を蒸らす前の、美味しいご飯も一口いただきました。

この、お米がご飯に変わる直前の煮えばなが、一番甘みを感じる瞬間なのだそう。この一瞬だけの美味しいご飯を、ぜひお店で味わっていただきたいです。

付け合わせまで妥協なしのメイン料理

そして、メインのお魚はオオモンハタ。

皮はパリッと焼き上げられていて、中は遠火でじっくりと火を通らせているのでふっくらしていてしっとり。

ソースには、くねぶや柚子胡椒が隠し味に使われていて、さわやかな香りがアクセントになっています。

さっくりと時間をかけてローストされた肥後蓮根がまた、香ばしい食感で美味!

そして、お肉用のナイフは人吉の蓑毛鍛冶屋のもので、好きな色のナイフを選ばせてもらえます。

こういった、素晴らしいお料理をますます楽しませてくれる演出も素敵で、感動するばかり。

お肉料理は、ジビエと豚肉を選べる形だったので、鹿肉をチョイス。

新鮮な鹿肉を、ここまでレアな焼き加減でいただけるのは驚きです!

しっかりと旨味があるのに、一切臭みもなく、噛めば噛むほど旨味が口の中に広がります。

付け合わせのメークインも、雪蔵で2年熟成させたという大変貴重なもので、ねっとりと甘く、まるで熟成焼き芋のような糖度の高さ!

これに、錦町産のパセリと、菊芋チップがトッピングされていて、香りと食感も楽しめました。

続いては、くねぶのジュレに、球磨の恵みヨーグルト、そして酒粕とさがら味噌のアイス。

さわやかな酸味のあるジュレと、豊かな風味とコクのあるアイスが素晴らしいハーモニーで、お米のチップのパリッとした食感とあわせて楽しむことができました。

デザートと小菓子にも驚き

そしてデザートは、栗のスープをかけて食べるモンブラン。

バニラアイスに栗のムース、栗のパウダーにココアのチュイールなどがのっていて、渋皮煮は焼いてあるので熱々です。

こちらも途中で栗のスープをかけて食べるのが楽しくて、心躍るような素敵な仕掛けがいっぱい!

そして最後は…

「わぁーーー、すごーい!!!」と思わず目がハートになってしまう、デザート後の小菓子プレート。

柿や金柑、南天など、季節感いっぱいのお皿に盛りつけられた、パッションフルーツソースでいただくセロリのアイスと、ココアのクランブルがトッピングされた唐芋のお菓子。セロリがこんなにも美味しいアイスに変身するなんて!と、最後まで驚きと感動の連続!

小菓子は、選べる紅茶とともにいただきましたが、素晴らしきコースの余韻に浸れる、至福の時間でした。

わざわざでも行きたいお店

「熊本市内から、わざわざでも行きたい!」と思えるほどの、Na舎tem.の心に響くコース料理。

こちらは、大阪で10年以上、厳しい修業を積まれてきた若きオーナーシェフの田村さんが、「仕事よりも家族との時間を大切にしたい」と、奥様のご実家である人吉に帰られ、キナイカフェで料理長を務められた後、独立してオープンされたお店です。

優しくあたたかい接客が心地よい、素敵な奥様と一緒にお店を営まれています。

カトラリーレストにイグサが使われていたり、お箸で食べるお料理や土鍋ご飯があったりと、和のテイストも取り入れながら、今この瞬間に、一番美味しい野菜、お肉、お魚を、最高に美味しい状態で提供していただけるお店で、素材への愛、料理への情熱、細やかな心遣いにセンス、どれをとっても素晴らしいもので胸を打たれました。

目の前のお客様に喜んでいただくにはどうしたらいいか、そして、素材の味を最大限に引き出すためにはどのような調理法がいいのかを常に考えながら、食べてくれる人のみならず、生産者の皆様への愛をもって、食材と向き合われている田村シェフ。

「本当に食材が美味しいので、あえて手を加えない方が美味しいことも多いです」と語られる田村シェフが作り出す料理の数々は、細部にまで妥協がなく、どれもこれも感動する味で、人を幸せにしてくれる料理の力を感じました。

大切な人と一緒に、美味しいものを食べながら幸せな時間を過ごすことができる「Na舎tem.」。

まだまだ記事では紹介しきれない仕掛けや楽しい演出もありますので、ぜひ実際にお店に行かれてみて、その感動を味わってみてくださいね!

※完全予約制となりますので、予約の上でご来店ください。

Na舎tem.

営業時間

ランチ 11:30 ~ 15:00(L.O 13:30)

ディナー 17:30 ~ 21:00(L.O  18:30)

※完全予約制となりますので、予約の上でご来店ください。

定休日

日曜日のディナー
ほか不定休あり

駐車場

あり

ホームページ

https://nashatem1038.wixsite.com/home

予約サイト

https://restaurant.ikyu.com/149184/lunch
※5名以上のご予約はお電話にてお問い合わせください。

Instagram

https://www.instagram.com/na_sha_tem._/

電話番号 090-7889-8735

ライター紹介

ちえ

ちえ

熊本の人、温泉、自然、グルメ(&お酒)をこよなく愛する40代。好奇心旺盛な行動派で、自称「アクティブガール」ですが、もうガールと呼べる年齢でもないという悲しさ・・・軽いフットワークと、あふれるバイタリティーで、人生謳歌中です。

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