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【球磨郡湯前町】全SNS担当者に告ぐ!企業アカウントなのに笑いに全振りしてる常笑ファームをまずは見てほしい

ライター:ムトー ムトー

昨今身近になっているSNS。情報を集めたりする目的で利用している方も多いことでしょう。

また発信する側…特に企業でSNSを担当している人からよく聞くのが

「もう何を投稿したらいいのかわからん!!」という悩み。

そりゃそうですよね。個人アカウントじゃなく企業アカウントなんですから、なんでんかんでん好き勝手にはできませんし、悩みどころではあります。

ただそんな中発見したのがこの動画

どうやら農業法人らしいのですが驚くことに、自社商品紹介よりも

笑いに全振り。

企業アカウントでここまで振り切れる勇気。

いいと!!??社長に怒られん??

気になって仕方なかったので直接聞いてみました!


湯前町ばってん多良木

待ち合わせ場所は球磨郡湯前町にある常笑ファームのビニルハウス。

一体どこにいるのかと探してみま…

おった。

「こんにちはー!肥後ジャーナルですー」

「おお!よろしくお願いします!」

出会って数秒でジャケットプレイ。さすがです。

一見いかつい風貌ですが、右のサングラスかけてる方が常笑ファーム取締役 多良木さん。

左の方は同じく取締役で、営業およびSNSを担当している石神さんです。

「湯前(町)ばってん多良木です!」

それでは畑を見せてもらいながら色々話を聞いてみましょう。

生でもいける!小松菜

常笑ファームが現在作っている作物は小松菜、ニラ、キュウリ、にんにく、きくらげ、米の5種類。

元々パセリやバジル、アーティチョークなど西洋野菜を作っていたのですが、コロナ禍で卸先である飲食店の発注が激減。「だったら家庭でも楽しめる野菜にシフトチェンジしよう」と思ったのがきっかけだったとか。

「あれ?私が想像する小松菜とは違います」

「これはあれよ。まだちっちゃいけん」

現在小松菜のハウスは15棟。露地でも栽培しています。

これが中くらいなんですって。

なんかもうムッチムチ。

もっとこう小松菜って縦長でシュッとしたイメージだったんですが、ここの小松菜ムチムチしとらす。肉厚。

「ムチムチですな!」

「そうでしょ!生でも食えるけん!」

私も食べてみましたが、とんでもなく美味い。えぐみとか一切ないんですよ。サラダ感覚でモシャモシャ食える。こりゃすげえや。

そしてムチムチ期を経てこれが収穫間近の小松菜。

週に3,000~3,500袋を出荷しているのだそう。今年の夏以降は週6,000袋の出荷見込みです。

農業=3Kのイメージを変えたい

ひとしきり畑を見せてもらったところで本来の目的を何も果たしていないことに気が付きました。

「小松菜が素晴らしいことは分かりました。だったらこれを前面に出した動画を!なんて思ってしまいますが、なぜ前面に出さないのですか?」

「だって興味ある?品目とか作業の様子とか」

今や何したって二番煎じ感が否めないSNS戦略。それより農業に興味ない人に向けて”編集うまいな”とか”面白いな”のほうが見てもらえる可能性あるかなと考えた結果なんだそう。

「あの豪雨災害で湯前地区は限界集落までのカウントダウンが30年早くなったって言われているんですよ。就農する人が少ないとかそれ以前にそもそも町に若者がいない。だったら今、自分たちの世代が動くしかないんです」

確かに一生懸命に作ったという思いが強いほど「いいけん!自信作だけん見て!」って言いたくなるもの。

でもそれよりも常笑ファームが重視しているのが、認知度をあげること。

認知度が上がれば自然と湯前町の認知度もあがる、という相乗効果も期待しているのだそう。

「なんか想像以上に真面目な話になって困惑してます」

「そんなこともないです、後ろ見てください。多良木はいつでもふざけてます」


広報担当の石神さんが一生懸命に話をしている中、まさかの小松菜の根っこ食ってました。

「ん?周りがね、小松菜の根っこくったら大根の味がするて言うけん!俺もさすがに根っこは食ったことないけんどんな味かなと思って」

「どうでした?」

「大根の味がした!!!」

多良木さんが見据えているのは、この笑いが絶えない環境つくり。農業=3K(きつい、汚い、危険)のイメージの払しょくを目的として動画をあげているのもあるのだそう。

「実は実家はもともと農家だったんですよ。当時はまだ若かったけん、なんできたねー恰好して農作業やらせなんとかって正直思ってました。年頃だけん周りはみんなオシャレな恰好やスーツきて仕事しよるのになんで俺だけって。それで農家やめて自動車学校に就職したくらい。それほど農業に面白みなんて感じなかったんです」

だからまずは農業って楽しいんだ、面白いんだと思ってもらわないといけない。

面白いと思ってもらえれば自然と次の担い手が育つかもしれない。

その可能性を信じ、常笑ファームは今日も今日とて踊り、ドッキリされてるんです。

農福連携で湯前を盛り上げる

エンタメ性だけでなく農業と福祉が連携した「農福連携」にも積極的に取り組むことで、地域創生にもつなげていく。

実は常笑ファームの母体である株式会社常笑は、放課後デイサービスを行う児童福祉事業を行っています。

湯前町にきたら小さい幼児期から就労まで。という形をひとつ作っていければ、親も子も安心なんじゃないか?湯前町に人が増えるんじゃないか?ということで、ゆくゆくは就労支援A型を作ろうと思案中なんだとか。

常笑ファームのお野菜は八代の物産館や球磨地方のファミリーマート、炭火焼旭屋などで購入可能。

また人気すぎてなかなか手に入らないニラは、多良木町の麺屋日之出の餃子や

現在オンラインで販売を再開されている人吉の餃子専門店「茶びん」でも味わえますよ!

気になる方はぜひ!面白い動画見ながら食べる小松菜は最高ですよ。

株式会社 常笑(じょうしょう)ファーム

住所

〒868-0600 熊本県球磨郡湯前町2626番地2

HP

https://jyo-sho-farm.com/

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電話番号 0966-43-2025

ライター紹介

ムトー

ムトー

肥後ジャーナル編集長。 「人はなんで痩せなきゃいけないのかな」という思考にまで達したのでもうきっと痩せません。 気にしません。

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