尊いほどに、そこから遠ざかる瞬間を見ていた ~菊陽町 大原阿蘇神社~
公開日: 2022.07.14
ライター:ひらのJR原水駅そばに、映画かドラマに出て来そうな風景を見つけたので、カメラを持って行ってまいりました。
あれっと思いながら通り過ぎてしまう場所
旧57号線、原水駅付近を走っていると、
道沿いにこのような鳥居を見かけた事はありませんか?
こちら「大原阿蘇神社」という神社があります。一見普通の鳥居です。
が、鳥居をくぐると、
このような珍しい風景を見ることが出来ます。
鳥居、踏切、また鳥居という風景。
雨の中、神社内を散歩してみる
あたらめて踏切に入る前の鳥居のお姿。参道の途中の踏切の色が、何ともいえません。
そして、線路ってとても
ノスタルジック。
行く先と、来る先、をじっと眺めてしまいます。(線路外から手を伸ばして写真撮影をしています)
現代のものと昔のものが混ざり合って、何とも言えない雰囲気を醸し出しています。
あ!熊本では有名な夜泣き貝(キセル貝)が沢山!イチョウの木の根元でしょうか。
夜泣き貝とは、これを頂いて、赤ちゃんの枕物に置いていたら夜泣きが収まるといわれている貝です。カタツムリの仲間だそうで、私も弓削神社でそうやって頂いて、赤ちゃんの枕物に置いていたことがあります、がこんなにたくさんいるのを初めてみました。赤ちゃんの夜泣きが収まれば、元の場所にそっと返すという古い風習があります。
参道の中に踏切があるという珍しい神社。雨がしとしとと降る中、静かな境内をお散歩します。
とてもとても大きな木。
根本はこんな感じになっていました。二股という感じではなさそう。この辺りの歴史をしっかりと見てきた木です。
神さまの居るところと私たちの速さ
茅の輪(ちのわ)くぐりの跡がありました。参道の鳥居などの結界内に、茅(ちがや)という草で編んだ大きな輪を作り六月の30日に無病息災を願って行われる儀式です。
雨風に揺られておりましたが初めて拝見しました。この茅は持ち帰る事は、災難を持ち帰るといわれているそうなので、やめましょう。
古く、歴史を感じさせるお社。
たくさんの木々に守られ静かな場所です。木から雨のしずくが風と共にぽたぽたっと落ちてきて、暗いながらも雰囲気のある光景でした。
目に焼き付く、この光景
ちょうど時間がやってきました。
長い歴史を持つ神社から見れば一瞬かもしれない私たちの人生。
古い鳥居の前を横切るその列車は、まさに今この時を通り過ぎる私たちの時代そのものなのでした。
*お出かけになる際はくれぐれも線路、列車にお気をつけて。
大原阿蘇神社
住所 | 熊本県菊陽町原水1592 大原阿蘇神社 |
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