自然に恵まれ、たくさんの温泉が湧き出ている熊本県。
なかでも足湯は、タオル一つでふらっと立ち寄れて、しかも無料で楽しめるのがいいですよね!
玉名や山鹿、菊池の足湯は有名ですが、上天草にも、なんとも面白い足湯があるのをご存知でしょうか?
今回は、とっても個性的な龍の足湯をご紹介したいと思います。
龍の姿をした足湯
龍の足湯があるのは、上天草市松島町の合津港。
「松島温泉 龍の足湯」という大きな看板の下に駐車場が数台分あり、この奥に足湯があります。
なんとこちらの足湯、龍の形をした長~い足湯になっています。
龍の胴体部分のお湯につかるような、おもしろい足湯です。
五号橋や船、そして広い海を見ながらのんびりできるスポットで、このロケーションも素敵です!
そしてお湯は、嬉しいことに、松島温泉の源泉かけ流し!
弱アルカリ性のナトリウム塩化物温泉で、かなりぬるめなので、夏場でもゆっくりつかることができますよ。
龍の頭の後ろの胴体部分に、屋根つきの足湯があります。
さらにそこから、尾っぽの部分にも浅めの足湯が続いています。
こちらには小さな石が敷き詰められていて、足裏のマッサージもできますよ。
胴体部分の足湯に20分つかったら、尾の部分の遊び湯に行って、足裏に刺激を与えるのを繰り返す入浴法も良いそうです。
池島の龍伝説
足湯の天井には、熊本弁で池島の龍伝説が書かれています。
仰ぎ見れば内容を読むことができます。
どんなお話かというと…
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昔、池島に2つの大きな池があり、雄と雌の龍が住んでいた。
池には99の穴があり、その穴が100個になると龍が飛び立ち、大雨になると言われていた。雨が降らない時期が続き、作物も実らず、村民が飢饉で苦しんでいた時、「もう最後の神頼みで、池島の龍を飛び立たせよう」という話になった。
でも、一体どうすれば良いのか…。長老に聞いたところ、池島の「鐘かけ松」という松で鐘を叩けば、何かが起こるという言い伝えがあるとのことで、それらしいものを探し出して叩いたところ、急に雨が降ってみんな大喜び!
しかしみるみるうちに嵐になったので、鐘を船に積んで帰ろうとしたところ、高波で船が転覆。村民はなんとか岸まで泳ぎ着き、昭和になってから、海の中から鐘がみつかった。
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というお話です。
熊本弁で書いてあって読むのも楽しいので、ぜひ実際に行って読んでみてくださいね!
龍の尾には龍玉も
龍の尾っぽの中には、龍玉が入っています。
ここから手を入れると、中に丸くて大きな玉が入っています。
説明書きによると、これをしっかりと握ってお願い事をして、帰りには龍頭に行き、手湯に手をつけて、龍顔を触ると良いそうですよ。
ぜひ、龍の口の下にある手湯にも手をつけてみてくださいね!
タオルもかけてあるので、ご利用の際は、濡れた場所は拭くなど、訪れる人が心地よく使えるようにご利用ください。
そして無料施設ではありますが、タツノオトシゴの募金箱もあるので、施設の維持管理のため、お気持ちだけでも入れていただけると良いかと思います。
天草でオルレコースを歩かれたり、登山をされる方にもおすすめの、ご利益もありそうな癒しスポット。
ぜひ、海を見ながらのんびりと、この楽しい足湯で心と体を休めてみてくださいね!
龍の足湯
ライター紹介
ちえ
熊本の人、温泉、自然、グルメ(&お酒)をこよなく愛する30代。好奇心旺盛な行動派で、自称「アクティブガール」ですが、もうガールと呼べる年齢でもないという悲しさ・・・軽いフットワークと、あふれるバイタリティーで、人生謳歌中です。
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