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【くまもとの巨木】「海浦阿蘇神社のクスノキ」は芦北町の交差点にたたずむ大楠

ライター:羽田さえ 羽田さえ
キーワード:

熊本県内各地に存在する、巨木の数々。

深い森の奥深くに、ちょっとした木立の中に、そして時にはぽつんと一本だけ立っている、さまざまな巨木を訪ねます。

今回は県南、芦北町へ。別件の取材に向かう道すがら、美しい枝ぶりのクスノキの巨木を発見。

「海浦阿蘇神社」のご神木である大楠でした。


芦北町「海浦阿蘇神社」って?

場所は葦北郡芦北町海浦。

3号線を佐敷トンネル方面へ向かって走る途中、右手に突然巨木が現れました。

何の前情報もなかったけれど、ただものではない感がすごい。かっこいい巨木です。

別件の取材が終わった後、改めて訪ねてみることにしました。

巨木があるのは「海浦(うみのうら)阿蘇神社」の境内。鳥居の手前から、クスノキの存在感がすごいです。

海浦阿蘇神社は江戸神代、寛永年間に創建された神社です。

御祭神は健磐龍命(たけいわたつのみこと)。熊本県内あちこちにある「阿蘇神社」のひとつですね。

クスノキは、この神社のご神木として大切にされてきたようです。

割とギチギチに立っている大楠

道路と水路に挟まれた海浦阿蘇神社の境内は、決して広くはありません。

クスノキの幹回りは約7メートル、高さはおよそ20メートルほどと言われています。

幹の内部は大きな空洞になっています。

大楠の大きさには似つかわしくないと思ってしまうほどの、幹線道路沿いの狭い土地です。


決して環境の良い場所でのびのび、という感じではないのに、力強い巨木です。

樹齢300年以上と言われていますから、神社とともに歩んできたのかな。

境内はそうじも行き届いていて、凛とした空気。関わりのある方々の手で、大切に守られている神社なのだなと感じます。

ちなみに水準点の存在感もすごいです。

海浦という地名も何だかステキ

あまり知らなかった海浦(うみのうら)地区ですが、なかなか風情ある場所でした。
住所は現在では芦北町ですが、旧田浦町にあたる地域です。

さらにさかのぼれば明治22年までは「海浦村」だったのだそう。田浦(たのうら)と海浦は、対になるような地名だったのかもしれません。

この巨木から車で5分ほどに位置する肥薩おれんじ鉄道の「海浦駅」も、めちゃくちゃステキです。旅情すごい。

ローカル鉄道好きな人でなくても、この景色はちょっと胸に迫るものがあるはず。

芦北町と言えば佐敷側、佐敷城跡からの眺めや海辺の風景のイメージが強かったけれど、まだまだ知らない魅力がたくさんありそうです。

まとめ

芦北町、海浦阿蘇神社のクスノキ。

3号線沿いの見つけやすい場所に立つ巨木で、町の天然記念物に指定されている大楠です。

神社の境内に立っているので、来年の初詣に訪ねてみてもいいかもしれません。

*ご紹介する巨木は各自治体で天然記念物や保存樹木に指定されているもののほか、地元の人たちに長く大切にされてきた木ばかりです。無理に登る、枝を折るなどの行為で木をいためることのないよう、お願いいたします。

海浦阿蘇神社

所在地

熊本県葦北郡芦北町海浦

ライター紹介

羽田さえ

羽田さえ

県外出身、1970年代生まれのライター。専門分野は旅行関係。巨木、仏像、おいしいもの、レトロなもの、じわじわくるB級系などが好きです。うっかり熊本市から北海道に引っ越しましたが引き続きよろしくお願いいたします。

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