みなさまこんにちは。
日本遺産ってどんなものか知ってますか?
文化庁では、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として認定しています。
つまり、技術や文化だけじゃなくて、そのストーリーも素晴らしいよ!と太鼓判を押されたということ。
熊本県内にも日本遺産に認定されたもの3つがあります。その中で1番新しいのが、令和2年6月19日に認定された八代を創造(たがや)した石工たちの軌跡~石工の郷に息づく石造りのレガシー~。
かつて全国で築かれためがね橋は、熊本に今も多く残っていて、実は全国のめがね橋のほとんどが八代で生まれ育った石工たちによって手掛けられたと伝わっています。
八代の石工の技術は卓越したものだったので、全国各地からお声が掛かったそうなんですよ。だから、八代は石工の郷と呼ばれるようになりまし
そんな八代市で「八代日本遺産わくわく周遊パス」がスタートすると聞きつけました。
「八代日本遺産わくわく周遊パス」を購入すると、バスが500円で1日乗り放題になります。
せっかくなのでこれを使って八代まで行ってきました。
目次
八代は「石工の郷」
まずは、八代市東陽町北にある「石匠館」にやってきました。
「石匠館」は、日本で初めて作られた石橋および石工技術の資料館。ここで、八代の石橋について学ぼうと思います。
石橋の資料館だけあって大きな石のアーチがお出迎え。
あちらこちらに石のオブジェがあります。石の美術館みたい。
中に入ると色んなパネルや展示があります。
八代の石工の卓越した手腕は日本各地で必要とされ、神田筋違眼鏡橋(万世橋)や通潤橋などの架設を成功に導き、全国に名声を轟かせるまでに至ったそうなんです。
私も知らなかったんですが、八代にはこんなにもめがね橋があるそう。その数なんと、46基!
石橋造りのシミュレーションができる模型があるので、石工気分も味わえます。
石橋が完成した時はつい、おお~っと感動してしまいました。
その他にも体験コーナーもあり。
こんな20kgもある石も普通なら絶対持てないのに。てこの原理を体感することで石工たちがどんなに凄かったのか知る事が出来ます。
特別な歴史と石工の技【八代城跡】
それでは、文化財を見て回りましょう。はじめに八代市の中心部にあるこちらへやってきました。
「八代城跡」です。
八代城跡には現在、石垣のみ残っており、これは八代産石灰岩で築かれたそうです。
八代城は、前身の麦島城が慶長5年(1600年)3月の地震で倒壊し、再建されたときに建てられました。その当時、日本では一国一城令が出されていましたが、肥後国は熊本城と麦島城の一国二城体制が認められていたそうです。そんな特別な歴史が現存している場所。
改めて、貴重な歴史がある熊本にいる事を噛みしめる時間もいいですね。
名産生姜づくしランチ【東陽交流センター せせらぎ】
さて、お腹も空いてきたところでランチを食べましょう。
やってきたのは八代市東陽町南にある「東陽交流センター せせらぎ」。東陽町の名産と言えばこれですよね。
生姜!
ということでランチは生姜づくし定食(1,600円/温泉付き)です。ランチ頼んだら温泉も付いてきます。なんというおもてなし力の高さなんでしょう。
この生姜づくし定食をあなどるなかれ。本当に生姜づくしなんですよ。
まずは、定番人気の豚の生姜焼き。豚肉の上にも生姜がトッピングされている程の生姜推し。
メインのお料理は生姜カツ。カツには大葉とチーズを巻いてあって満足度も高い一品。
さらにはグラタンにも生姜が。大ぶりにカットされた生姜がたっぷり。存在感抜群のグラタンです。
これだけでは終わらず、サラダのドレッシングも生姜です。余すところなく生姜を満喫できる定食です。
お店のもう一つのおすすめメニューはこちらのかけはしカレー(980円/ミニ生姜ソフトクリーム付き)。「道の駅東陽」の石橋をモチーフにしたカレーなんです。
上から見ると、2つのご飯の山がキレイに石橋を再現されています。このかけはしカレーには、2種類のカレールーが掛かっています。さらに、人気の生姜カツもトッピングされていて豪華です。
「東陽交流センター せせらぎ」にはお土産処もあるのでお買い物も。
加工品や県南地域を中心にしたお土産が並んでいます。
ここも生姜づくし。
向かいにあるパン屋さんにも
生姜。生姜が好きな人にはたまらない空間かもしれませんね。
石工たちのインスピレーションの原点【白髪岳天然石橋】
次は石工の原点。白髪岳天然石橋にやってきました。
場所は八代市東陽町北五反田。のどかな風景が広がる中をしばらく歩いていきます。
しばらく進むと石橋発見。分かりますか?
確かに天然の石橋です。これは9万年前の阿蘇でおこった火砕流が堆積して溶結凝灰岩となったもの。
しかし、この地域の伝説では、白髪岳の神様が山を下りて来る際に大岩を蹴り破ったことで出来たとも言われているそう。江戸時代の地誌『肥後国誌』にも書いてあるんですって。本当のところは分からないですが、八代の石工たちはこの天然橋を見てインスピレーションが湧いたそうな。石工の原点ですね。
石工たちが造った石橋【構成文化財】
ここからは、4ヶ所の石橋を回りました。
鹿路橋
1ヶ所目は八代市東陽町河俣にある鹿路橋。嘉永元(1848)年に出来ためがね橋です。
渓谷に掛けられており、自然の中に溶け込んでいてナチュラルな存在感を醸し出しています。
透き通った水が流れていて、癒されます。
笠松橋
2ヶ所目は鹿路橋からタクシーで2分程の場所にある笠松橋。
この場所には当時のものがそのまま残っていて、レトロな雰囲気を醸し出しています。とっても絵になるし、気持ちが和む。
石橋の先は公園になっていて、四季折々の風景も楽しめます。
それにしてもアーチがとっても綺麗な形。惚れ惚れしますね。なんだか石橋が好きになってきました。
谷川橋
3ヶ所目は、これまたタクシーで2分程度のところにあります。
八代市東陽町では一番新しい石橋の谷川橋。
こちらも川に掛かっている石橋。橋の向こう側は山なので、絶景。写真撮るだけでも楽しい。
500円でバス乗り放題!
この日本遺産【八代を創造(たがや)した石工たちの軌跡~石工の郷に息づく石造りのレガシー~】を実際に目で見て、体感できる「八代日本遺産わくわく周遊パス」がスタートします。
「八代日本遺産わくわく周遊パス」でバスが1日乗り放題500円!
さらに、飲食店・土産店などの特典クーポンも付いているそうなので、これを使うとお得に八代の日本遺産を巡れますね!ぜひ大人の修学旅行を。
八代日本遺産わくわく周遊パス
ライター紹介
川上
理系育ちの元研究者で元バンドマン。人見知りなのにグルメサイト、広告代理店の営業をして熊本県内を回っていた経験あり。ほとんどの場合年下に見られるが昭和生まれ。特技はお酒飲んだら友達が増えている事。
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