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【原付取材】廃道になった旧国道325号跡にある高森隧道まで50ccの原付でツーリングしてきた

ライター:山田 山田

まだ暑い日もありますが、暦の上ではもう秋。秋といえば行楽シーズン。阿蘇方面ではツーリングも気持ちのいい季節です。今回は愛車の50ccの原付(リトルカブ)で、廃道になった旧国道325号の先にある廃トンネル「高森隧道」までツーリングしてきました。


高森町から旧国道325号を目指す

原付だけでこんにちは、肥後ジャーナルの山田です。熊本県内どこでも50ccの原付で取材に行くのがモットーなのですが、この秋の行楽シーズン。せっかくなら気持ちよくツーリングしたい。けれどガチガチのツーリングの聖地を50ccで走るのは正直怖い。ということで、今回は人気のないであろう廃道を目指すことにしました。

今回目指すのは旧国道325号。国道325号は福岡県久留米市から山鹿・菊池を通って大津町を抜け、南阿蘇や高森を越えて宮崎県高千穂に進むルートです。

とりあえず、廃道ということで地図等にも記載はありません。そういうところ行くってワクワクするゾ。

度を超えた方向音痴なので、自分の直感は信じず、地元の方に道を尋ねながら進んでいきます。廃道自体知っている人が少なかったんですけど、根気強く。

まずは「高森峠を目指すといいですよ」とアドバイスを頂いたので、高森の中心地から高森峠を目指して山道を進んでいきます。

もうこの辺は外輪山です。

ここから右に入ると高森峠です。0kmって書いてあるから目的地近くなんでしょうけど、トンネルどこ……?

聞き込みするにしても、近くに人はいません。ここは直感で進んでいきましょう。

気づいたら現行の国道325号に入っていました。旧道ってのは現行道路の近くにあることが多いですから、そんな外れていはいないはず…。

気づいたら、奥阿蘇大橋まで来てしまいました。

恥ずかしながら、こんな名前の橋があるのは知りませんでした。新阿蘇大橋が開通して話題になりましたが、こっちの奥阿蘇大橋も自然に囲まれて中々に良い場所です。

お気づきかもしれませんが、道を間違えて完全に違うところに来ています。

迷いに迷って目的地へ

気づけばかなり山奥にやってきました。

人を見かけるたびに道を聞いたのに、なぜこんなことになってしまったのでしょう。

なんでも、県道218号の一部が旧国道325号なのだそうで、どうやらそこに向かってきたらしいです。なんてこったい。

この標識は古いものだそうで、212号の先に指し示す国道325号は旧道のこと(だろう)という話を聞いて、素直にそっちを目指すことにしました。

改めて「旧国道325号の廃トンネルを探しています」と聞き方を変えてたどりついたのがこちら。

現行国道325号と県道212号が交差する五差路です。左側に見える一番細い道が、廃トンネルへと繋がる旧国道325号らしいです。早速行ってみましょう。

廃道だけあり険しい道程

少し入って、あっ、ここ入るとアカン雰囲気する…と頭の中で警鐘がバンバン鳴り響きましたが、廃道なのでこんなもんでしょう。

とか思っていると、途中で開けているところもありました。めっちゃくちゃ景色いいやん。

ただ山奥なのは間違いないです。こんな景色も一瞬で、

またも山道。

一応、ところどころにガードレールはあるものの、路上はひび割れ草が生え始めています。

酷道ゥ…。

しばらく進むと、トンネルが見えてきました。

ちなみに、ここまでの道のり、苔は生えているは倒木してるはで、車では難しそうです。ちなみに私はぬかるみにハマって転びましたので、二輪の方はお気をつけて。

廃トンネルの奥へと

では、早速、廃トンネルを進んでいきましょう。標識が傾いているし、草が生い茂っていてなんだか頽廃的な雰囲気です。

なんだか某ジブリ映画に出てきそうな雰囲気ですね。くぐると温泉のある神様たちの世界に行っちゃいそう。

結構ぬかるんでいて危険なので、原付を止めて徒歩で進みたいと思います。もう転びたくない。

トンネル自体は短めで、歩いてもすぐに反対側に抜けられそうです。コウモリいないか心配しましたが、とりあえずはいなさそう。

古いトンネルなので、もともと照明なども付いていないようです。幅もそんなになく車同士だと離合もできないくらい。

一人で歩くのはちょっと怖い。

そんな不安もよそに、あっという間に反対側にたどり付きました。崩れていてどのみち車じゃ抜けれなさそうです。

さらに先に進もうと思いましたが、この先に道があった痕跡はあるものの、自然の力で埋もれてしまい完全に通行不可能な状態でした。あとから地図で確認したところ、最初に目的地にしていた高森峠の辺りに繋がっているそうです。なおそちら側からは通行止めでトンネルにたどり着くことはできないそう。

振り返ると、トンネル上部には「高森隧道」の文字。左右の山肌は崩れ落ち、このまま自然に埋もれていくのでは…と感じさせる場所でした。

もう一度、このトンネルをくぐって帰りたいと思います。元来た道をたどればいいんだ。でも決して振り向いちゃいけないよ、トンネルを出るまではねってやつです。

忘れ去られる廃道

ということで廃道となった旧国道325号と同じく廃トンネルとなっている高森隧道まで愛車の50ccリトルカブでツーリングしてきました。かなり遠回りしてしまいましたが、歴史とロマンを感じる場所でした。

ただし、整備はされておらず、危険なのであまりおすすめはいたしません。どうしても訪れたい際はあくまで自己責任で。

ライター紹介

山田

山田

肥後ジャーナル編集部の大きい人。前職は地域経済誌記者やマーケティングのディレクター。将来の夢はヒモになること。 特技は誤字脱字。朝起きるのが苦手です。

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