おはようございます。
現在の時刻午前8時。
私は今、三角東港にいます。
元気な伊藤と共に。
高級魚ガラカブ釣りたい
朝もはよから何をしているのかと言いますと、釣りがしたかったのです。
高級魚ガラカブ食べたいなと思いまして。
今回は沖合まで出るので、天草の遊漁船(釣り船)うみてんを予約しました。
うみてんは、事前に「これ釣りたい」って言ったらスポットまで連れて行ってくれるんですよ。最高。しかも最大5人までの少人数制の漁船になるので、ゆったりと釣るときにはホントおすすめ。
今回は私と伊藤、そして見知らぬ男性の合計3人で乗り込みました。
救命道具を装着し
いざ出発!
船長タダモノじゃない
酔いやすい伊藤を後目にどんどん船は沖合に出ていきます。
今回は事前に「ガラカブ釣りたい」って言っていたので、いそうなスポットで船停止。
今回、釣り竿と仕掛け、餌はレンタル(別途1,000円)。クーラーだけは持参が必要なので、忘れないようにしておきましょう!
いざ。
時間がとてもゆっくりと過ぎるこの感覚が好きなんですよ。
「ムトーさん釣れました?」
「いやまだ」
「私ね、釣りの技術はないんですがスポット当てるのは得意なんできっと大丈夫です」
川西船長が大丈夫というならきっと大丈夫なんでしょう。
色んな方にどんどん話しかける船長。
「船長はこのお仕事一本なんですか?」
「いえ?普段はIT企業で働いてますね。ご存じですか?九州ソフタスって会社」
「確かクリスマスマーケットでお見掛けしたような」
「そうそう!まあアプリを開発したりシステム保守や運用、流行りのDXなどを行う、いわゆるIT企業ってやつですね」
多岐に渡る職務内容のうち、船長は官公庁などで導入されたサーバー、ネットワークの運用や監視、また障害対応などを行っているんですって。
「IT×漁業ってこれまたすごいですね。というか船長熊本の人じゃない…?」
「そうですね、関西の出身です」
聞くと、船長は子供のころから釣りが大好きで2016年ごろから釣り船の船長になったのだそう。
「で、なんで熊本に?」
「天草に惚れたから」
そんな惚れたからって移住するのすごいなと思ったんですが、船長からすれば至極普通のことだったんだそう。
「でもこれが本業じゃなくてってことは副業なんですよね?会社は結構すぐOKだったんですか?」
「うーん、事前に結構プレゼンしてたからなー。ね!」
ね?
「この人、うち(九州ソフタス)の忽那取締役。結構一緒に釣りするんですよ」
え??
副業はやりたいことをしよう
「急に話振らないで…」といたく恐縮されまくってたこの男性が、まさかの九州ソフタスの取締役。
「なんで黙ってたんですか」
「だってプライベートだから」
うん!そりゃそうだ!
昨今は決して珍しい働き方ではない副業。収入源が複数あることで万が一のリスクヘッジも行えるし、視野も広くなる!と、まるでいいこと尽くしのようにも感じられますが実際はどうなんでしょうか。
「収入増を期待して、という理由ならおすすめしませんね。体力もってかれますもん」
10代や20代の底なし体力ならばいざ知らず、年齢を重ねると気力はあっても体力がついていかないというのもよくわかります。
「だから副業でやるなら絶対に好きなことです」
川西さんは釣りが好きすぎて移住してくるレベルのガチ勢ですが、最初から副業でとは思っていなかったのだそう。
「最初は新規部署を立ち上げましょうってプレゼンを社内でしたんですよ」
「マリン事業部だったっけ」
「そうそう!単に釣りがしたいとかじゃなくて、この事業をすることがどう会社にとって利益になるのかをしっかりと。なんならマーケティング調査までして」
「その熱意はすごかったよね。だから川西から副業したいって言われても、ああそうだろうなって(笑)」
「それまで九州ソフタスに副業という制度は存在してたんでしょうか」
「してないですね。まだ世間もそういった流れではなかったし、何より目の前にある仕事をキチンとしなくてはお客様に迷惑がかかる」
まあ何の業種でも同じですよね。お母さんから皆一度は言われたことがあるんじゃないでしょうか。
「やることやってから言いなっせ」。
「まさにそれ。だけど川西はやることやってたんだよね。誰よりも」
「そりゃ好きなことをさせてもらうんだから、本業に迷惑かけちゃ本末転倒でしょ」
単に「釣りが好きだから」「副業制度があるから」という形式的な話ではなく、今までの仕事に向き合う姿勢をきちんと評価されて副業制度を新しく立ち上げたんだとか。
自身の評価ってなかなか形として現れるものではないから、こういう形で報われると本当にうれしいことですよね。
「釣れた」
「あ!でもちっちゃ!リリース」
こんなたわいもない会話を取締役とできるなんて、まさに風通しのいい企業なんでしょう。
さて本音を聞いてみよう
楽しかった釣りタイムも終わりいよいよ下船。
船長の川西さんとはここでお別れ。
「取締役!」
「え、なに」
「今なら川西さんおらんけん本音を言って!!」
「さっきのが本音ですよ!」
働き手と雇用主。立場が違えばきっとそれぞれの正義も変わってくるかと思うのです。副業を迫られたら受け入れなきゃいけない風潮の中で正直、企業としてどう思っているのかを聞いてみました。
「やりたいことをしたいという気持ちもわかるし、企業として雇用を守らなきゃならないという立場もある。だったらまずは本業をしっかりとしてもらって実績がある状態で思い切りGOを出したいですよね」
2人の会話から伝わってきたのは互いを尊敬する心。
従業員、雇用主という立場ではなく、人と人との信頼性をとても大事にされている企業なんだなと強く感じました。
「信じてもらったらそれに応えなきゃならない」という大変さがわかるからきっと川西船長も「好きなことを」と言っていたのでしょう。とても腑に落ちました。
詳しい話は動画もあるのでぜひご覧ください!
認めることの大事さ
やったらやった分だけ確実に評価されるなんて夢物語、なんて考えていたのですが
実際に川西船長はそれをやってのけ、「バカ言うな」と一蹴せず真剣に受け取めた企業が存在する。
互いを認めるって簡単なことのようで一番難しいことですよね。
副業から始まり、子育てサポート企業である証「くるみんマーク」制度などを積極的に取り入れ、社員にとって働きやすい環境を整えることが企業としての責任だと考える九州ソフタス。
こんなにフラットな会社、都会にしかないんじゃないかと思っていましたが、熊本にも存在するんですね。
「うちブライト企業なんで」
やっぱり。さすがブライト企業。働きやすさでおなじみブライト企業。
突然の申し出にもかかわらずご協力くださった、うみてん様、九州ソフタス様、ありがとうございました!
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