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【葦北郡】船の形をした海の上の廃校に乗って、心はどこまでも~旧赤崎小学校~

ライター:ひらの ひらの
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何度行っても、「また行きたい」と思う場所があります。葦北郡津奈木町にある「旧赤崎小学校」。日本で唯一海の上に建つ小学校です。

場所は葦北郡津奈木町福浜

海の上に浮かぶ旧赤崎小学校の場所は葦北郡津奈木町福浜。熊本市内中心部からですとおよそ1時間50分くらいと少し遠めですが、一度ここに訪れてからというもの、心の中で何度も「この場所へ帰りたい」と思う程魅了されてしまいました。

駐車場前の広場。以前小学校の運動場だった場所です。

久しぶりに伺ったら、長居ができるように

綺麗な東屋や、立派なお手洗いも完成しておりました。

これで気候の良い時期は、お弁当を持参してゆっくりこの場所を堪能出来そうです。

日本で唯一の海に浮かぶ小学校

赤崎小学校は、1874年に開校しました。狭い敷地でどうにか運動場を確保するために、海の上に建てられたのが1976年です。

立ち入り禁止ですが、こちらが玄関。

海の上の渡り廊下を歩いて校舎に入るようになっており、玄関にはたえず「ざばーんざばーん」と激しい波の音がしております。

この日だいぶ引き潮でしたが、

この透明で美しい海に校舎が浮いている姿は、廃校なのにまだ「生きている」という姿で、正反対の美を見せつけてくれます。

この通り使われていない校舎はもしゃもしゃとしておりますが、

消える事のない波の音に紛れて、生徒たちの声が聞こえてきそうです。

こちらは卒業制作。児童数減少の為、2010年に閉校となっております。

アートの町、津奈木町

漁船クルーズに海に浮かぶ小学校?収穫体験??そしてアートまで!「津奈木町」の圧倒的おすすめなスポット紹介! | 肥後ジャーナル – 熊本の今をお届けするメディアサイト

津奈木町が「アートの町」である事は肥後ジャーナルでも度々お伝えしてましたが、作られたもの全てがアートという訳ではなく、来るたびに変わる自然そのものもアートだなぁと思うのです。

入魂の宿のあるプール

こちらはプール。無造作に咲いているように見える花も、しっかりアートであり、

こちらに見えるのは、

津奈木町に新たなアートスポット誕生!宿泊もできる!?入魂の宿 | 肥後ジャーナル – 熊本の今をお届けするメディアサイト

プールの中にある入魂の宿

熊本ゆかりの文筆家、石牟礼道子の文学に作品制作の着想を得た柳幸典は廃校となった旧赤崎小学校のスイミングプールと更衣室などの付帯施設をリノベーションすることによって宿泊可能(期間限定)な大型屋外作品《入魂の宿》を生み出しました

公式サイトより

宿泊は「秋季限定」となっておりますが、いつかは宿泊してみたい場所。

お気に入りの本とカメラ、そして音楽を持って、まるで瞑想をするような夜を過ごしてみたいです。
入魂の宿には観覧にも事前予約が必要です)

にしても「どこかご飯を食べる所あるかな~」と思う方にお勧めしたいのが、

旧赤崎小学校から車で5分程の場所にある

【津奈木町】激推ししたい!津奈木町の新名物?つなぎの茶漬け!!!しかも鯛茶漬け! | 肥後ジャーナル – 熊本の今をお届けするメディアサイト

「かんなり」というお食事処。お魚料理に心まで満たされますよ。

島と陸を繋ぐアート作品、「海渡り」

海の上に浮かぶ客船をイメージして建てられた赤崎小学校の姿。卒業生でもないのに、懐かしいという気持ちで一杯になるのは何故でしょう。海風を浴びながら、裸足で廊下を走り回っていたような、不思議な感覚になります。

こちらは旧赤崎小学校のすぐそばにある「赤尾島」。全国でも珍しい「トンボロ現象」が見られます。

「トンボロ現象」とは、干潮時に海底が露出し、陸地同士が砂の道で繋がる自然現象の事です。潮がひいた時にだけ道が出来る、フランスの「モン・サン・ミシェル」が世界的に有名な「トンボロ現象」ですね。

撮影時は11月で、赤い組み紐を持って人が渡り、島と陸とをつなぐ五十嵐靖晃さんのアートプロジェクト「海渡り」の作品がまだ残っておりました。

五十嵐靖晃 海渡り | つなぎ美術館

島へ渡れる道が現れた時、1人1本の組み紐を持ち、陸から海へと渡り繋ぎます。こちらは毎年10月に開催され、参加は自由となっております。

是非参加してみたいという方はつなぎ美術館(@tsunagiartmuseum) • Instagram写真と動画こちらのInstagramをフォローして、次回の予告をお待ちくださいませ。

「海渡り」の作品を目指して伺ったわけではなかったのですが、11月14日までの無料公開という事でたまたま見られてラッキーでした。お天気も良く、青い海と、赤い紐のコントラストが、とても素晴らしい風景でした。

砂州の道が現れる場所。深さ30㎝~50㎝くらいだったでしょうか。スカートをたくし上げれば「歩いて行ける!」と思ったのですが、

見た目よりも強さのある波、中年のおぼつかない足取り…同行者に「やめなさい」と言われ断念しました。

しかし、見ていると、どうしても入りたくなってしまうのは我々の祖先が海の者だからでしょうか。

干潮のときだけ渡れる島、客船の形をした小学校。休み時間には窓から釣りをする光景もあったとか。全てが現実とは思えなくて、まるで映画や絵本に出てくるファンタジーのよう。

それでもずっとここにいると、それが自分の懐かしい記憶のような気がしてきたりして、最高にノスタルジックで、またここを去ってからも「もっと行きたい」という気持ちが、日々の忙しい生活の中で湧いてくるのだろうなと思い、海の上の小学校を後にしました。

まとめ

今回はぶらりと旧赤崎小学校散歩をお伝えしましたが、「入魂の宿」の観覧予約をされていくと、更に幻想的でアートな一日が過ごせるかと思います。

春夏秋冬、行くたびに姿を変える海や木や花などが素晴らしい場所です。

※ゴミ箱等はございませんので、お持ち帰りを徹底してください。

旧赤崎小学校

住所

葦北郡津奈木町福浜165

駐車場

あり

入魂の宿

ご予約にあたってのお願い | 入魂の宿[つなぎ美術館]

つなぎ美術館

つなぎ美術館(@tsunagiartmuseum) • Instagram写真と動画

ライター紹介

ひらの

ひらの

本が好き、映画が好き、作る事が好き、でライターに辿り着きました。 熊本県以外に住んだことがない、肥後純血種。

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