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意外と知らないDenkikanのこと 熊本で最も古い映画館について聞いてきた

ライター:山田 山田
キーワード:

新市街アーケードにある映画館「Denkikan(でんきかん)」。いわゆる”シネコン”が増えている中で、昔ながらの小規模な映画館は全国的に少なくなっていますが、そんな中でも熊本県民なら誰もが知る老舗映画館です。でも、よく考えてみたらそれ以上のことってよく知らないなぁ~と思い、実際に足を運んで意外と知らないDenkikanのことをあれこれ聞いてきました。


新市街アーケードにあるDenkikan

こんにちは、肥後ジャーナルの山田です。今回は新市街アーケードにある「Denkikan(でんきかん)」に来ています。
だって、「昔ながらの映画館だから残していかないかん!!」とか思いつつ、それ以上のこと知らなかったんですよね。
今の時代、ミニシアター系の映画を多く上映している映画館でこれだけ地域から愛されている理由を探ってきます!!

ということで、お話を聞いたのはDenkikanの4代目、窪寺社長。お顔出しは避けたいとのことでしたので、Denkikan内の様子と一緒に紹介していきます!

まず、Denkikanが創業したのは1911年(明治44年)のこと。現在のシャワー通りにある郵便局あたりの小さな建物からスタート。当時は映画館は「活動写真小屋」という名前で呼ばれていたそうです。

戦前には中心市街地に14カ所の「活動写真小屋」があったそうです。

地図を見せてもらうと、知らない名前ばっかり並んでいます。

現在地に移転したのが1914年(大正3年)。2度の建て替えを経て、現在の建物になった1995年に「電気館」から「Denkikan」に名称も変更したそうです。

扱う映画は大手シネコンが配給している作品だけではなく、マニアックな名作やドキュメンタリーなどが中心になっています。

「テーマがはっきりしている、メッセージ性の高い映画を流しています」と窪寺社長は教えてくれました。

もうすぐアミュプラザくまもとに松竹系のシネコン「ピカデリー」が開業しますが、実は1995年末からの10年間はDenkikanでも松竹の映画を上映していました。

松竹はシネコンとしては今回が初ですが、以前はDenkikanでも上映していたんですね。

今後の映画業界どうなるの?

最近では、新型コロナの影響でなかなか映画館に足を運ばない上に、サブスクリプションの動画配信サービスが充実していることもあり、映画業界は転機を迎えていると言います。

大手制作会社も新作を劇場上映と同時に、もしくは劇場よりも早くネット配信するケースが増えています。Netflixオリジナルの作品みたいに、映画館では上映されない映画も多いですもんね。しかも結構面白い。

それでも、映画館の大きなスクリーンと高音質の音響で観ると迫力は段違い。真っ暗な劇場で没入感も抜群。やっぱり家で見るのと違う楽しみがあります。

多くの映画館がさまざまな最新技術を導入し、自宅で観るよりさらに満足感も高まっています。

昔の映画のデジタルリマスターも増えていて、当時のフィルムと比較して画質が鮮明になって、昔は見えていなかった場所がはっきり見えたりして再発見も多いそうです。

それでも実は昔ながらの35mmフィルムの機材も残っているそうで、たまに味のあるフィルム映画も上映しているらしいですよ!

シネコンではなかなかできない取り組みも

残念ながらもう終わってしまっているのですが、劇場を使って「現代アートハウス入門」なる試みもされていたそうです。

よく”ミニシアター”って言いますけど、これは和製英語で、業界的にはアートハウスって言うそうです。

全国18カ所の”アートハウス”で、同時に同じ映画を流して、監督や俳優さんなどのトークショーをリアルタイムで配信。これも今の時代だからこそできる取り組みで、

今後もリモートならではの双方向性のある映画の手法を取り込んでいきたいと考えているそうです。

これまでも映画館はテレビが普及したり、ビデオが普及したりなどのタイミングで来場者が減少することはあったそうですが、それでも劇場にしかない魅力があり、今日まで続いているそうです。やっぱり面白い映画って、劇場で見たいですよね。

たまにはぶらりと劇場で

熊本で最も古い映画館「Denkikan」。話題の作品以外にも面白い映画はたくさんあります。ふらっと立ち寄ってみると面白い映画と出会えるかもしれませんよ!

窪寺社長は「世界各国、たくさんのジャンルの映画がある。知らないことを教えてくれるのが映画」だと話します。

昔ながらの雰囲気で見る映画も最高ですよ!ネットでサクッと映画を観れる時代ではありますが、たまには劇場でも映画を見てみませんか?

Denkikan

住所

〒860-0803 熊本県熊本市中央区新市街8−2 電気館ビル

電話番号 0963522121

ライター紹介

山田

山田

肥後ジャーナル編集部の大きい人。前職は地域経済誌記者やマーケティングのディレクター。将来の夢はヒモになること。 特技は誤字脱字。朝起きるのが苦手です。

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