これまでに龍田と立田、江津と画図など地名に関する謎が気になって、あちこち歩いてきました。
今回は地名シリーズから、熊本市内の交差点に関するちょっとした小ネタです!
「保田窪北交差点」の謎
まずは、とある読者の方がくださったコメントから(情報提供ありがとうございます!!)、東バイパスの「保田窪交差点」に向かいます。
ここですね。
歩道橋に表示がある通り、ここは「保田窪交差点」ですが
400メートルほど南下した場所にあるのが「保田窪北交差点」。ロイヤルホストがあるところですね。
保田窪交差点より南にあるのに、「保田窪北交差点」という名称。謎のトラップです。ややこしい。
保田窪南、の方がしっくりくるような気がするけれど、「北」なんです。
町名で言えば「保田窪」の北の端あたりなので、保田窪北交差点という名前なのかもしれません。
同様に町名から名付けるとすれば、保田窪交差点があるのは「保田窪本町」ですが、本町エリア内に2箇所の交差点があります。
重複を避けるためひとつを「保田窪」として、「保田窪本町」、「保田窪北」という並びになった、というところでしょうか。
「子飼交差点」って呼んでいるけれど
続いては中央区、子飼橋近くの交差点へ。タピオカブーム以前から女子高校生が集う、タピキングのあるところですね。
ここはGoogleマップで見ると
「西子飼町」という表記ですが、実際には、交差点の中に二つの表示があります。
肥後銀行のある側のプレートはマップと同じ「西子飼町」になっていて、
熊大方面に向かう側には「子飼本町」と書かれています。名前が2つある??
住所を調べてみると、タピキングのある側は「子飼本町」、子飼商店街の側は「西子飼町」です。交差点はちょうど町名の境にあたる場所で、2つの町名をどちらも掲示していることになります。
1箇所に2つの表示があると何だか紛らわしいけれど、そもそもみんな「子飼交差点」と呼んでいるような気も。正式名称と通称が違うことって、よくありそうです。
交差点の名前ってどうやって決まるの?
ちなみに交差点の名前についてWikipediaを見ると
信号が設置された交差点の正式名称は、各都道府県の公安委員会、警察、道路管理者の三者が協議して決定される。 交差点で信号機などに付けられている交差点名称標識は、道路管理者が設置しているもので、地元の意向などを考慮して必ずしも正式名称が表示されているとは限らない。(Wikipediaより)
との事。正式名称を表示するというルールもないし、割と柔軟な運用のもよう。
子飼交差点に2つの表示があるのも、うなずけますね。
子飼がひそかに日本初
ちなみにこの子飼交差点、「日本初のスクランブル交差点」って知ってましたか?
↑よくテレビのイメージ映像に使われるように、スクランブル交差点と言えば渋谷!みたいなイメージもありますが、始まりは子飼なんです。都市伝説かと思っていたら、本当でした。
1968(昭和43)年12月(3月という説もあります)に、渋滞解消を目的として作られました。当時は市電の黒髪線の終点でもあったこの場所は、歩行者もあふれがちだったと言います。ちなみに渋谷駅前のスクランブル交差点ができたのは1973(昭和48)年なので、5年も先取りしていた計算です。
まだ日本のどこにもなかったけれど、熊本県警がニューヨーク5番街のスクランブル交差点からインスピレーションを得て作った、というかっこいいエピソードも。
子飼交差点、なんかすごいかも。
熊本の交差点にまつわる小ネタでした。引き続き気になる地名、交差点やバス停などなど、見つけたら追いかけたいと思います!
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