【熊本あるある】熊本で道を聞くと「ぎゃーん行ってぎゃーん行ってぎゃーん」って言われるとかいうけど、言われたことないから検証してみた
公開日: 2021.07.27
ライター:山田熊本あるあるの話をしていると「熊本で道を聞いたら『ぎゃーん行ってぎゃーん行ってぎゃーん』って言われる」という話がよく出てきますが、実際に道を尋ねた時にそんな風に答える人いなくない?と疑問に思ったので、片っ端から道を訪ねまくって本当に「ぎゃーん行ってぎゃーん行ってぎゃーん」って言われるのか検証してみました。
ぎゃーん行ってぎゃーん行ってぎゃーん
マチナカからこんにちは、肥後ジャーナル編集部の山田です。
みなさん、「熊本で道を訪ねると『ぎゃん行ってぎゃん行ってぎゃーん』って言われる」ってあるあるネタ、聞いたことありませんか?これ、みんな「分かる分かる!!」って爆笑するんですが、
私、一度も言われたことありません。
Googleマップを使っても迷子になるほどの方向音痴のため、郡部に行くと必ずと言っていいほど毎回道を尋ねる私が言われたことがないんだから、実際に言う人いないんじゃないでしょうか?ということで、実際に片っ端から人に道を訪ねて回って検証してみることにしました。
まずは、上通りで道行く女性に「藤崎宮ってどう行けばいいですか?」と聞いたのですが、「ここを真っすぐ進んで…」と普通に標準語で教えてもらいました。「ぎゃん行ってぎゃん行ってぎゃーん」って言わないんですか?と聞くと。
「私達の世代は言いませんね…。年配の方にもっと近くのわかりやすい場所聞いたほうがぎゃんって言いやすいかも」というアドバイスまでもらう羽目に。最近のマチナカは若い人が多いので、なかなかご協力いただけるご年配の方が見つからなかったので、
お店の人に聞いちゃえ!と、今度はタバコ屋のお母さんに聞いてみました。
「あっちゃん真っ直ぐ行ってね…」
方言出たけど違う!ぎゃんじゃない!!!!!
「ぎゃん行ってぎゃん行ってぎゃーんって言いませんか?」と聞くと「話してみて、熊本ん人ばいなって時は方言で話すよ!あちゃんこっちゃんって。ぎゃんも言うかも」
でも、残念ながら「ぎゃん」は出ませんでした…。
やっぱり、下通り・上通り周辺はよく道を聞かれるからか、案内に慣れていそう。ならばじっちゃんばっちゃんの多そうなところに行こう…!と
方言多そうなイメージの子飼商店街へ
続いて方言の多そうな熊本の巣鴨(最近は若い方も頑張っています!)子飼商店街へやってきました。やってきたのですが…
誰もいない。
お店の人に聞いてみると「今日は暑かけん、じいさんばあさんたちゃ出てこらっさん。まちっと早よ来なんもん」と言われてしまいました。
とりあえず、めげずに商店街のみなさんに「熊大ってどうやって行けばいいですか?」と聞くと「ここをスクランブル交差点まで真っすぐ行って…」と丁寧に説明してくれました。そして、今回の趣旨を説明すると爆笑しながら「あそこのおばちゃんなら『ぎゃん』って言うてくれらすと思う!!」と一緒に何軒か回ってくれました。
しかしながら、他のお店でも「ぎゃん」は出ず。お顔出しは恥ずかしいって言われましたが、一緒に誰なら「ぎゃん」って説明してくれるか考えてくれました。
そして、商店街の皆様の結論「漬物屋のおっちゃんなら言ってくれるはず」。ということで、漬物屋へ。
漬物屋さんに行ってみると残念ながら、配達中で噂のおっちゃんはおらず。お母さんに道を聞いてみました。
「ずっと真っ直ぐよ」と笑顔で教えてくれました。すごっく丁寧に。
子飼商店街でもだめなのか…うーん。どうしよう…。
最後の手段 健軍商店街へ
もう商店街で攻めていこう、と熊本の浅草(最近は若い人も頑張ってます)健軍商店街へやって参りました。ここで動植物園までの道のりを聞きまくります。
まずはお茶屋のお父さんに聞いてみました。シャカシャカ抹茶とか出してて美味しそうでしたが、我慢。
「動植物園まで歩くと、20分くらいかかりますよ」と心配してくれながら道を教えてくれました。やっぱりすごく丁寧に。
本当に、昔からその場所で商売してる人たちって、めちゃくちゃ親切な人ばっかりなんですよね。「ぎゃん」とか言わない。
「私は移り住んできたので、ずっとこの場所で生まれ育った人の方が『ぎゃん』って言うかもしれません」と言われたので地元感あふれる人を探してみると…
地元感あふれる青年風の方がいたので聞いてみました。やっぱり親切に教えてくれました。
「初対面だったので、丁寧に話しましたけど、親しい間柄だと『ぎゃん』って言うかも…」とのアドバイス。そうか…親しい人…。
親しい人といえば!!と思い出し、以前取材させていただきめちゃくちゃ良くしてもらった「益城屋」で聞いてみると、やっぱり親切丁寧に教えてくれました。肩まで揉んでくれるほど仲良かったのに、親しいと思っていたのは私だけだったのかもしれません。
「こういう市街地じゃなくて、周りに目印が無いような土地だと言うかもしれません」というアドバイス。確かにしっくり来ますが、そういう場所で道を尋ねられる人を探すのもめちゃくちゃ大変なので、もう少し商店街で攻めたいと思います。
この後、声をかけた方にも「地図とか指差しながらだと言っちゃうかも」と言われたので、
健軍商店街の「バラエティシェフ」に出店されていた7月の水曜限定でお弁当を販売されている方に聞いてみました!
Googleマップを見せながら「ここに行きたいんですけど…」と尋ねると、もう本当に丁寧に教えてくれました。教えてもらいながら「なんで私はナビ機能使わないんだろう」と心の中でセルフツッコミしてました。
「ぎゃん行ってとは言いませんね…あ、あそこの人たちなら言うかも!!」と反対側のベンチに座っていた方々を教えてくれたので、そちらに…。
お買い物に来ていた老夫婦。こっちも方言バリバリで「お父さん、お母さん、こっから動植物園はどぎゃん行けばよかですかね?」と聞いてみました。
「あた、こっから動植物園まで歩き!?ちょっと遠かばい」と驚きつつも、ちゃんと教えてくれました。ねぇ、どうしてぎゃんって言わないの。
「ぎゃん行ってって言うとは、私たちより上の世代よ」とお母さん。年齢を尋ねるとお父さん、80歳ですって。それより上の世代って。
無理。
結論 「ぎゃん行ってぎゃん行ってぎゃーん」とはそうそう言われない
ということで、3つの商店街をハシゴして道を聞きまくりましたが、誰一人として「ぎゃん行ってぎゃん行ってぎゃーん」とは言いませんでした。紹介した以外でもトータル20人ちょい聞いたと思いますが、「ぎゃん」すら出てきませんでした。なのに大半の方が「言うね~」と言うんですよ。言わないのに!!
ただし、趣旨を説明すると例外なく笑われるほど浸透していたので、あるあるネタとしてはかなり認知されているようです。最初は心苦しくなりながらも、騙すように道を訪ねていたのに事情を話すとみんな笑ってくれるんですよ。熊本って本当良い人ばっかり。
みなさんの話を総括すると、
- 親しい間柄(友人、同僚)
- お互いに方言で話す
- 目印の無いような地域
- 年配の方
であれば、聞ける可能性が高くなりそうです。ぜひみなさんも道を訪ねて「ぎゃん行ってぎゃん行ってぎゃーん」を引き出してみてくださいね。現場からは以上です。
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