九品寺「喫茶 ロマン」は昭和の純喫茶。コーヒー好きも、そうじゃなくても行ってみて。
公開日: 2020.07.24
ライター:羽田さえ熊本市中央区九品寺、電車通りにかかる「喫茶 ロマン」のレトロな看板。
渋い喫茶店の店構えだけど中の様子は見えず、インスタでは1年近くずっと「プレオープン」のままという謎だらけのお店です。
常連さん以外ナシな雰囲気だったらどうしよう、という心配もありつつ、意を決して行ってきました。
「喫茶 ロマン」ってどんなお店?
場所は熊本市電「九品寺交差点」の電停近く、歩道橋の足元あたり。「喫茶 ロマン」という縦書きの看板が目印です。
落ち着いた色合いのカウンターに木の椅子。カウンター6席にコーヒーテーブルがひとつだけです。
マスターが県外のコーヒー屋さんでの修行を経て、この場所で営業を始めたのは2019年8月のこと。店の雰囲気から偏屈なおじさまを想像したくなるけれど、マスターの谷口さんはなんと27歳。
焙煎機の脇には、コーヒーチケットがいくつもかかっていました。ご近所から通う常連さんも多いのだそう。
自家焙煎のブレンドコーヒーはホットが税込450円、アイスが税込500円。深煎りか中深煎りから選べます。
目の前のサイフォンでコーヒーが入る様子を眺めながら、のんびり待ちます。まさに純喫茶、という雰囲気!
BGMはゴダイゴの「ガンダーラ」。マスターはどう考えてもゴダイゴ世代じゃないと思うけれど、この空間には激烈に合ってます。
その後は、はっぴぃえんどの「風街ろまん」。そして斉藤由貴、岡村孝子、みたいなラインナップです。
そうこうするうちにノリタケのカップで提供されるホットコーヒー。いい香りです。ゆっくりと味わいましょう。
プレオープンからまもなく1年、でもまだプレオープン。
2019年8月からまもなく1年、なぜかずっと「プレオープン」のままという謎について、マスターに聞いてみました。
—あの、ずっとプレオープンなのはなぜですか?
マスター:うーん、なんかタイミング外した感じって言うか。
—タイミング。
マスター:逆にグランドオープンって何なんだろうって感じです。
—ややこしい。
何となくのプレオープンから1年。常連のお客様もついてコーヒー豆の販売もあって、もう充分にここに根付いているような気もします。
ゆるい雰囲気の中にある、不思議な居心地の良さ。
コーヒーにこだわりがある人、昔ながらの喫茶店が合う人、コーヒーはよく分からないけどレトロなものが好きな人、色々な人に合いそうなお店です。
昭和レトロなメニューたち
メニューを見ると「モーニング」の文字が。お昼の12時から営業なのにモーニングがあるのが謎だけど、材料があれば何時でも提供しているのだそう。
モーニングセットはサラダにトースト、コーヒー(ホットかアイス、選べます)。税込600円。
トーストにはジャムか蜂蜜が付きます。ミルクピッチャーに入った蜂蜜をたっぷりかけていただきました。
他のメニューも、何だか昭和感があふれているものばかり。
ウインナーがたっぷり入った懐かしい雰囲気の「ナポリタン(コーヒー・サラダ付で税込800円)」に
あざやかな緑のソーダにバニラアイス、さくらんぼがのった「メロンクリームソーダ(税込600円)」。レトロです。
どこまでも純喫茶、カフェとは一線を画しています。
BGMといいメニュー構成といい、マスターは見た目20代だけど、実は中に50歳くらいのおじさんが入ってるんじゃないかなっていうくらいの純喫茶ぶりです。
まとめ
九品寺の異空間「喫茶 ロマン」。
静かでゆるくてコーヒーがおいしくて、落ち着く空間。コーヒー豆の香りとタバコの煙の奥に、昔ながらの喫茶店の文化やロマンがちゃんとあります。
おしゃれすぎるカフェが苦手だったり、決して詳しくはないけどコーヒーは好きという人にもおすすめ。
常連さんもいらっしゃるけれど、いちげんさんでも全然大丈夫な純喫茶でした!
ちなみに入り口の段差がすごいので、出入りの際は足元にお気をつけくださいませ。
喫茶 ロマン
所在地 | 熊本市中央区大江4丁目1−32 |
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営業時間 | 12:00〜23:30 |
定休日 | 水・木・日 |
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