イオン熊本中央(旧ダイエー)の、駐車場にすごく大きいコンクリートの円筒があるのをご存知でしょうか?
ゴミ捨て場?
地下通路?
駐輪場?
実はあれ、熊本製糸工場の煙突跡なんです。
もともとは62mもあった煙突
明治時代、熊本県は養蚕業が非常に盛んでした、近代蚕糸業の開祖である「長野濬平」氏の出身地ということもあります。
現在のイオン熊本中央がある場所に、熊本製糸工場(養蚕試験場)がありました。その工場に62mの煙突が建っていました。熊本市内のどこからでも見えた(⬅︎ちょっと大袈裟)と言われるほど高い煙突だったそうです。
熊本の経済を支えた蚕糸業(養蚕業)も、時代とともに衰退し市内の街中の都市化に伴い、やむなく菊水町(現和水町)に移転します。
その際に、熊本製糸工場の功績を偲び、1/10の6.2mを残したものが、あのコンクリート円筒なのです。
中に入ってみた
入り口と奥に、その功績と経緯を記す碑があります。
天窓から陽が入りますが、コンクリートで覆われてる所為かひんやりします。
製糸工場ができたのが明治26年(1893年)ですので、127年間じっと佇んでいた煙突。熊本に残る貴重な歴史遺産に触れることで、「熊本の良いとこ・楽しいとこ」をもっとみんなに知ってもらいたいと思いました。
通気孔に煙突らしさを垣間見ます。煙突の中なんて普段入らないからですね…何気に貴重な体験ができる場所ですよ。不思議感覚体験スポットです。
「あの頃の熊本」を感じられる場所は、たくさん存在します。実はこんなものが残ってるんです!なんて情報があれば、肥後ジャーナルにご一報ください。
熊本製糸工場跡地
住所 |
(イオン熊本中央駐車場) |
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ライター紹介
伊藤
演劇の先生やったり、アニソンやメタルのDJやったり、バンドやったり、サブカル好き思春期48歳独身。健康診断で中性脂肪が赤信号だったので、たまにジョギングすることにした。やっぱり犬が好き。
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