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【熊本プチ歴史散歩3】玉名市・高瀬地区で菊池川の水運の歴史をたどる

ライター:羽田さえ 羽田さえ

今回の熊本プチ歴史散歩の舞台は県北、玉名市の高瀬地区。
玉名ラーメンの人気店が集まるエリアからもほど近い、菊池川のほとりです。


きれいな2連アーチ!高瀬眼鏡橋

高瀬眼鏡橋1

まずは熊本県指定重要文化財の「高瀬眼鏡橋」。
江戸時代末期の嘉永元年(1848年)に架けられた石橋です。全長は15メートルほど。2連のアーチが美しく、エレガントな雰囲気です。

眼鏡橋下

遊歩道があるので、橋の下をくぐって見上げることもできますよ。

高瀬眼鏡橋2

高瀬眼鏡橋の下には裏川という川が流れています。菊池川に注ぐ運河ですが、この日はほとんど水がありませんでした。

レアな構造?!秋丸眼鏡橋

秋丸眼鏡橋1

隣接するのが「秋丸眼鏡橋」(秋丸目鏡橋とも)。こちらはさらに古い天保3年(1832年)の架橋です。
全長は11.7メートル。独特の外観をしています。

秋丸眼鏡橋2

裏から見るとさらに不思議な雰囲気。樋門を備えた構造は珍しいもので、洪水を防ぐための施策なのだそうです。

緑地公園

ふたつの橋の一帯は高瀬浦川水際緑地の緑地公園として整備されており、6月ごろには水辺にずらりと花ショウブが咲くのだとか。
思いっきり真冬に来てしまったので、その頃に再訪したいと思います。

電車好きには、高瀬川鉄橋

高瀬川鉄橋1

川のほとりを下流に向かって歩くと、どこかレトロな雰囲気の鉄橋があります。
どこか映画「戦場にかける橋」みたいで、ちょっとしたカンチャナブリの風情です。

高瀬川鉄橋2

「高瀬川鉄橋」と書かれた立て看板がありました。
読んでみると、もともとの架橋はなんと明治24年(1891年)。大正5年(1916年)に架け替えられたという、思った以上に古い橋でした。
時間帯が合えば、鉄橋の上を在来線の電車がコトコト走る様子も見られます。

最後は「高瀬船着場跡」

高瀬川鉄橋からさらに少し下った場所にも足をのばしましょう。

船着場入口

川原へ続く石づくりの坂が見えてきます。これが「高瀬船着場跡」です。
石碑の右側にBB-8の下半分みたいな壺があるのがちょっと気になる。

船着場1

NHK大河ドラマ「いだてん」でも登場していた船着き場です。
菊池川流域で作られたたくさんの米を、遠くは大阪(当時の表記では大坂)まで運ぶ集積所として機能していました。

船着場2

下から見上げるとこんな感じ。けっこう急な傾斜のついた坂です。
ここに米俵を転がしていたのですね。
石の表面が濡れていると、すべりやすくなりそうです。雨上がりなどは要注意!

船着場3

菊池川の水運の歴史を垣間見る、玉名市高瀬地区のプチ歴史散歩でした。
車でお越しの際には、河川敷にある無料の駐車場を利用できますよ。

高瀬眼鏡橋

所在地

熊本県玉名市秋丸416

ライター紹介

羽田さえ

羽田さえ

県外出身、1970年代生まれのライター。専門分野は旅行関係。巨木、仏像、おいしいもの、レトロなもの、じわじわくるB級系などが好きです。うっかり熊本市から北海道に引っ越しましたが引き続きよろしくお願いいたします。

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