*
とじる
*
とじる
*
とじる

熊本市現代美術館の新館長に日比野克彦さんが就任!”守りではなく攻めのアート”でマチナカへ!

ライター:山田 山田
キーワード:

熊本市現代美術館の新館長に日比野克彦さんが6月1日に就任しました。東京芸術大学の美術学部長でもあり、岐阜県美術館の館長でもある日比野さん。なんだってそんなすごい人が熊本市現代美術館の館長に就任しちゃったのか、突撃して話を聞いてきました!


新館長に日比野克彦さん

今回やってきたのは熊本市現代美術館。もう場所の説明は今する必要はないと思いますが、6月1日、新館長に日比野克彦さんが就任しました。大変失礼ながら私、日比野さんって「名前は聞いたことあるけど…」「ダンボールの人だっけ?」くらいの認識だったんですが、編集部の40代以上の面々からは「知らないの?信じられん!!」と大激怒されるレベルの有名人。

なんでも、今では東京芸術大学の美術学部長や岐阜県美術館の館長も兼任されているような方。そんなどえらい人が、非常勤とはいえ熊本市現代美術館の館長に就任したんですからそれは凄い事。詳しくはGoogle先生に聞いてみて下さい。

どうして熊本に…何していくの?って話を聞きに行ってきました。

ということで日比野克彦さん改め、日比野館長です。

お忙しいところお時間いただきありがとうございます!早速ですが、岐阜出身である日比野さんが熊本市現代美術館の館長に就任されたきっかけは何だったのでしょうか。

2007年にこの現代美術館で個展を開催したことがきっかけですね。その後、2年に1回くらいのペースで訪問してアートプロジェクトを展開したから、信頼関係が出来上がったんですよ。たまにしか会わなくても信頼できる親戚みたいな。現代美術館の職員さんはじめ、商店街の方々とも仲良くさせてもらっていて、地元の岐阜市の商店街より熊本の商店街の方々との方が仲が良いくらいなんですよ。

そうなんですね!そんな中で、日比野さんの館長としての役割はなんだと考えていますか?

アートが役に立つ、社会の課題を解決していけるように仕掛けることです。これは現代美術館や熊本市という枠組みではなく、私自身が取り組んでいることなんです。大学や岐阜県美術館、そして熊本市現代美術館、それぞれの立場でできることが違うので、それぞれの角度からアートが社会的に機能していくようにしたいと思っています。特にここは現代美術館なので、現代アートを扱っていることで、よりチャレンジしやすい環境だと思っています。

ごめんなさい、難しくて訳がわからないです。

例えば、自分の子供が芸術大学に進学したい!って言ったとき、心の底から「頑張って!!」って応援できる?

……どうでしょう、大丈夫なん?ってなるかもしれません。

そうなんです。不安に思われる方が大多数なんですよね。芸術大学って職業訓練ではないので、就職の斡旋などはほとんどやらないんです。でもアートが社会的な役割を果たすと「芸大卒の人が欲しい」という企業が増えてくる。そんな感じで社会が芸術を求める出口をデザインしていきたいんです。

壮大。

まずは、企業や行政と手を取り合ってアートの多様性を広げていきたいですね。

東京芸術大学×岐阜県美術館×熊本市現代美術館

いくつかの役職を兼任されていますが、現在でもご自身の創作活動は続けていらっしゃるんですか?

続けてますよ。たとえば、この絵。

これ、日比野さんが?

違います。東京芸術大学で、「I LOVE YOUプロジェクト」という取り組みをしているんです。大学で予算組んで、賛同する教員、学生、卒業生から企画を募って採択したものを実行しているんですけど、この一環で先日熊本でも体験型シンポジウム「災害時のアートインフラを考える」を開催したんです。

人吉市出身の東京芸術大学の学生が企画したもので、災害時に心の復興を遂げるために様々なアートが活用されてきた事例を検証し、インフラとしてのアートについて考えるものです。

物理的な復興だけが、災害復興ではありませんもんね。アートによって心が救われる人も多いと思います。

このように、東京芸術大学で立ち上げた企画を岐阜や熊本でやっていくことで、それぞれの流れを1つの形にデザインすることができるんです。これが今、私が取り組んでいるアートであり作品です。私がやっていることは、全て作家の活動なんですよ。

プロジェクト自体が、アートであり、作品。なんか概念変わりました。

熊本のアート 今後の取組は?

日比野さんから見て、熊本のアートはどのような印象を受けますか?

武士の嗜みを感じますね。

武士の嗜み。

例えば、肥後六花とかあるじゃないですか。武士なのに花?って最初は驚いたんですよ。武士と花って反対でしょ。でもしっかり武士の心構えを持ってやっている。そんな風に嗜む世界観が残ってるんです。なので、表に立って創作する人より、職人肌で黙々と作っている人が多いですよね。

なるほど、なんとなく分かります。そんな熊本で、どんなアートを展開していく予定ですか?

詳しいことはこれから現代美術館のスタッフと一緒に考えていくのですが、まずは館内の無料ゾーンの活用からはじめ、商店街を巻き込み、アートを浸透させていきたいと思います。劇場でなければお芝居が出来ないわけではないように、美術館だけではないのです。そのように守りより攻めのアートを展開していきたいですね。

それは楽しみですね!ありがとうございます!

日比野新館長による新しいアートに期待!

いつもワクワクするような素晴らしい企画を展開している熊本市現代美術館。日比野克彦さんが館長に就任したことで、もっと熊本のアートが加速しそう!

今後どのような取り組みが始まるのか、楽しみで仕方ないですね!!

熊本市現代美術館

住所

〒860-0845 熊本県熊本市中央区上通町2−3

電話番号 096-278-7500

ライター紹介

山田

山田

肥後ジャーナル編集部の大きい人。前職は地域経済誌記者やマーケティングのディレクター。将来の夢はヒモになること。 特技は誤字脱字。朝起きるのが苦手です。

このライターが書いた他の記事

大津町にオープンした「肉酒場おんのや」で脂の旨味を感じる焼肉とこだわりの美酒を大満喫!

2023.07.09

くまモンの秘密基地!?3月19日「KUMAMON BASE」が肥後大津駅ビジターセンターにオープン

2023.03.18

スコップ1本でどれだけ深い穴が掘れるのか!川尻の「穴掘り大会」に出場してきた

2023.03.07

肥後ジャーナルをSNSでフォローする

肥後ジャーナル 編集部のおすすめ記事

PUBLIC RELATIONS

肥後ジャーナルをLINE@で友達追加!

右のQRコードをスマートフォンのカメラで読み込んで、肥後ジャーナルを LINE@で友達追加していただいた方には、新しく更新された記事をお知らせします。

肥後ジャーナルを LINE@で友達追加していただいた方には、新しく更新された記事をお知らせします。

qrコード

ID:@higojournal