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林業って何してるの?きこりに憧れて「菊池森林組合」に突撃してきた

ライター:羽田さえ 羽田さえ

日本の国土の67パーセントは森林!とか社会科の授業で習ったような記憶はあるけれど、林業について実はよく知らない。
でも最近は「熱海キコリーズ」とかの有名ユニットもいて、にわかに林業が注目されている感もあります。

熊本の林業について知りたいぞ、何ならきこりになりたいぞ、と語るライターしゅん氏とともに、林業のお仕事を取材しに行ってきました。


菊池森林組合に突撃してみた

さて、きこりになるべくやってきたのは菊池森林組合

食彩館 旭志 道の駅の近く、おべんとうのヒライの向かいにあるウッディーな建物です。林業感すごい。

「森林組合」は、その名のとおり山林の所有者さんの出資により運営されている組織で、非営利団体。菊池森林組合は菊池市・大津町・菊陽町・合志市が対象です。

「こんにちはー。林業って何?っていうのを取材させてくださーい」

ふんわりしたお願いに対して、代表理事専務の藤崎さん、参事の河﨑さん、森林整備課長の宮崎さんのお三方がご対応くださいました。なぜかサキのつく苗字しばり。

「それで僕きこりになりたいんですが。」

「きこりに」

「なりたい」

「分かりました。行きましょう」

「まさかのOKでた」

きこりって木を切るだけじゃない

では整備班のところへ行きましょう、ということで5ヘクタールほどの広さを持つ現場へ。

きこりになりたいと言いながらも、何かのバンドのツアーTシャツにアディダスのおしゃれ上着、コンバースのローカットスニーカーという、全力で林業なめてる系ファッションのしゅん氏。

整備班の班長さんに「葉加瀬太郎が来たのかと思った」と突っ込まれつつ、チェーンソーの刃から身を守るためのボトムカバーとヘルメットをお借りします。

ヘルメットには耳を覆うカバーもついています。

「今日の仕事は地(ぢ)ごしらえです。伐採した木の枝などを取り除いて整地する作業です」

「木を切る訳じゃないんですね」

木を切るほかにも、林業には季節ごとにやるべき作業があります。

寒さ厳しい季節のうちに「地ごしらえ」をしておくことで、その後新しい苗を植える「植え付け」にスムーズに取り掛かれるのだといいます。

急な斜面に立ち、機械の届かない場所に落ちている枝などを拾い、放り投げて下に落としていきます。なかなか重労働。

それでも重機を入れられるようになった分、数十年前に比べればかなり楽になり、効率的になっています。

その後もさまざまな作業がありますが、最も大変なのは夏にかけて始まる「下刈り」という雑草の刈り取り。

雑草で小さな苗木の生育が妨げられないよう、夏のめちゃくちゃ暑い時期に草刈りをするのだそう。
当然ながら苗木のある場所に除草剤は使えないので、刈払機を使った人力作業です。
伸び放題の雑草の中で、間違って苗木を刈ってしまわぬよう、慎重な作業が求められます。

森の中にある大きな木を切って倒し、運び出す…というのは林業の中のごくごく一部。

広大な山林をていねいに整地し、小さな苗木を植えたら草刈り。

余分な木を切ったり枝を払ったりしながら数年・数十年かけて育て、伐採。

枝葉を切って適切な長さに切り、集めて運び出す。

数十年という大きなサイクルの中で、ふだん私たちにはあまり見えない細かな作業や苦労がたくさんあるんですね。

無理を言ってチェーンソーもさわらせてもらった

大きめの枝などは、必要に応じてチェーンソーでカットします。かっこいい。

「きこりっぽくてかっこいい!僕もチェーンソーやってみたいです!」

無理を言って持たせていただくと、めちゃくちゃ重たい。

本当に危険を伴う作業のため、先輩に手ほどきを受けながら、すでに切り株状態の木を切ってみます。

「すげえ」

語彙力が追いついていないけれど、とにかくすごかったみたいです。

しゅん氏、山を降りるだけでも普通に転んでいました。手前の黒っぽい穴にハマったようです。

きこりになれそうな雰囲気はあんまりなかったけど、地ごしらえを体験したりチェーンソーを操作したりして、ほんの少しだけ林業の奥深さが垣間見えたかもしれません。

機械を使って近代化・効率化されてきたとはいえ、まだまだ人の手による作業も多い林業の仕事。

長年の経験による勘がものをいうこともありそうで、かっこいい!最近では、女性の作業員さんもいらっしゃるそうですよ。

ていうか林業すごい

帰り際には、宮崎さんの推し杉林を見せていただきました。

まっすぐに伸びる杉が整然と並ぶ森。どこまでもひそやかで、静寂に包まれています。

この美しい森を守るって、すごく大切な仕事です。

自然のままに見える山々も、ずっと昔から多くの人の手によって作られ、維持されてきたものなんですね。

そのほかに、スギやヒノキの苗木(ちっちゃくてかわいい)を育てている苗木屋さんや

管内で伐採された木が集められている市場なども見せていただきました。
サイズや木の種類ごとに分類され、積み上げられた木材たち。月に2度、製材屋さんなどが買い付けに訪れます。

林業とひとくちに言ってもさまざまな分野・さまざまな仕事があるんですね。

身近なところに山や森はたくさんあるのに、実は何も知らなかった林業のこと。勉強になりました。

そして菊池森林組合のお仕事、めちゃくちゃかっこよかったです。

きこりになりたい!林業に携わってみたい!という人は、毎年8月ごろに開かれる「森林(もり)の仕事ガイダンス」に行ってみるのがおすすめ。

グランメッセなどで開催され、林業の仕事の紹介や就業までの流れについての相談などがあるのだそう。

熊本の美しい森を守っている、奥深くてかっこいい林業の世界。きこりになりたい人は、ぜひガイダンスに参加してみてくださいね。

菊池森林組合

所在地

菊池市旭志伊坂524−1

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ライター紹介

羽田さえ

羽田さえ

県外出身、1970年代生まれのライター。専門分野は旅行関係。巨木、仏像、おいしいもの、レトロなもの、じわじわくるB級系などが好きです。

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