早朝にミルクロード、二重峠を走っていたら、きれいな朝焼けと雲海に遭遇しました。
ひとけのない朝に、阿蘇の絶景をひとりじめできるチャンス。早起きすると、ちょっといいことがあるかもしれません。
偶然、そして突然に出会えた雲海
とある日の早朝5時ごろ。
熊本市内からミルクロードを通って、23号線(菊池赤水線)から赤水方面へ抜ける途中。
「二重峠」のあたりから山の下を見ると、神秘的な景色が広がっていました。足元に広がる霧、いや雲。
もしかして、噂に聞く阿蘇の雲海でしょうか。
思わず道路の脇に設けられた展望スペースに車を停め、外に出てみました。
まだ薄暗く、ようやく山のちょっとした凹凸まで見えてきたくらいの明るさです。
山のふもとに広がる雲。朝焼けとあいまって、荘厳な雰囲気です。
空が、さらにオレンジ色に染まってきました。背後の道を時折トラックが通るほかには、どこかから鳥の声が聞こえるだけ。
辺りには誰もいません。静けさの中、ぜいたくな眺めです。
阿蘇の雲海って?
6時過ぎにはすっかり明るくなりました。周辺に何箇所かある展望スペースをいくつか移動して見てみたけれど、どこからも同じように雲がかかっている様子が見えました。
割と田んぼとかしっかり見えているし、決して一面の雲!!という訳ではないけれど、雲海が見えたということにしておきましょう。
そして、そもそも「雲海(うんかい)」が何なのかよく知らないので、調べてみました。
イメージ的には、こんな感じですよね。
雲海は、放射冷却によって霧や層雲が広域に発生する自然現象。どこからどこまでが雲海、というような厳密な定義はないようです。
雲海が起きるメカニズムは複数あるようですが、
前日に雨が降るなどして湿度が高い
↓
放射冷却で水蒸気を含んだ空気が冷える
↓
水分が飽和状態になり霧が出る
↓
高い場所から「雲海」が見える
というのがもっとも基本的なパターン。
雲海の名所と呼ばれる場所は全国各地にあり、阿蘇もそのひとつなのだそうです。
二重峠の展望スペースは案内板もあり普段から眺めの良い場所ですが、早朝に来たのは初めて。こんな景色が見られるなんて知りませんでした。
阿蘇の雲海が発生しやすくなる要件
雲海の名所とは言え、決して毎日見られるものではありません。
阿蘇地域で雲海が発生しやすくなるのは、次のような条件がそろった時と言われています。
・梅雨明けから秋ごろ
・夜明け前から早朝
・湿度が高く放射冷却がある時
・風がなく晴れた時
確かに当てはまっていたように思います。適した条件も知らず、雲海を狙って出かけた訳でもないのに今回いきなり見られたのは、ラッキーだったのかな。この日は大観峰など、他の高台からも雲海が見えた可能性も高そうです。
この写真は別の日。こんなふうに二重峠の高さまで深い霧が出て、何も見えないこともあります。
梅雨が明けた今の季節から秋頃までが見頃といいます。条件がそろいそうな時にチャレンジすれば、神秘的な雲海に出逢えるかもしれません。
早朝ゆえにちょっとひんやりするので、真夏でも上着を1枚持っていくと安心ですよ。また、薄暗い時間帯ですし、朝露で地面や草花が濡れていることもあります。足元にもご注意くださいね。
まとめ
自家用車で気軽に行ける阿蘇の雲海。早朝のドライブで、展望スペースからさらっと見つかる絶景です。
一面が雲!という絵に描いたような雲海はなかなか見られないと聞きますが、今回見えたくらいの雲でも充分にきれいでした。
そして何よりも、阿蘇の朝は涼しくて開放感たっぷり。すがすがしい気分で1日の始まりを過ごせそうです。
熊本県内でも新型コロナウイルス感染者が増えてきて、なかなか遠出もできない昨今。
気になる三密を回避して、県内で非日常を味わえる体験ですよ!
二重峠展望台
所在地 | 熊本県阿蘇市車帰 |
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