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郷土の名品「肥後象がん」自分でも作れるの?作家さんに突撃してきた

ライター:lico lico
キーワード:

肥後ジャーナルでも作家さんを取材させていただいた「肥後象がん」。

進化する熊本の伝統工芸品【肥後象がん】はこんなにも可愛い!

お値段・デザインすべて相談OK!受注作成された【肥後象がん】は自分だけのもの

すっかり肥後象がんファンになったlicoが、「私も作ってみたい!」と作家さんたちに突撃してきました。


まずは経験者に聞け!

やってきたのはお城のふもと、「熊本県伝統工芸館」。

こちらで、「白木一門作品展」が開催されていました(現在は会期終了)。

「白木一門会」とは…

肥後象がんのブランド化に尽力した白木家3代目白木光虎氏(2022年没)、4代目白木良明氏に師事し、活動している会。

趣味で始めた人、プロの養成など様々な立場の作家さんたちが、今回の展示会で日ごろの研鑽の成果を展示・販売しています。

皆さんにどうして肥後象がんを始めたのか、尋ねると…

「仕事を辞めた後、時間を使うものを探していて。手作業は好きだし、伝統工芸というも惹かれた」

「日本刀が好きで、関連するものを作ってみたくて」

「綺麗なものを自分で作ってみたかった」

と、理由は様々でした。

製作過程

会場に展示していた肥後象がんの製作過程が写真付きでわかりやすかったので撮ってみました。

もの作りはまず道具から

熊本県伝統工芸館の講座の他、川尻のくまもと工芸会館やNHKのカルチャースクールでも肥後象がんの講座が開かれています。

調べた所、大まかに道具代(初期費用)3万円と月謝5千円くらいが相場でしょうか?

「肥後象がん師の名前を調べて押しかけ弟子、という手段もなくはないですが…」

そんな度胸はないです!

「YouTubeやネットで情報を探せるから、象がんに関する動画やレシピもあるんでしょうが…独学でやると変な癖がついたりして、効率的に作業できなくなることもあります」

やっぱり、まずは先人に習うのがわかりやすいですよね!

講座でまずやるのは、象がんのための道具作り。

鉄地に溝を刻むためのタガネは、素材を削って作るし、

金槌の柄は自分の手になじむように竹を削ります。

鉄に金を打ち込むための鹿の角も、作るものや自分の手の大きさに合わせてこしらえます。

作業台となるヤニ台は、素材を混ぜて固さを調整。

美しい地の黒を出すための錆液のレシピに至っては、世が世なら門外不出のオリジナル。

その人に合わせた道具が、オリジナルの作品を生み出します。

古典だけじゃない!幅広い作品

肥後象がんのイメージは、おみやげ物の古典柄、という方も多いのではないでしょうか。

しかし作品展に並ぶのは、現代の生活に馴染む用途とデザインが多くありました。

これはゴルフのグリーンフォーク?(ゴルフをしないのでネットの知識です)

メモスタンド、職場に置いたら気分が上がる。

馬術歴の長い方が作る馬の象がん、ディテールが細かい!

こちらは肥後象がんの祖、林又七の鍔の「写し」。

表  裏 

表裏ともにめちゃめちゃ細かい細工!

作った方は「楽しかったので半年くらいで出来ましたね」と仰ってましたが、根気が違う…。

結論

お話を聞いて道具を見ると、やっぱり作りたい欲がむくむくと湧いてきます。

まずは通える講座を探すことから!

新年度から募集を開始するところも多いはず…。

伝統工芸と聞くと「覚悟がいりそう…」と身構えちゃいそうですが、「綺麗だったから」「気になったから」スタートした人も多いと知り、心のハードルが下がりました。

見て買うだけでなく、作るという楽しみを増やすために、チャレンジ開始です!

おまけ:象がん?象眼?象嵌?

ちなみに象がんは象眼・象嵌とも書きます。

全国には京象嵌や加賀象嵌などありますが、肥後象がんの起源は武士の刀や銃の装飾のため、鉄の黒を生かした渋くも美しい仕上がりが特長です。

ちなみに肥後象がんは平成15年に国指定の伝統工芸品認定を受けていますが、これは全国の金工象がんでは初という快挙!

どうです、手元にほしくなりませんか?

ライター紹介

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リコと読みます。本と映画と手仕事好きな食いしん坊で呑兵衛。気になる情報があればどこまでも!

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