宇土半島の北岸、独特の模様で知られる御輿来(おこしき)海岸。特に美しいと言われるのが、引き潮の時に夕陽が沈む様子です。
それでも干潮と日の入りが重なるのは年にわずか数日!
そんなレアなタイミングである3月14日、御輿来海岸を見に行ってきました。
そもそもどうしてあの模様ができるの?
「おこしき海岸」は、変換してもなかなか出ない、ちょっと不思議な名前です。その名の由来は、神話の時代にまでさかのぼるのだそう。
景行天皇が九州遠征の途中、あまりの美しさに御輿をとめたという伝説があります。
有明海は干満の差が日本一大きいと言われています。潮が引くと、海岸には風と波の力で作られた独特の砂紋(砂干潟)が現れます。
これが、御輿来海岸の独特の模様の正体です。有明海の地形や風土ならではの風景なのですね。
混みそうだけど、ちょっと様子見に行ってきました
御輿来海岸の夕焼けを見てみたいけど、バズーカ系のカメラが何時間も前からずらっと並んで場所取りしているのかな、夕方ふらっと行っても無理かな、と思い悩みつつ、とにかく行ってみることにしました。
絶好の撮影スポットは、高台から眺められる「御輿来海岸展望所」。ただし撮影ポイント、駐車場ともに争奪戦になります。57号線沿いで気軽に見るなら「網田海岸公園」もあります。
干潮と日の入りが重なる日には、展望所周辺の駐車場はすぐに満車になってしまうことが多いため、宇土市の管理で臨時の駐車場が用意されます。嬉しい無料。
高台に至る道沿いにあるので、出遅れた場合はこちらを利用します。路上駐車は避けましょう。臨時駐車場から撮影ポイントまでは、徒歩20分ほどです。
坂道を上って展望所につきました。
日の入りまで2時間くらいあるのに、すでに三脚が100台くらいスタンバイ済み。
何だかかっこいいカメラがひしめきあって大混雑です。駐車場には他県ナンバーの車もずらりと並んでいました。
よそ様の三脚の間に入り込んで激写します。きれいだけど、実際にみんなが撮影を始める時間帯に入り込んでも邪魔にならなさそうな隙間は皆無。
日の入りの2時間前に到着では、撮影の場所取り的にはボロ負けでした。
比較的すいている網田海浜公園に移りました。展望所に比べると立体感に欠けますが、模様はしっかり見えます。
いよいよ夕焼け!夕景はどんな感じ?
網田海浜公園で、日の入り時刻18:26を待ちます。17時を過ぎる頃から駐車場に車が増えはじめ、18時前には満車になったようでした。
撮影スペースは展望所より余裕がありますが、こちらも駐車場がいっぱいになる可能性が高いので、直前に来るのは危険かもしれません。
日の入りが近づくにつれ、御輿来海岸が本気出してきました。オレンジ色のシマシマ模様が海面に浮かび上がります。「日本の渚百選」、「日本の夕日百選」の本領発揮とも言うべき、美しい夕焼けです。
干潮と日の入りが重なる日が、絶好の撮影日和とされるタイミングです。2020年は、3月29日(日)と4月12日(日)が残り少ないチャンス!
その日に行けない場合は、その前の数日間がおすすめです。干満の差が大きくなり、模様がくっきり浮かび上がります。
有明海に現れる独特の砂紋と、その向こうの雲仙普賢岳。いつまでも守りたい、美しい海岸でした。
海風もあり、夕方には予想以上に冷え込むこともあります。暖かくしてお出かけください!
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