熊本県内各地に存在する、巨木の数々。
深い森の奥深くに、ちょっとした木立の中に、そして時にはぽつんと一本だけ立っている、さまざまな巨木を訪ねます。
熊本市・熊本県より不要不急の外出を控えるようにとの要請が出ているため、本日の巨木は3月半ばに取材した「三角西港のアコウの木」をご紹介します。
お出かけできるようになったら行きたい場所として、参考にしていただけたら幸いです。
三角西港のアコウの木って?
今回の巨木が立っているのは宇城市の世界遺産、三角西港の中。
三角西港は有明海と八代海を結ぶ交通の要所として古くから栄え、「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に登録されています。
石積の埠頭や排水路などの港湾設備があり、古い建物が並んでいます。
その中のひとつが国登録有形文化財の「旧三角海運倉庫」。明治20年に建てられたレトロな倉庫です。隣にアコウの木が立っています。
幹が丈夫なアコウの木は常緑樹。海に近い天草では、船を係留するのに重宝されたと言われています。
がっしりした幹。何だか複雑な構造ですが、確かにすごく丈夫そう!
このアコウも船を係留していたのであれば、三角西港の全盛期にすでに巨木だった可能性も高そうです。
精巧に作られた石積の埠頭とレトロな建物、幹の太いアコウの巨木。背の高さより、枝ぶりを楽しむ木です。
枝を大きく広げたアコウの姿が空と海に映える、フォトジェニックな風景でした。
西港内のアコウは1本じゃなかった
熊本市近郊で巨木と言えばクスノキがとても多いのですが、天草エリアにはアコウが点在しています。
有名どころでは、以前「【くまもとの巨木】天草にラピュタの木?!西平椿公園のアコウの木」という記事で紹介したアコウもありますね。
三角西港内には、ほかにもアコウの巨木が2本あります。
少し離れた駐車場内にたたずむ1本。こちらも海沿いギリギリの場所に立っているので、船を係留するのに使われていたのかもしれません。
まとめ
三角西港のアコウの木。世界遺産の埠頭にたたずむ、フォトジェニックな巨木でした。
季節によっても表情を変える木です。
写真を撮ったのは3月半ば。新型コロナウイルス問題がおさまり、気軽に外出できるようになったら、また見に行きたいと思います!
*ご紹介する巨木は各自治体で天然記念物や文化財に指定されているもののほか、地元の人たちに長く大切にされてきた木ばかりです。
無理に登る、枝を折るなどの行為で木をいためることのないよう、お願いいたします。
三角西港
所在地 | 宇城市三角町三角浦 |
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